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COLUMN   2017/9/12

自分で考えることができない社員が変わる4つの秘訣

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「自分で考えることができない」社員に対して、「考える能力がないのだ」とあきらめてしまっていませんか。
 
マニュアルに書いてあることしか、対応できない。
マニュアルで書いてあることの応用ができない。
指示されたことしか、やらない。
 
そう嘆きたくなるその社員は、もしかしたら能力がないのではなく、「どのように考えたらよいのかわからない」だけかもしれません。ここでは、そんな社員が自分で考えて仕事ができるようになるための4つの秘訣を紹介します。
 
 
 

最初は「小さなこと」から考える習慣を

 
自分で考えることができない社員に、自分で考えて仕事をしてもらうためには、まずは創意工夫の余地がある「小さなこと」から取り組んでもらいましょう。
 
資料の作り方を自由に任せてみる。
店頭のPOPを自由に書いてもらう。
お店のFacebookの発信をやってもらう。
 
など、「小さなこと」を任せながら「自分で考える」トレーニングをしてもらうのです。
 
仕事を遂行するには、難易度の高い順に
 
1)目的を決める
2)目的を達成するための目標を決める。
3)目標を達成するための計画を決める。
4)計画を達成するための手段を決める。
5)手段を実行する。
 
と4つの「決める」段階があります。目的を決めることは最も難しく、決められた手段を実行することは最も簡単です。「自分で考える」社員になってもらうためには、この上位階層の「目的」「目標」「計画」は上司が決めて、それを共有しながら、「計画を実行するための手段」を自分で考えてもらうことから始めてみましょう。
 
そして、企業理念や事業方針の軸からぶれずに「自分で考える」ことに慣れ、仕事の能力がついて来たら、順々に考える階層を上げていけばよいのです。
 
 
 

考えるための「ルール」を決める


 
そして「自分で考える」ことに慣れてもらうには、考えるための「ルール」をはっきり決めることが大切です。社員に自分で考えるようになってほしいから、自由闊達な雰囲気にしたいからと
 
「これについて自分で考えながらやってみてくれ」
「君に任せるから思う存分やってくれ」
 
という指示や声かけをしてしまっていませんか。これは、社員が自分で仕事を考えられるようになるための声かけ・指示としては、あまり効果がありません。なぜなら、「自分で考えて」と言われても、何を基準にどう考えてよいのかわからないからです。
 
だからこそ、自分で考えて仕事をしてもらうためには、考え方のガイドライン、つまり「ルール」を明確にすることが必要です。
 
たとえば飲食店の社員に対して新メニュー開発を任せたいなら、「新しいメニューを作ってほしい。ターゲットは20代女性で、彼女たちに支持されるスイーツを」など、経営方針・事業方針から考えて「外してはいけない根本的な考え方」を明確にして共有しましょう。
 
さらに「ルール」は、その理由もはっきり説明することが大切です。前述のスイーツの開発なら、「うちの店は20代女性客が多いけれど、食後にスイーツを頼むお客様が少ない。そこで、食後にスイーツを注文してもらって、客単価をアップし売上を上げたい」と理由を明確にし、考える方向性をはっきりさせましょう。
 
こうすることで「食後に追加注文したくなるスイーツは何か?」と考える方向性がはっきりし、より自分で考えやすくなります。さらに「スイーツよりも、メインディッシュを新しくしたほうがいいんじゃないか?」のような経営判断からずれた発想や議論に時間を費やすこともなくなるのです。
 
 
 

「ルール」が決まれば「フェアゾーン」がわかる

 
このように「ルール」とその理由をはっきりさせると、自分で考える際の「フェアゾーン」と「ファウルゾーン」が明らかになります。
 
前述の例ならば、新メニュー開発といってもメインディッシュやサイドディッシュ、また10代女性をターゲットにしたものはNGゾーンとなります。さらに、その社員の経験レベルに応じて「全く新しい、新食感のものを」「定番が進化したようなものを」など考える方向性の「ルール」を明確にすると、より「フェアゾーン」がはっきりするでしょう。
 
社員は「フェアゾーン」がはっきりしている安心感があるからこそ、そのなかで「自分で自由に考える」ことができるのです。
 
このように指針や方向性を指示すると、結局上司が指示しているようにも見えます。確かに、経験を積んだ社員に仕事の「手段」のレベルまで「ルール」を明確に指示してしまうと、自分で考える「フェアゾーン」が狭くなってしまい、社員の成長は促せません。
 
しかし、経験や年次に合わせて「フェアゾーン」の段階(目的、目標、計画、手段)を調整し、経験に応じてフェアゾーンを広くしていけば、社員は「自分で考える」経験を積み、自分で考えられる範囲を「手段」から「目的」へとレベルアップさせていくことができるのです。
 
 
 

安心して「自分で考えられる」環境を整えよう

 
最後に何よりも大切なのは、自分で考えて仕事をしたくなるような環境を整えることです。
 
例えば、失敗がこっぴどく責められる職場だったり、何か提案しても「だからダメなんだ」と人格否定されたりするような職場では、責められたり否定されたりすることが怖くなってしまいます。
 
そうなると、「下手に考えて怒られるよりも、言われたことだけやっていればいいや」と思ってしまうのも無理はありません。
 
「自分で考える」社員に育ってもらうためには、その社員の話をよく聞き、失敗を責めずに成長の糧として受け入れるような環境を整えましょう。
 
なかには本当に自分で考えることができない社員もいるでしょう。しかし、環境を整え上司がマネジメントを変えていけば、自分で考えられるように育っていく社員もいます。
 
「こいつはマニュアル人間だから」とあきらめる前に、その社員が「自分で考える社員」に育つかどうか、ぜひ試してみませんか。
 
(参考文献 「無理・無意味から職場を救う マネジメントの基礎理論」 海老原嗣生 著 プレジデント社 2015)