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COLUMN   2019/1/28

辞めて欲しくない人が辞めるのを防ぐために気をつけたい3つのこと

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「最近のビジネス界では、優秀な若手社員が相次いで会社を辞めている」―先月、そんな記事を目にしました(「なぜ「優秀な若手」は会社を辞めるのか 調査で分かった、なるほどな理由」産経新聞 2018.12.25)
 
従来は、人間関係や社内での評価、待遇に対する不満が転職のきっかけになることが多いイメージでしたが、記事によると、社内で一定の成績を上げていたり、人間関係に対して満足したりする、会社に適応できている優秀な若手人材も転職をしているそうです。
 
「業績が上がらない」「人間関係がうまくいっていない」という状況ではないからこそ、このような「辞めて欲しくない人材」が、転職を考えていることは日常ではなかなか気づきにくいもの。そこで、「辞めて欲しくない人材」が辞めるのを防ぐために、日頃から次のようなことを意識してみませんか。
 
 
 

成長の機会をつくる

 
優秀な若手社員が転職する理由には、「この会社では成長できる機会がないと感じた」「もっと仕事の領域を広げたかった」という前向きな声がみられますが、これは言い換えると、「今の会社では、成長できるようなチャレンジをする機会がない」「仕事の領域が広げられない」ということになります。
 
できる社員がこのように「今の職場に限界」を感じてしまうのは、いくつかの要因が考えられます。しかし、ぜひ真っ先に確認していただきたいのが、できる社員の「仕事」に対する安心感から、同じ仕事を任せっきりになってしまっていないかということです。

組織にとっては、「業務の熟練度が増す」「必要な関係者と信頼関係を積み重ねられる」など、「長く業務を任せること」のメリットも多く、社員がその仕事で成果を出していれば、成果を出せる社員にそのまま任せるのはよくあります。
しかし、時としてそれが社員にとって「仕事のマンネリ化」になってしまうこともまた、よくあります
 
異動に対する自己申請などの制度が運用されていれば、新たなチャレンジができる「成長の機会」を社内に模索することもできますが、そうした制度がない場合には、その「成長の機会」は外に求めるしかなくなってしまいます。
 
その状況を改善するために、「新しいことにチャレンジしたい」と上司と部下の間で言える環境があればいいのですが、上司が忙しくしていてゆっくり話す機会がなかったり、そうした話ができる人間関係ではなかったり、あるいはそもそもそんなことを上司に相談するという発想が部下になかったりすると、上司は部下の思いになかなか気づけないでしょう。
 
そこでまずは、1対1で話す面談の場を定期的に設け、きちんと部下の考えを聞く時間をつくるのが大切です。ただ、優秀な人材だからこそ、面談の機会を創っても自分が知りうる情報の範囲で「やってみたいことはあるけれど、社内で実現するのは難しい」と思っていたら、それを口にすることはないかもしれません。
 
ですので、ぜひ日頃から「今の環境で部下は成長できているか」「さらに成長するにはどんな機会が必要か」を意識してみてください異動や転職をしなくとも、社員にとって新たな挑戦となる「成長の機会」は、日常業務のなかでも創り出すことができます。たとえば、
 
部下からの提案を、組織で実現できるように後押しする。
難易度の高い案件や任務を任せる。
仕事の裁量を広げる。
 
など、できることはいろいろあるでしょう。こうした機会を意識的に増やし、「成長できる」と実感できる職場であれば、成長の機会を社外に求めることはなくなるのではないでしょうか。
 
 
 

業績を理解し評価を伝える


できる社員ほど、「できること」が当たり前になってしまいがちです。
できる社員ほど、業務が偏ってしまい業務過多になってしまいがちです。
 
そしていずれも、それが「当たり前」になってしまっているからこそ、できる社員が日常で評価されることも感謝されることも少なく、上司や周囲はできる人がその状況にモヤモヤした思いを抱いていることに気づかないこともあります。
 
それでも人事評価や査定で正しく評価され、待遇に差がつき、自分の業績が評価されていると実感できるような制度であれば納得ができるでしょう。
しかし、成果を上げていてもさほど待遇には差がつかない評価制度だったり、評価が正当に行われていなかったりすると(上司に合う人材は、業績をそれほどあげてなくても高く評価される、周囲と差がつかないように業績がよくても悪くても大きな差がつかない等)、できる社員は「こんなに頑張っているのに、評価されない」と「承認欲求」が満たされなくなり、モヤモヤとした思いが残ってしまいます
 
そうならないように、できる社員の業績は「できて当たり前」とは思わずに、業績を理解し、きちんと認め、評価しましょう
実績をあげているならば、それが人事評価や待遇に反映されることが最も望ましいですが、もし人事評価や待遇がさほど差がつかないような制度になっているのであれば、「難易度の高い仕事を任せる」「裁量権を与える」など仕事の面で、「業績を評価していることが伝える」こともできます。また、日々のコミュニケーションで「さすがだね」「いつもありがとう」などの一言があるだけでも違うでしょう。
 
できる社員の「承認欲求」を満たせるような評価、コミュニケーションができているか、確認してみてください。
 
 
 

上司として、自分も精進する

 
会社に見切りをつける若い世代からは、「上司や先輩社員をみて、この会社にいても成長できないと思った」という声を聞くことがあります。
 
部下にとって、上司は「この会社で働いていたら、数年後にはこうなる」を映し出す鏡です。この職場で、この環境で数年間この仕事をしたら、だいたいこの上司のような仕事をしているのだろう…そう思ったときに、上司の仕事が魅力的でなければ、「環境を変えたほうがいいかもしれない」と思うようです。
 
反対に、上司が魅力的であり、尊敬できるようなケースでは、「この人と一緒に仕事をすることで成長したい」と思うようになり、辞めるどころか、仕事へのモチベーションも高まります。辞めてほしくない人材が辞めるのを防ぐために、「尊敬できる魅力的な上司であること」は極めて有効なのです。
 
では、尊敬できる上司とはどんな上司か、エン・ジャパン株式会社が2018年2月に行ったアンケート調査結果を参考にみてみましょう。
 
【尊敬する上司に出会ったことがある方に伺います。その上司のどんな点を尊敬していますか?(複数回答可)】

 
グラフ引用元:「尊敬する上司の傾向、上司に求めることは?若手は親身な業務のアドバイス、35歳以上はリーダーシップ。―『エン転職』ユーザーアンケート調査 結果発表」(エン・ジャパン株式会社 2018.2.23)
 
「尊敬できる上司はどんな人か?」に関するアンケート調査は、他にもいくつかの結果がありますが、いずれも順位に多少の違いこそあれ、基本的なところは共通しています。
 
この項目をすべて満たす完璧な上司である必要はありませんが、「上司として今、必要なのはどんな能力か?」「何が足りないのか?」を常に考えて、上司としても日々精進する気持ちを忘れないことが大切ではないかと思います。
 
 
 
辞めて欲しくない人材に辞めないでもらうためには、会社全体の人事評価制度や、ライフスタイルの変化に対応する働き方など、会社全体の制度の見直しも大切ですが、それだけではなく、このように上司と部下の間での日々のコミュニケーションのなかでもできることがあります。
 
厚生労働省が発表した2018年11月の有効求人倍率も1.62倍と依然高水準で、「人が辞めたら、次の人を採用すればいい」というのはなかなか簡単にはいきません。ましてや、それが辞めて欲しくない人材であれば、代わりとなる人材を採用するのは至難の業です。優秀な人材が働き続けられる職場であるために、日常のマネジメントやコミュニケーションのちょっとしたことから見直してみましょう。