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COLUMN   2017/8/4

やる気がない社員が変わる・デキる上司のマネジメント術

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職場にいる、やる気のない社員。
それが同僚や上司であれば、極力関わりを持たないようにやり過ごすことも処世術の1つでもありますが、自分の部下だった場合はそうはいきません。
 
部下のやる気のマネジメントは、上司として重要な業務の1つ。部下がやる気を出し、積極的に仕事をしてくれるようになれば、業績の向上や職場の活性化、離職率の低下などにも影響し、組織のためにもなりますし、自分の評価も上がります。
 
「そうはいっても、本人にやる気がないんだからどうしようもない」とあきらめる前にできることはあります。社員がやる気になるようなマネジメントのポイントを確認していきましょう。
 
 
 

そもそも「やる気」を刺激する要素とは何か?

 
部下のやる気が変わるマネジメントを目指すために、そもそも仕事をする上で「やる気」を刺激するのはどのような要素があるかを確認しておきましょう。この「やる気」を説明したのが、フレデリック・ハーズバーグの「動機づけー衛生理論」です。
 
ハーズバーグによると人間の欲求は、「苦痛や欠乏を避けたい」という「衛生要因」と、「精神的に成長したい」という「満足要因」の2種類に分類されます。
 
「衛生要因」は、それがないと不安や不満を感じるものですが、それ自体で満足や納得を感じるものではありません。仕事でいえば、会社の制度や上司との関係、勤務条件、給与などがこれに該当します。
 
一方「満足要因」は、それがあると満足に感じられるもので、仕事でいえば、「仕事の達成感」や「仕事をして認められること」「責任を持つ」「仕事を通じて成長する」など、仕事そのものがもたらすものが該当します。これらが満たされると仕事が楽しくなり、さらにやる気が出てくるというサイクルが生まれます。
 
つまり日常のマネジメントの場面で、「仕事の達成感を味わう」「仕事をして認められる」「責任を持って取り組む」などの機会を作りだせば、部下のやる気を刺激できるのです。
 
ではその具体的な方法を考えていきましょう。
 
 
 

社員が「達成感」を感じられる状況を作る


 
まず、社員が「達成感」を感じられるような状況・環境づくりからです。
 
「達成感」を感じるためには、達成したことが実感できる具体的な目標設定が必要です。また、その目標は「今のレベルからちょっと頑張ればできること」が適切です。高すぎる目標だと最初から諦めてしまいますし、頑張らなくてもできるような低すぎる目標では達成感が味わえないからです。
 
営業職でもない限り、達成したことが実感できるような具体的な目標設定をするのが難しいという人もいますが、事務職でも「○日までに××を行う」など、締切を明確にすれば目標を具体的にすることができます。社内の試験制度や資格制度、褒章制度やインセンティブがあればそれを利用するのもよいでしょう。
 
ただし、目標設定をしたら後は達成するまで放任では、目標設定の効果も減ってしまいます。様子を見て声をかけながら、必要であればいつでもサポートすると伝えることも忘れないようにしてください。
 
 
 

仕事に責任を持たせる

 
「これはあなたでないとできない」「これは君に任せた」と責任を持たせることも、やる気につながります。
 
ただし、責任を持たせるといっても丸投げで放任してしまうのはよくありません。目標設定時と同様に、そのプロセスで声をかけることや、「仕事は任せたけれど、何かあったら責任は上司である自分がとる」と最終責任の所在を明確にし、必要であればいつでもサポートすると伝えることも大切です。それがないと、「放置されている」とやる気が下がってしまうからです。
 
仕事のできない、やる気のない部下に責任のある仕事を任せられないと思うかもしれませんが、通常の業務でも、些細な業務でも、「ここは任せるから、頼むよ!」と声をかけるだけでも違います。あるいは、その部下より後輩のパートやアルバイトの管理を任せる、新入社員の教育担当にするということも効果的です。
 
ある中小の食品会社の事例ですが、その企業にも仕事は言われたことしかやらず、どんな時も定時ピッタリに退社してしまう、周囲が困り果てるようなやる気のない若手社員がいました。しかしその彼に企業は、新規事業の企画をミッションとしたインターンシップの学生の世話役を任せたのです。
 
すると、彼の勤務態度は大きく変わり、自分から動くようになり、学生のミッションをサポートするために長時間労働することも全く厭わなくなりました。やる気のある学生に影響されたことも考えられますが、仕事を任せられ、学生の支援をする責任が影響したのは言うまでもありません。
 
この事例のように、やる気のない社員が、仕事を任せられたり、責任を持ったりすることで変わることもあります。その社員の力量に合わせて、小さなことからでも仕事を任せてみましょう。
 
 
 

社員の仕事・頑張りを認める

 
「頑張りを認める」といっても、やる気がない社員の仕事の頑張りを見つけることは、難しいかもしれません。しかし、達成感を感じるための少し高めの目標設定をしたり、仕事に責任を持たせたりすれば、今までとは「少し違う行動」が必ず出てきます
 
その「今までとは少し違うこと」が、彼ら・彼女らなりに頑張っていることです。それに気づき、口に出して認めましょう。「最近頑張っているね」という言葉でも、声をかけられた側は「仕事を見ていてくれたんだ」と嬉しく感じるものです。そして、「もっと頑張ろう」と思うようになります。
 
他人と比べて優れた点を見つけるのではなく、その人が成長したところを認める、褒めるのがポイントです。先ほどの食品会社の事例であれば、「学生の面倒をよく見てくれているね」「プロジェクト順調に進んでいるね」といった言葉でもよいでしょう。
 
上司から仕事を認められるのは、どんな社員でも嬉しいものです。たった一言でもその効果は大きいので、積極的に声をかけ、社員の仕事や仕事を頑張る姿勢を認めていると伝えていきましょう。
 
 
 

社員のやる気を高めるサイクルを作りだそう

 
「仕事の達成感を味わう」「仕事をして認められる」「責任を持って取り組む」はそれぞれ単体にあるものではなく、密接に関係しています。
 
「達成感を味わえるような目標設定をする」「仕事に責任感を持たせる」「その努力や成果を認める」というマネジメントのサイクルを作ることができれば、社員のやる気にも変化が生まれるでしょう。
 
そしてこのマネジメントのサイクルで重要となるのが、「日頃の声かけ」です。目標達成を応援し、支援する気持ちがあること、仕事を任せていること、そして努力しているとちゃんとわかっていること。そんな上司としての考えをきちんと伝えることで、マネジメントの効果はより大きくなるでしょう。
 
 
(参考文献 海老原嗣生 「無理・無意味から職場を救う マネジメントの基礎理論」 プレジデント社 2015)