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COLUMN   2018/6/5

職場で逆マタハラがおきないためにマネジメントができること

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妊娠・出産を理由に不当な扱いを受けるマタニティハラスメントは許されるものではありませんが、今職場では「逆マタニティハラスメント」として、周囲の独身社員が苦しむ事態も起きています。

「産む人」と「産まない人」の対立を深めてしまう、この逆マタハラ。

職場の雰囲気を険悪にしてしまう逆マタハラを生まないためにも、マネジメントでできることはないか一緒に考えてみませんか?

 

 

周囲の社員がどんどん疲弊する「逆マタハラ」とは?

 

妊娠や出産を理由に、職場で不当な扱いをうけてしまうマタニティハラスメント。

 

平成28年度に全国の労働局に寄せられたマタニティハラスメント(「婚姻、妊娠・出産等を理由とする不利益取り扱い(第9条関係)」)に関する相談件数は、5,933件と過去最高を更新しています。

 

働き方改革が注目されるなかで、マタニティハラスメントがなかなか減らない一方で、「マタハラ」と言われるのを恐れて妊婦や子育て中の社員に過剰に配慮してしまい、周囲の社員に過剰な業務のしわ寄せが出てしまっている職場も少なくないようです。

 

それが最近問題になっている、「産む人」と「産まない人」の対立ともいえる「逆マタハラ」問題。

 

この「逆マタハラ」問題は、育休や時短勤務中のマンパワー不足を、派遣スタッフの採用や人事異動などで補えない中小企業で起こりやすいと言われています。

 

あなたの職場では、妊娠中で体調不良の社員が遅刻、早退、欠勤などで対応できない業務や、時短勤務の社員の分の業務が、一部の社員に集中しているということはありませんか。

 

そして妊娠中や子育て中の社員の業務をこなすために、フォローする社員が夜遅くまで残業していたり、休日出勤したりと業務負担が増えてしまってはいませんか。

 

もし思い当たる状況があれば、たとえ社員から声が上がっていなくても、フォローする社員側には「なぜ自分が…」と不満がたまる、「逆マタハラ」になっている可能性があります。

 

 

「逆マタハラ」はなぜ起きてしまうのか?

 

逆マタハラが起こる原因は大きく2つあるのではないかと思います。

 

まずは妊娠中や子育て中の社員が、「仕事できない分は、周囲がやってくれて当り前」と職場への気遣いができないという個人の性格によるものです。

 

妊娠中の体調不良や子どもの病気、育児への配慮から、「(遅刻・早退・欠勤も)仕方ないよね」と受け入れてくれる職場に対し感謝の気持ちがあまりにもなく、「私ができない業務は周囲がやって当然」となってしまい、周囲との対立が深くなってしまうパターンです。

 

そして2つめの原因が、妊娠中や子育て中の社員に「マタハラ!」と言われるのを恐れて過剰に気を遣いすぎてしまう上司のマネジメントによるもので、妊娠中や子育て中の女性社員を気遣うあまり、他の社員に負担を強いてしまうというケースです。

 

これが、「なぜ妊娠中や子育て中だけ、プライベートな事情が仕事よりも優遇されるのか?」という独身社員や子どもがいない社員からの不満・不公平感につながります

 

もちろんある程度までは、「困った時はお互いさま」の精神でフォローはしますが、それが長く続き、結婚し出産した女性の仕事をカバーするために、「残業が増えて、自分の婚期が遅れてしまう」「自分の体調が崩れてしまう」と自分が幸せから遠ざかっていけば、心中穏やかでいられなくなってきます。

 

出産後もしばらくは育児のための時短勤務が続けば、仕事のカバーはまだまだ数年間は続きます。

こうして最初は「困った時はお互いさま」の気持ちがあったとしても、次第に「お互いさま」とはとても言いきれなくなり、だんだん自分ばかりが損をしているような気がして、対立を生んでしまうのです。

 

 

「逆マタハラ」がおきないために、マネジメントでできることは?

 

「逆マタハラ」は、「妊娠し、出産した女性だけ優遇されている」という不公平感から生まれています
その不公平感をなくす、あるいは減らすためには、もちろん会社全体の制度も必要ですが、制度が設計される前にマネジメントでできることもあります。

 

たとえば、まずは周囲で妊娠中や時短勤務中の社員の業務をサポートする社員に、業務の状況や心境を確認する場を作ってみるのはいかがでしょうか。

 

現状を確認した上で、減らせる業務はないか、優先順位を下げてもいい業務はないかなど見直せば、業務量も変わるかもしれません。実際に、ある職場では職場の女性社員が時短勤務になったのをきっかけに業務全体の見直しを行い、業務が効率化したという事例もあります。

 

また時短勤務を利用する社員の希望や適性も確認し、過剰に配慮をするのではなく、任せられる仕事は本人にしっかり任せていくのもいいでしょう。

 

さらには一部の社員に負担が集中しないような采配、独身社員もプライベートな時間を優先できるような配慮なども必要です。

 

繁忙期でなければ、時短勤務を利用する社員が他の独身社員の有給休暇の業務をフォローするなど、本当に「お互いさま」の状況が作れれば、職場の不公平感も薄れていくでしょう。

 

 

まずは現場の声に耳を傾けてみましょう

このような逆マタハラは、道義上なかなか声を上げにくく、「時短勤務を利用する社員の業務をフォローするために、毎晩のように遅くまで残業している」という目に見えた負担でもない限り、上司には伝わってこない可能性も非常に高いです。

 

だからこそ、「逆マタハラだと思う」と社員が上司に訴える時は、我慢に我慢を重ねて限界を超えた時であり、その時には妊娠中や子育て中の社員に対する怒りの感情は頂点に達していることが予想されます。

 

そうなる前に状況を改善するためにも、時短勤務を利用する社員が職場にいる場合には、周囲のサポートがうまく回っているか、誰かに負担が集中していないか、現場をよくみて、社員に声をかけ、その話に耳を傾けてみてください。

 

妊娠・出産・子育て中の社員だけでなく、その社員をサポートする社員ときちんとコミュニケーションをとることで、逆マタハラのリスクはきっと軽減できるでしょう。