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COLUMN   2017/6/29

モラルハラスメント「うちの職場にかぎって…」は危険です

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モラルハラスメントって、最近言葉はよく耳にするようになったけれど、うちの職場にはないだろう。
 
そのように感じていらっしゃる方も多いでしょう。
 
しかし、モラルハラスメントはどのような職場でも起こる可能性があります。さらに「皆の前で怒鳴りつける」など周囲からからもわかりやすいパワーハラスメントとは違い、モラルハラスメントは特定の上司と部下、あるいは同僚同士のコミュニケーションのなかだけにあり、周囲からわかりにくいものです。
 
そして周囲や加害者だけでなく、被害者も「これはモラルハラスメントだ」と気づかず、むしろ「私がいけないんだ…」と自分を責め、我慢をし、抱え込んでしまうこともあります。だから「うちにはない」と思っていても、実はあるかもしれないのです。
 
被害者のストレスが積み重なればモチベーションは低下し、業績にも影響します。職場全体の雰囲気もなんとなく悪くなるでしょう。
 
さらに我慢を続けると、うつ病や自律神経失調症、不眠症、胃痛、食欲不振、過食、円形脱毛症など精神的、身体的な不調ももたらし、最悪の場合は休職や退職という事態に追い込まれます。
 
このように組織にとっても個人にとっても、決してプラスにはならないモラルハラスメント。対策の第一歩は、「モラルハラスメントとは何か」を社員全員が理解することから始まります。
 
 
 

昔の「嫌な上司」、今は「モラルハラスメント上司」

 
「モラルハラスメント」という言葉は1999年にフランスの精神科医が発表したことで世界に広まったものですが、その対象となる「行動」は昔からよくあるものです。
 
一番わかりやすいのは、否定的な言葉、攻撃的な言葉を繰り返すこと。
仕事のミスを重ねた部下に対して、「だからお前は、ダメなんだ」と、全人格否定。相手が何か意見を言おうとしたら、「だからそうじゃなくて」「お前は全然わかっていない」と最後まで意見を聞かず、相手の話を遮って、やはりことごとく全否定。
 
いかがでしょう?どこの組織にいてもおかしくない、よくあるタイプの上司ではありませんか。
 
「ちょっと否定されてダメになるくらいじゃ仕事はやっていけないから、鍛えてやっている」と、「愛の鞭」として、あえてこのようなマネジメントをされる方もいらっしゃるようですが、もはやこれは通用しない時代になっています。
 
 
また、存在を無視するという目に見えない行動もあります。
 
目を合わせない。声をかけない。仕事を回さない。指示はメールのみ。業務に必要なメールも一人だけCCに入れない。
他にも、常にイライラしている、見下した態度をとる、鼻で笑う、ため息をつく、など1つ1つは本当に些細なことがですが、それが積み重なり毎日行われると被害者に大きなストレスとなることもあります。
 
さらに、その人の能力に明らかに合わない(簡単すぎる、難しすぎる)仕事をやらせる、仕事にいちいち文句をつける、事細かに逐次報告させるという業務の関わり方も当てはまります。
 
昔なら「嫌な上司」と言われたこれらの行動が、今は「モラルハラスメント上司」になってしまう可能性があります。そして「嫌な上司」がどこにでもいるのと同じように、「モラルハラスメント上司」もどこにでもいるのです。
 
 
 

モラルハラスメントになる場合とならない場合がある


 
ただ、「モラルハラスメント上司」になってしまう可能性がある、というのはそうならないケースもあるからです。
 
たとえば、上記のような上司の行動に対して部下が「アイツ、本当に嫌な上司でさ!」と周囲に愚痴をこぼし、上司の対応を適当に無視したり受け流したりし、ストレス発散することができていれば、モラルハラスメントに発展しないこともあります(ただし、上司のコミュニケーション能力の改善は必要です)。
 
しかし、部下が素直だったり、自分に自信が持てなかったり、自己主張が苦手だったりすると、上司の行動をまともに受け入れてしまうと、そこに精神的な「支配関係」ができあがってしまいます。
 
「支配」されているので、相手に問題があるとは考えず、「私が悪いから…」とどんどん我慢してストレスを抱え込んでしまい、モラルハラスメントの被害者となってしまうのです。
 
 
 

モラルハラスメントについて学んでおけば、いざというとき冷静に対応できる

 
モラルハラスメントでは、「自尊心を守るために正当性を主張せずにはいられない」「部下を徹底管理しないと不安で仕方ない」「ストレスで常にイライラしている」など、常にターゲット(被害者)を作らずにはいられない、加害者の精神的な問題も含んでいます。
 
また、モラルハラスメントは「上司と部下」の間だけでなく、同僚同士でも行われることがあります。
 
 
だからこそ、管理職だけでなく職場の全員が、一度モラルハラスメントについてきちんと学んでおけば、被害者になってしまったときにも「これはモラルハラスメントではないか」と冷静な対応ができますし、また加害者にならないように自分で意識していくことできるのです。
 
 
「昔はそんなことなかったのに」「今の若者は打たれ弱くなったな」などと、嘆いても何も始まりません。時代に合わせて柔軟に対応し、モラルハラスメントのない組織を目指しましょう。