部下に相談されない孤独な上司から、相談される上司へ

部下に相談されない孤独な上司から、相談される上司へ

部下に相談されない孤独な上司から、相談される上司へ 640 427 株式会社アールナイン

相談に来ない部下は、どの職場にもいます。しかし「あいつはそういうやつだから」で済ませるわけにはいきません。昨今のスピード感溢れるビジネス環境においては、相談されないことが、致命的な機会損失になることも。

取返しがつかない状況になってからミスの相談・報告を受ける前に、意識的に部下が相談しやすい環境を作り「話しかけやすい上司」になりましょう。

相談される上司のキーワードは「信頼」です。信頼される上司は部下の方から報連相をしてきますし、積極的に相談されます。はじめに相談されない上司の特徴をお伝えして、次にその改善策をお伝えします。

1.相談されない上司の特徴

相談されない上司には、特徴があります。

・話しかけられると不機嫌になる人

いつも不機嫌という人はめったにいません。部下に話しかけられる、仕事が溜まっている、などで機嫌が悪くなります。この機嫌の悪さを抑えることなく、そのまま部下や報告者にぶつけてしまう方を見かけます。

このような上司には、部下が話しかけづらくなったり、報告をためらったりします。悪い報告なら、なおさら言いづらくなります。部下は意図的ではありませんが、事態が悪くなってからの報告が増えます。そして、ますます機嫌が悪くなるというループにハマってしまいます。

報告もできない上司に相談できるはずがありません。

・話をまともに聞かない人

例えば、せっかく部下が相談をしてくれたのに、自分はパソコンを見ながら相談を受けているような人です。向かい合って話を聞かないと、人は話を聞いてもらってないと感じます。

部下の方から見ると「相談しても何も聞いてないんじゃ、相談する意味がないよな」と考えてしまいます。この場合、部下は意図的に日常的な相談をしなくなります。

「相手の方を向く」「相手の話にうなずく」「簡単な質問をする」これだけでも相手に「話を聞いている」ことを伝えられます。相談されたら「話を聞いている」ことを相手に伝えて下さい。

部下からの相談を受けて、簡単なやり取りをするだけでも部下の満足度は高まります。

・答えを決めつける人

前項の「話を聞かない人」と似ていますが、話を聞かないだけでなく、自分の意見を押しつけるような人もいます。部下から相談されても、「この場合はこうする」という方法を押しつける人です。

「営業が上手くいかない」と相談されても、「営業とはこうやるものだ」と方法を伝えて部下ができなければ、「お前の熱意が足りない」とか「お前の話し方が間違っている」と相手の方に間違っている原因を押しつけてしまいます。

部下の問題点は何でしょうか?「営業が上手くいかない」相談だったとしたら、
・訪問回数はどのくらいか
・セールストークに問題はないか
・相手のニーズは何か
・営業のプロセスに問題はないか
など、チェックすべき項目は多くあります。

相談することは部下にとっても勇気のいる行為です。相談されたことを真摯に受け止めて、解決策を一緒に作り上げましょう。

・否定的な意見を返す人

部下が相談するとアレがダメ、コレがダメ、とダメ出しをするタイプの人です。相談を持ちかけても、ダメ出しで返されると気持ちが萎えてしまいます。

「それでも相談をするのが部下の義務」という方もいらっしゃると思いますが、相談とは、自分で考えて答えが出なかった後にするものです。心理的に追い詰められて相談するということも多いです。そんな時に自分の考えた内容を否定されると、精神的に大きく落ち込んでしまう人もいます。

「部下を鍛えるために、あえてダメ出しをする」人もいるかもしれません。その方針で這い上がってきた人は、確かに鍛えられるでしょう。しかし、そこから上がって来られない人もいるのです。

人手不足の現状で、選り好みをしていられる企業は少ないです。一人でも多くの人を育てるために、部下の相談に肯定的な意見を返すようにしましょう。

無理をして嘘の肯定的な意見を返すのではなく、相談の中で肯定的な部分や、考えが少し足りなかった部分を肯定しましょう。肯定的な部分が全く見つからなかったときは、相談してくれたことに感謝しましょう。

 

2.どうすれば相談される上司になれるのか

相談される上司になるためには、冒頭でお話しした「信頼」が必要です。前述の相談されない特徴があっても、部下から信頼されていれば問題ありません。「あの人癖あるけど、相談すると必ず親身になってくれる」と部下が思ってくれれば、相談してくることでしょう。

しかし、これまでにお伝えした相談されない特徴を持っていると、信頼は得られにくいです。自分の意見を相手に押し付けたり、不機嫌になったり、否定的な意見を返されると、人は離れていきます。それでは今、信頼されていないと感じている上司が、どうすれば信頼されるようになるのかをお伝えします。

・自分の悩みを打ち明ける

日常の些細な事を部下に打ち明けて下さい。深刻な悩みでもいいのですが、ここでは関係性作りが主題なのでボヤキ程度の悩みで構いません。自分から話しかけやすい雰囲気を作りましょう。

昨日まで話しかけづらい雰囲気だった人が、いきなり話しかけてくると、部下の方も戸惑うかもしれません。そこも部下に協力してもらう為に、悩みとして相談されないことを打ち明けてみましょう。

自分がリラックスして話すと、相手もリラックスして話かけてきます。「ボヤキをしてもいい人だ」と部下に認識してもらいましょう。

・相手の話を最後まで聴く

「聞く」と「聴く」の違いですが、「聞く」は英語にすると「hear」で「自然に耳に入ってくる」ことを表し、「聴く」は英語で「listen」になり「注意して相手の話を聴く」ことを表します。

言い方を変えると「聞く」は受動的で、「聴く」は積極的に相手の話を聴きに行くことを意味します。具体的には観察をしながら話を聴いて下さい。相手の顔色、声のトーン、何を言いたいのか、を観察しながら話を聴いて下さい。

なぜそのようなことが必要なのかと言えば「人は自分の話を真剣に聴いてくれる人に好意を持つ」からです。「あの人はいつでも真剣に話を聴いてくれる」と部下が認識をするようになれば、部下の方から自然と相談ごとを持ってくるようになります。

しかし、しっかり聴くことは難しいです。

まずは、取りかかりとして「相手の話が終わるまで口をはさまない。」ことを意識してみましょう。始めは意識していても難しいと思います。無意識のうちに相手の話をさえぎって話を始めている自分に気が付くことになるでしょう。

しかし、「相手の話が終わるまで口をはさまない」ことができるようになれば、日常生活でも相手の言っていることが理解できるようになります。身に着けてみると、必ず効果が出ますので是非習慣化させて下さい。

・どうしても難しい場合は口癖から変える

自分の習慣をかえることは簡単なことではありません。
「分かっているけど変えられない」方も多いと思います。
そんな方は口癖を変えてみましょう。

つい言ってしまう言葉は誰にでもあります。それが知らないうちに、相手を傷つけている場合もあるでしょう。自分で分からない場合は、誰かにチェックしてもらうのもいいでしょう。口癖を変えれば自分の思考が変わります。

まとめ

「無くて七癖」というように無意識に部下を遠ざける行為をしてしまっている自分を意識しましょう。相手は自分の鏡であって、部下はあなたの無意識の行動を表す鏡です。部下が相談して来ない理由は、必ずあなたの中にあります。

誰が悪いと犯人捜しをするのではなく、自分の行動で何が問題なのかを振り返ってみてください。完璧な人間になるのではなく、上の項で紹介した相談されない上司の特徴に一つでも当てはまっていたら、取り除くことから始めて下さい。

自分を変えれば相手も変わります。まずはささいな習慣を一つ変えることから始めて下さい。