年功序列制度が崩れ、年上の部下を指導する立場にある管理職も増えてきました。しかし、年齢の上下関係と仕事の上下関係が逆転していると、時には不都合なことも出てきます。
年上だけにどう指導していいかわからない。
あるいは指導してもなかなか聞いてもらえない。
年上部下のプライドが高くて、なかなかうまく人間関係が築けない…。
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年上部下の指導と人間関係の作り方 5つのコツ
年上部下には上から目線の「指導」は不向きと心得る
年上部下にも様々なタイプがいます。
マネジメント職を希望しなかった、あるいは適性がなかっただけで仕事の遂行力は高いタイプ。
出世意欲が全くなく、仕事にもあまりやる気が感じられないタイプ。
定年まで穏やかにすごせればいいと思っている「ぶらさがり社員」タイプ。
こだわりやプライドが高いタイプ。
「年下のくせに」と年齢意識が強いタイプ。
言わなければ動かないタイプ。
言っても動かないタイプ。
…などなど。
最初の「マネジメント職を希望しなかった、あるいは適性がなかっただけで仕事の遂行力は高いタイプ」であれば、さほど問題はないかと思いますが、それ以外のタイプだと、年下上司として年上部下を「指導」しなければならない場面も出てくるでしょう。通常の若手メンバーのように「指導」してうまくいけばいいのですが、そうはいかないことも多々発生します。
そんなときには、一度「指導」という概念はおいておく必要があります。どんなタイプであれ、多かれ少なかれ、年上の部下には
「自分のほうが、社歴が長いのに」「自分のほうが、年上だから」
という思いは必ずあります。だからこそ、上から目線となってしまう「指導」が時には逆効果になってしまうのです。
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年上の部下には「依頼」を
ではどうすればよいかというと、おすすめなのが
「指導」ではなく「依頼」です。
「○○さん、✕✕は~のように進めてもらえませんか?」「△△をお願いします」
と、こちらの要求を伝える命令形になりがちな「指導」ではなく、相手の意思を尊重する「依頼」で望ましい進め方で仕事をしてもらうようにナビゲートしましょう。
仕事の能力に関係なく、年上部下にも年齢相応のプライドがあります。「指導」されるとそのプライドが傷つき、傷ついたことで反発してしまうこともありますが、「依頼」であればプライドが傷つかない分、反発されにくく、受け入れてもらいやすい可能性が高いからです。
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「助かります」も効果的なアプローチ
また、「お願いします」に加え、
「~してくれると助かります」も効果的なアプローチです。「助かります」には「お願いします」よりも、「あなたがこうしてくれると、私は嬉しい」「あなたのこういう行動は役に立つ」というニュアンスが含まれます。
「✕✕の業務は、明日までにやってもらえると助かります」「ここは、こうしてもらえるとありがたいです」
と伝えれば、年上部下に「こうしたら役に立つ」という方向性を示すことになります。どんな人でも、誰かの役に立てるのは多かれ少なかれ嬉しいものです。それを伝えるコミュニケーションがこの「助かります」なのです。プライドが高いタイプにも効果的です。
「ありがとうございます」の一言も忘れずに
最後に、「依頼」や「助かります」によって年上部下の業務が望ましい方向に変わったら、
「ありがとうございます」と感謝の一言もぜひ付け加えましょう。
「ありがとうございます」と言われて嬉しくない人はそうそういません。年上部下に、業務のコミュニケーションのなかで「ちょっと嬉しい気持ち」を感じてもらえば、
上司と部下としての人間関係の形成にプラスに働きます。
これからの成長が期待できる若手部下とは異なり、年上部下は一癖も二癖もあるからこそ「年上部下」になっています。その割には「年下上司の言うことなんて聞けない」「俺の方が正しい」という意識も強いことも少なくありません。
そのため、年上部下の存在がストレスになることも少なくなく、「そんな人にお礼をいうなんて、あまり気が進まない」ということもあるでしょう。しかし、それをこらえて感謝の言葉を伝えていけば、次の「依頼」を聞いてもらいやすい関係が少しずつ築かれていくと思います。ぜひ試してみてください。
「上から」で動かなければ「下から」動かしてみる
このような対応は「下手に出る」ように思えて、あまり気が進まないかもしれません。自分のプライドとして許せない、と思う方もいらっしゃるでしょう。
それでも、困った年上部下にもちゃんと働いてもらわなければ業務に支障が出てしまいます。大切なのはプライドよりも、年上部下にきちんと仕事をしてもらい、部署としての成果をあげることです。
そのためにも、「上から」の指導で動かない場合には、このように「依頼」や「助かります」で業務を軌道修正し、動いてもらうように促していきましょう。
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