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COLUMN   2017/10/26

ミスの多い部下の業務を改善するマネジメントのちょっとしたコツ

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何度いっても、同じようなミスをする。
ミスばかりで、なかなか成長しない。
 
ミスの多い部下は、上司としても何とかミスを減らせるようマネジメントしていきたいものですが、それはなかなか一筋縄ではいかないのが現実です。
 
「何度いっても、わからない」
「何度いっても、変わらない」
 
と頭を抱えてしまうことも、少なくないのではないでしょうか。
 
そこで今回は、ミスの多い部下の業務を改善するためのマネジメントのちょっとしたコツをご紹介します。試行錯誤の一つとして、こんな方法も試してみませんか?
 
 
 

「どうしてミスしたのか?」ではなく
「どうしたらミスしないようになるのか?」を考えさせる

 
部下の仕事にミスがあったときには、つい
 
「どうしてミスをしたのか?」
「どうしてこうなったのか?」
 
と、そのミスの原因を責めてしまいがちです。
 
原因を確認して、その原因が二度と起こらないように気を付けてもらいたい。それが上司の本音ですが、この「どうしてミスをしたのか?」の問いかけには、大した答えはかえってこないのも現実ではないかと思います。
 
「すみません、忘れていました」
「つい、うっかり」
「やったと思っていました」
「忙しくて時間がありませんでした」
「気づきませんでした」
 
こんな調子ではないでしょうか。
 
ミスの多い部下にとって、原因はだいたいこのように「深い原因」があるわけではなく、「つい」「うっかり」というものです。だからここで忘れていた原因を突き詰めても、それが次のミスを防ぐにはなかなかつながりません。
 
そこで、「どうしてミスしたのか?」という原因だけではなく、「どうしたら次はミスをしないようになるのか?」と改善策を考えさせるようにしましょう。
 
 
 

「どうしたらミスをしないようになるのか?」の改善策を具体的に


 
ここで気を付けなければならないのが、その改善策が本当に実行できるような、具体的なものかどうか?です。
 
たとえば
 
「次からは、忘れないように気を付けます」
「次からは、間違えないように気を付けます」
 
では、何をどのように気を付けるのか具体的ではありません。具体的でない改善案を実行するのは難しいですから、再び同じ間違いをしてしまいます
 
そこで、改善策は「手順をマニュアル化する」「業務のチェックリストを作る」など具体的に行動が起こせる内容にし、その改善策のマニュアルやチェックリストが十分な内容になっているかの確認までを、しっかり行うようにしましょう。
 
 
 

少しでも改善したら「ピグマリオン効果」を持つ言葉を活用する

 
改善策のマニュアルやチェックリストなどを元に、少しでも部下の仕事の質が改善し、ミスが少なくなってきたら、「ピグマリオン効果」を活用していきましょう
 
アメリカの教育心理学者のロバート・ローゼンタールが発表した「ピグマリオン効果」は、「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」というもので、マネジメントでもとても有効なコミュニケーション方法です。
 
「やればできるじゃないか」
「最近ミスが減ったね。この調子でがんばって」
「最近仕事の質がよくなったよ」

 
そんな声かけをし、部下に期待を表現していけば、「ピグマリオン効果」でさらにミスを減らしていける可能性があります。
 
ちなみに「ピグマリオン効果」の反対が、人に悪い印象をもって接することにより、その人のよい印象も打ち消されてしまい、悪い人にしかみえなくなってしまう「ゴーレム効果」です。
 
「ミスの多いダメな部下」という印象で接していると、部下も「自分はミスが多い、仕事のできない人間だから…」というセルフイメージが強くなってしまいます。そのセルフイメージが、ミスの少ない人間への成長を妨げているかもしれません
 
ミスの多い部下であっても、「自分はミスを減らせる」とセルフイメージを持てるように、声かけをしていきましょう。
 
 
 

「ミスの多さ」が目に余る状況なら顛末書を書くマネジメントも

 
しかし、ミスの多さがあまりにも目に余るような状況で、上記の方法を試しても反省の様子も改善の様子もあまり見られないようであれば、「事の重大さ」をしっかり認識してもらう必要もあります。
 
その際には「顛末書」を書かせ、1つ1つのミスをきちんと振り返ってもらうのも有効です。
 
顛末書に書くべきことは、主に次の5つの項目です。本人がまとめてきたものをもとに、きちんと話し合い、特に(4)の「今後の対策」については、前述の改善策同様に具体的に、実行可能なレベルになっているかどうか、きちんとチェックしましょう。
 
【顛末書の項目】
 
(1)いつ、どこで、どのようなことがおこったのか
(2)被害や損害の程度はどのくらいか
(3)現状の対応はどうなっているのか
(4)今後の対策はどうするのか
(5)担当者としての意見
 
 
 

何度も同じミスを繰り返すのは他の原因があることも・・・

 
もしそれでも何度も同じミスを繰り返すようであれば、ADHD(注意欠如多動性障害)や、脳が上手く機能していないなど、本人の努力やマネジメントではどうにもならない原因があることも念頭においておきましょう。
 
ロンドン大学ゴールドスミス校のジョイディープ・バタチャルヤ教授は実験で、「どんなにミスから学ぶことが大切」だと頭では理解していても、「同じことを繰り返さないように脳が機能していない人」がおり、その人は再び同じ過ちを犯してしまうと明らかにしています。
 
つまり、「頭でどんなにわかっていても、脳が機能していないので実際にはその通りに行動ができない」のです。こうなると、マネジメントや声かけでどうにかなる領域ではありません
 
自分がADHDや、脳が上手く機能していないことは、本人が気付いていないこともよくありますので、あまりにミスが多く、周囲がそのフォローのために残業が多くなるなど、ミスによる人的や金額的な損害が大きいならば、本人に一度ADHDなどの診察を勧めることも1つですが、強要することは難しいものです。
 
その場合には、このように本人の努力ではどうにもできない可能性があることを踏まえながら、配置転換や、簡単な業務のみを担当させる、あまりにも損害が酷い場合には最終的には退職勧奨なども視野にいれて対処していきましょう。