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COLUMN   2018/12/17

若手社員が辞める退職理由の本音と対策【後編】

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「会社を辞める理由なんて人それぞれ」と思うかもしれませんが、意外にも若手社員が会社を辞める主な理由は、
 
➀職場(主に上司と)の人間関係がうまくいっていない
➁給与や労働時間などの待遇が不満
➂仕事が向いていない、やりがいや成長を感じない
のいずれかであることがほとんどです。
 
このうち、「給与」だけは会社全体の問題なので、一社員にはどうすることもできませんが、「給与」以外の理由は、職場の上司のちょっとしたマネジメントやコミュニケーションで改善することができます。
 
「前編」では、本音の退職理由として最も多い「職場の人間関係」について、それを改善するための対応をご紹介しましたが、今回の後編では、残りの2つのテーマについてまとめてみたいと思います。
 
 
 

「労働時間」を理由に若手社員が辞めるのを防ぐには?

 
最近の若手社員は、ワークライフバランスを重視しています。平成生まれの世代では、「残業代をもらうよりも、早く帰りたい」と考える傾向も増えており、一年を通じて労働時間が長く、残業が多ければ、「もっと残業が少ない仕事がいい」と転職を考える人も少なくありません
 
経理の決算期など特別な繁忙期に残業が多いのは仕方がありませんが、もし恒常的に残業が多く、21時をすぎても課のメンバーが全員机に向かって仕事をしているような状況であれば、根本的に業務や働き方を見直す必要があります。
 
もしかしたら、非効率的なやり方をしているのかもしれないし、そもそも必要のない業務もあるかもしれません。「この業務は必要」と思っていても、それをやめても実はあまり業績には関係ないことはよくあります。
 
たとえばカルビー株式会社は、無駄な仕事を削減して残業を削減することに徹底的に取り組み、社長が「16時に帰れ」と早く帰ることを推奨した結果、残業を減らしながらも、7期連続で最高益を更新しています。この間、オフィスだけでなく工場勤務でも、残業が35%も減っています。
 
職場の残業時間が長く、遅くまで働くのが当たり前になっているのであれば、それを当たり前とせず、業務を一度棚卸し、業務効率化や無駄な業務の廃止などを真剣に検討してみましょう。
 
「残業を本気で減らそうとしている」姿勢が伝われば、「労働時間が長いから辞めたい」と考えている若手社員も、「もう少し頑張ってみようかな」と思えるかもしれません。
 
 
 

「仕事内容」に関する理由で若手社員が辞めるのを防ぐには?

 

 
「仕事が向いていない」
「仕事にやりがいを感じない」
「仕事で成長を感じない」
 
このような仕事に関する不満は、実は上司のマネジメントやコミュニケーション次第でかなり改善できるものです。というのも、この場合上司とのコミュニケーションが希薄なケースが非常に多いからです。
 
たとえば、弊社のエンゲージメントサービス「TOMONAS(トモナス)」の現場でも、「この仕事をしていて成長できるイメージがない」という若手社員の多くが
 
「上司や先輩をみていても、なんだか仕事がつまらなそう」
「『ああはなりたくない』と思ってしまう」
 
と口にします。しかし、上司や先輩と仕事について深く語った結果でそう思っている人はほとんどおらず、あくまでも「あまりイキイキとしていない」「あまり成長しているようには見えない」という見かけの印象でそう思っています。
 
つまり、仕事のやりがいやおもしろさ、この仕事を通じてどのように成長できるかなどについてのコミュニケーションが足りていないから、やりがいや成長を感じられなくなっているのです。
 
特に営業の現場では、日々の目標数字に関するコミュニケーションが中心になってしまい、「いくらの目標金額を、どうやって達成するか?」というマネジメントに終始してしまっている…という話はよく聞きます。
 
もちろん目標達成のプロセスマネジメントは重要なのですが、そのなかで目先の業務のやり方や目標の話だけでなく、
 
「自分たちの仕事がお客様や社会に対してどんな価値を提供しているか」
「どういう価値を提供したいか」

 
など仕事の本質的な価値を共有するように心がけると、「自分たちは何のためにこの仕事をしているのか?」を考えるきっかけとなり、仕事への心持ちが変わって、やりがいや成長を感じやすくなります。
 
たとえば、新幹線の清掃を行う株式会社JR東日本テクノハートに2005年取締役経営企画部長に主任した矢部輝夫氏は、「きつい」「汚い」「危険」というよいイメージのよくない「清掃」という業務を、「世界最高の技術を誇るJR東日本の メンテナンスを、清掃という面から支える技術者」と位置付け、自分たちが提供しているのは「清掃」ではなく「サービス」だと仕事の価値を伝えました。
 
それまでクレームも多く、離職率も高い職場だったそうですが、従業員たちは自分たちの仕事が社会に提供する価値を再認識し、業務に対する意識が変わり、「さわやか あんしん あったか」な空間を新幹線のお客様に提供するために、現場の清掃業務の様々な改善を行うようになりました。
 
清掃業務のように、一見単純に見えて誰にでもできるような業務であっても、そこに向かう心持ち次第でいくらでも改善ができ、いくらでもその仕事を通じて成長することができます。そしてこの「仕事に向かう心持ち」は、本人が持ち合わせているものだけでなく、矢部氏のように上司のマネジメント次第で変えていけるものなのです。
 
 
若手社員が「辞める」という選択肢を選ばなくても済むように、上司としても配慮していきましょう。
 
 
 
参考文献「奇跡の職場 新幹線清掃チームの働く誇り」(矢部輝夫著 あさ出版 2013)