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COLUMN   2018/11/26

新入社員から辞めたいと相談された時の説得のコツ

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厚生労働省の調査によると、平成28年卒の大卒新入社員が1年目に辞めた割合は11.3%。
 
「今の若者は…」とか「これだから、ゆとり世代は…」と思ってしまうかもしれませんが、「入社して1年経たず、新入社員のうちに辞める割合」は1988年からずっと10~15%の間で推移しており、「新入社員のうち、8~10人のうち1人は1年目で辞める」状況は、ここ30年くらい変わっていません。
 
つまり8名以上の新入社員を採用したなら、少なくとも1名くらいは1年目に退職するのは、統計的みれば「想定の範囲内」。もしかしたら、今年の新入社員に「辞めたい」と相談されることもあるかもしれません。
 
採用難のこの時代、早期離職されたら現場の人手不足につながりかねません。辞めたいという新入社員を説得するにはどうしたらよいのか、多くの現場の声を聴いてきたエンゲージメントサービス「TOMONAS(トモナス)」が、その対処法をご紹介します。
 
 
 

「辞めたい」新入社員を「説得」するのは得策ではない

 
最初からこういってしまうのもなんですが、実は「辞めたい」と思っている新入社員の気持ちを説得しようとするのはあまり得策ではありません。
 
「せっかく入社したのに、ここで辞めたらもったいない」
「転職活動が大変だよ」
「まだ何も仕事らしい仕事をしていないのに」
「今辞めても、何も身についていないし、社会人として無責任じゃないのか?」
 
などなど、このように上司に説得されても、辞めたいと思っている新入社員の心に響くかどうかは微妙なところ。「上司に相談したら、こういうことを言われるんだろうな」と思っていた、まさに「想定の範囲内」なので、どんな説得も右から左にスルーして、その言葉で心が動き、行動が変わることはほとんどないでしょう。
 
それでも説得すれば、押しの強さに負けて辞めるのを踏みとどまるかもしれませんが、説得しただけでは「辞めたい」の原因や、モヤモヤする思いは何も解消されていません。その結果、新入社員はモヤモヤした思いを抱えたままなので、「辞めたい」をやめても、あまりパフォーマンスをあげられない状態が続くことが予想されます。
 
 
 

「辞めたい」と思ったのは何故なのか、その気持ちを受け入れる


 
ではどうしたらよいのか。
 
「辞めたい」と相談されたら説得するのではなくて、新入社員の「辞めたい」という気持ちを否定せずにそのまま受け入れましょう。そして「そうか、辞めたいのか」と一旦受け入れたうえで、なぜ辞めたいと思っているのか新入社員の話をじっくりと聴いてみてください
 
企業の口コミサイト「Vorkers」の調査では、新卒入社で3年以内に退職した平成生まれの若手社会人の退職理由は上位から
 
1位:キャリア成長が望めない
2位:残業・拘束時間が長い
3位:仕事内容とのミスマッチ
4位: 福利厚生・待遇が悪い
5位:企業の方針・組織体制・社風とのミスマッチ

(出典:「就活生のための後悔しない会社選び 平成生まれの退職理由って?」(2015.4.14))
 
となっています。新入社員が上司相手に自分の本音を伝えない可能性は十分にありますが、こんなデータも頭にいれつつ、目の前の新入社員はどんな理由から辞めようとしているのか、その話を否定せずに聞きましょう。
 
話の内容は、「社会人ナメてんのか!」「考えが甘すぎる…」「非常識すぎる‥」「浅はかすぎる‥」と、イラッとして呆れるようなものかもしれません。それでも途中で話を遮るのはこらえ、一旦最後まで話を聴くように心がけてください。
 
そして、あまりにも常識から外れた理由であれば、最後まで聞いた上で、「でもこういう考え方もあるんじゃないかな?」と提案してみましょう。
 
 
 

職場で改善できることがあれば改善する

 
話を聞けば、辞めたいと思っている新入社員が抱えている問題がわかります。その内容が何か対応できるようなものであるならば、対応策を新入社員と一緒に考えてみましょう。
 
たとえば、「残業・拘束時間が長い」のであれば、担当業務や業務量を見直す、業務のやり方を見直し効率化して時間短縮を目指す、などが考えられます。
 
新入社員がキャリアや成長が望めないと思っているのは、仕事の表面的な部分しか見えていないからという可能性は大いにあります。そんな場合は、この仕事の価値や、やりがい、仕事を通じて得られることや、新入社員への期待を伝えれば、そこに「自分が成長できる要素」を見つけられるかもしれません。
 
自分の話を聞いてくれた上で、上司が何か対応してくれれば、新入社員には「自分の話を受け入れてもらえた」という安心感が生まれます。
 
TOMONAS(トモナス)の経験上、直属の上司が自分の話をちゃんと聞き、受け入れて、何かしらの対応をとってくれるようなマネジメントをしていれば、新入社員は「自分はこの職場で受け入れられている」「ここには自分の居場所がある」と感じられます
 
今の職場でそう思えれば、わざわざリスクを冒してまで辞めなくても、多少の困難を乗り切ろうと頑張れるものなのです。
 
 
 

新入社員に「質問」して考える機会を提供する


 
しかしなかには、意志があって「やっぱり今の仕事には向いていない」「違う仕事がしたい」「もっと違う場でキャリアアップをしたい」と考えている新入社員もいます。
 
そのような場合、「今の仕事でないなら、何がしたいのか?」を問いかけ、新入社員が自分自身で考えるきっかけを提供しましょう。決して責めるのではなく、穏やかに「じゃあ、お前は何がしたいんだ?」「どうやってそれを実現するんだ?」と聞いてみてください。
 
明確な答えや「それなら辞めるのは仕方ない」と思える答えをもっている人は、あまりいないかもしれませんが、その「やりたいこと」によっては、今の職場で得られる経験を積んでからのほうが結果的に近道になることも少なくありません。
 
目の前の「辞めたい」という現実から「自分のやりたいことは何か?」に目を向けた結果、現状を客観的に見直すことができ、「今の会社でもまだ得られることがあったと気づいた」という若手社員も多く見てきました。
 
「辞めたい」と思う新入社員は、現状の悪い面しか見えなくなっていることはよくあります。「自分のやりたいことは何か?」という未来から、今を冷静に見つめ直す機会をつくっていきましょう。
 
 
 

「説得」ではなく「傾聴」すれば成長の機会になる

 
このように「辞めたい」と相談されたら、説得するのではなく、新入社員の話に耳を傾け、一緒にどうしたらいいか?を考えれば、結果的には「退職しない」状態になることはよくあります。
 
説得されたら「自分の話を聞いてもらえなかった」「意見を押し付けられた」というモヤモヤが残りますが、話を聴いてもらえれば、「自分の話を聴いてもらえた」という少し前向きな気持ちが残ります。
 
「もう辞めたい」と思うこの時期に新入社員が大きく成長できるように、「説得」するのではなくて、新入社員の話をぜひ「傾聴」してみてください。