オンラインで部下や後輩の話をうまく聴き出す6つの方法

オンラインで部下や後輩の話をうまく聴き出す6つの方法

オンラインで部下や後輩の話をうまく聴き出す6つの方法 640 427 株式会社アールナイン

新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて、リモートワークや在宅勤務制度など「働き方改革」が促進されています。業務だけでなく社員間のコミュニケーションもオンラインのみという企業が増えている今、部下や後輩の教育や指導はどのような点に注意すればいいのでしょうか?

この記事では、人の「話を聴く」プロであるカウンセラーの技法を活かして、オンライン上で円滑にコミュニケーションをとる方法を6つお伝えします。

あなたの部下や後輩は大丈夫?

テレワークが一般化し、社内の同僚とも会う機会が減る中で、あなたの部下や後輩も言葉にできない不安や心配事を抱えているかもしれません。コロナ禍においては、これまで以上に、部下や後輩にとっての働きやすさに配慮する必要があります。

これまでは、営業現場に同行しその合間に教育したりコミュニケーションをとってきたという上司の方も多くいらっしゃるでしょう。それらも難しくなった今、どのような手段で、部下や後輩の相談に乗ったり教育を行えばいいのでしょうか?

オンライン上での教育や指導の難しさ

コロナ対策や多様な働き方によって、雑談ひとつも思い通りにできない中、部下や後輩とのコミュニケーションも希薄になっています。その上、パソコン画面でのやりとりでは時差があったり、表情が見えにくいこともあり、場の空気を読みにくかったり、対応が冷たいと思われるなどの誤解が生じやすくなります。

では、どうすればオンライン上で円滑なコミュニケーションが図れるのでしょうか?そこで今回は「話を聴く」ことのプロであるカウンセラーの技術をオンラインの教育や指導に活かす方法をご紹介します。

カウンセラーの「話を聴く」技術とは?

カウンセラーが話を聴く際にまず行うことは、クライエントとの「ラポール(信頼関係)」を築き、クライエントが相談しやすい環境・状況・雰囲気をつくること、です。そのために必要なことは「じっくり話を聴きますよ」というこちらの姿勢を相手に示すことです。では実際には何をすれば良いのでしょうか?それでは、カウンセラーが行っているクライエントとのかかわり方を見ていきまし ょう。

オンラインでの教育や指導に使えるカウンセラーの6つの技法

1.相手に視線を合わせる

話をじっくり聴くからといって「じっ」と凝視することは避けてください。相手を覗き込むように長く見続けることは相手に緊張を与えたり、「恋愛感情がある」と誤解されてしまうことになります。また、逆に相手の目を見ることにストレスを感じる人もいますので、その場合は話のポイントごとに相手の目を見るように意識して下さい。

目を直視できない場合は、顔の中心を見るつもりで「鼻筋」や「鼻先」あたりを見るように心がけましょう。好意的な視線に捉えられ、「聴いていますよ」というメッセージを相手に伝えることができます。

2.身体言語や声の速さ・トーンに配慮する

話を聴いている時、腕を組んだり、眉間にしわを寄せたり、足を組んだりしていませんか?私たちは無意識のうちに自分の身体からメッセージを送り、「恐い」「話してはいけない」といった印象を相手に与えてしまっているかもしれません。

基本姿勢は「前かがみ」で、聞く側もリラックスした姿勢や表情で臨みましょう。また、「会話のテンポ」や「呼吸」も合わせていくことで相手が親近感を持って話せるようになり信頼関係を築く一助となります。

相手が暗いトーンで話すときは自分もトーンを落として話すなどペースを合わせることで一体感が生まれ、安心して話ができる場をつくれるようになります。

3.相づちをうつ

普段、何気に打っている相づち。実は「話を聴いていますよ」と相手に伝える最適なコミュニケーション手段なんです。なぜなら自分が次に話すことを考えたりして相手の話を聴いていない時には相槌は打てないものなのです。つまり、相づちは「相手の話を集中して聴いている」ことを伝えるものであり、相手が話しやすい環境をつくる心強いサポーターでもあるのです。

相づちは「はい」「ええ」「なるほど」「それから?」「例えば?」など様々な種類の相づちを用意しておきましょう。オンラインでは、言葉だけでなく「頷く」など体で表現する相づちも効果的です。相手に反論したくなる時も「でも」「しかし」は使わず、まずはしっかり話を聴いてあげるようにすると、相手の意見も自然に穏やかになり反論しなくても済むことが多いです。

4.相手の感情を言語化する

「感情の明確化」とは、相手のうまく言葉にならない気持ちを、代わりに適切な言葉にして明確に表現することをいいます。先取りしないで、タイミングよく、相手の感情を明らかにすると、自分の心の底にある感情に気付く機会を与え、自己理解を深めることに役立ちます。ネガティブな感情の明確化は慎重に行いましょう。

【例】

  • 部下「この前、初めて一人でお客様と打ち合わせしたんです…」
  • 上司「そう。緊張したよね。」

5.相手の言葉を繰り返す

「繰り返す」とは、相手の発言の大切なポイントをそのままの言葉で繰り返したり、本質をまとめて簡潔に相手に返すことです。繰り返しを行うことで、相手はちゃんと話を聴いてくれている、わかってくれていると感じ安心感を与えることができます。また、自分の考えに客観的に向き合うことができ、自分の感情や考え方を整理したり、新たな気づきを促すことにつながります。

【例】

  • 部下「あの、T先輩の前ではいつもミスしてしまうんです。こんなに簡単なこともできないの?と言われたら緊張してますますできなくなって…。能力のなさに自分自身にも腹が立って…。結局、この仕事に向いていないんじゃないかな?と思い始めてきて…。」
  • 上司「T先輩の前では緊張してミスをしてしまうんだね。それで最終的にこの仕事に向いていないんじゃないか、と混乱しているということだね。」

6.質問を活用する

「質問上手は聞き上手」と言われるように、質問は話を発展させる上で役立ちます。特にカウンセリングにおいては「情報収集のためだけでなく、クライエントの自己探求、感情や考え方を整理する」ために使われます。ですから、部下や後輩への教育・指導の場においても、一方的に話すのではなく合間に質問を取り入れることによって、より対話を深めることができます。質問には、以下の2種類があります。この2つの質問を上手く使い分けることで相手が主体的に話せるよう促していきます。

【例】

「閉ざされた質問」(closed question)

「はい」「いいえ」で答えられる質問。数少ない言葉で会話ができるので、初対面で相手が緊張している時などに用います。少しずつ相手の心の扉を開いたら、その後はできるだけ「開かれた質問」で対話を深めていきましょう。

  • 「コーヒーはお好きですか?」
  • 「休みの日は何をしていますか?」

「開かれた質問」(open question)

相手が話したいことを自由に答えられる質問。話の内容をより深く理解したい時や、相手の自主性を高め自ら考える力を養いたい場合などに用います。「なぜ」「どうして」から始まる質問は、相手を責めたり非難する印象を与えることがあるので注意が必要です。

  • 「それについてあなたはどのように感じましたか?」
  • 「もう少し詳しく話してみてもらえますか?」

まとめ

いわゆる「聞く技術」とも言えるカウンセラーの技法を用いて、部下や後輩の話を「しっかり聴いているよ」とアピールし限られた時間の中でも対話を深めることができます。このように、自分の思いや考えを安心して語ることができる雰囲気をオンライン上でもつくることが重要です。これらのコミュニケーションを繰り返すことは、部下や後輩の内発的動機付けにつながり、自主性を高めることにもなります。

とはいえ、人の話をじっくり聴いたり、本音を引き出すことは簡単ではありません。第三者の方が話しやすいこともありますので、もしもお困りのことがあれば、多くのキャリアコンサルタントが在籍するアールナインへ是非一度ご相談下さい。