内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由―② 社風・価値観が合わなかった

内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由―② 社風・価値観が合わなかった

内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由―② 社風・価値観が合わなかった 640 427 株式会社アールナイン

内定辞退や早期離職防止につながる学生の5つの本音と解決策について、前回は1つ目の「やりたいことではなかった」(業務内容のミスマッチ)への解決策をお伝えしました。

今回は2つ目の「社風・価値観が合わなかった」について、どのように防ぐことができるか考えていきましょう。

【関連記事】
【総集編】内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由

就職活動における「社風・価値観」の重要性とは

会社選びにおける「社風」や「価値観」は、現状、就活生にとって最も重視されているポイントの一つといっても過言ではありません。

「就職白書2020」によると、「就職先を確定する際、決め手になった項目」として就活生の23.0%が「会社・団体で働く人が自分に合っている」、17.7%が「会社・団体の理念やビジョンが共感できる」と回答しています。

このような傾向を受け、最近では、「理念」を重視して就職活動を進めようという就職活動ツールも増えている状況です。前回お伝えした「業務内容」と、「社風・価値観」という2つの要素は、新入社員が定着するためにも需要な要素といえるでしょう。

それでは、「社風・価値観のミスマッチ」はどのように防げば良いのでしょうか。こちらは「選考前」「選考中」の2つのタイミングで対策をするのが良いでしょう。なぜなら、会社の社風や個人の価値観は、変わりづらいものであるからです。

業務内容については、それに対する考え方や、配置転換などで解決する可能性があります。一方、強い意志で異なる環境を望む人なら別ですが、一般的に違う価値観の中に飛び込むことは大変なことだといえます。

選考前に会社の「社風・価値観」を伝える―採用広報の観点から、学生のセルフスクリーニングを促す

まずは選考前の時点で、会社の「社風・価値観」を伝えることが重要です。ここでは、学生が会社の「社風・価値観」を知って、「この会社は合わないな」と思い、セルフスクリーニングを行っていただくことが理想です。

手法としては、大きく2つあります。

・会社HPなど、採用広報に力を入れる

エントリー前に学生が会社を知るHPなどの情報で、社風についてある程度想像できる情報を載せておくのが重要です。

会社の社風も「体育会系」「和気あいあい」「ドライ」などいくつかカテゴリがありますが、具体的なイメージが湧きやすい情報を載せるのが良いでしょう。学生が社風についての情報を見ることで、セルフスクリーニングを行うことができます。

採用広報がうまくできてくると、打ち出した社風にマッチした学生がエントリーしてくれるようになっていきます。そうなっていくと母集団の質も向上していく可能性があります。

・会社説明会や面談、イベントの場で伝える

エントリー後、学生との接点で社風について伝えるというのも重要です。

直接企業について伝えられる場でもあるので、学生は自分にとって合う・合わないを判断しやすくなります。ここでうまく訴求ができている企業様は、「私には合っていないと思ったので辞退します」という声を学生から聞くことも少なくありません。

一見、言われるとショックですが、選考が進む中で辞退されるよりもお互いにとって良い結果といえます。

選考中に会社の社風、価値観を伝える

選考中に、「社風・価値観」のマッチ度を測ることがとても重要です。

選考が進む中で、人事やリクルーターは学生の「価値観」を知ることが多くなると思います。その場合、リクルーターや選考官も、その学生が会社の社風に合うかわかってくると思います。選考の中でも不合格になることもあると思いますが、面接官の目線があっていないと、社風に合わない人も合格してしまう場合が少なくありません。

また、社風と違う人だけれど、新しいタイプの人を採用したい、というときにもミスマッチ人材が合格してしまうことがあります。その時は、選考の合間で、社風や価値観のリアルを人事担当の社員が伝えていくことが重要です。

伝える際は、リクルーターから伝える、社員の座談会などで伝えるなど、いくつか方法があります。リクルーターから伝える場合は、学生の価値観をよく知っているので、その価値観を受容したうえで、その価値観に対応する社風のリアルな部分を伝えていくのが良いでしょう。そのうえで、価値観の齟齬や、本人が入社後ギャップに感じそうなことを伝え、本人がそれでも入社したい、という覚悟を固められたなら、入社後のギャップを減らすことができるかもしれません。

例えば、仕事に対して理想を抱いている学生には、理想を追求する姿勢は伝えつつも、理想通りにはいかないこと、苦労することをお伝えすることが重要です。また、社会貢献をしたいという気持ちが大きい学生には、社会貢献の内容を明確にしていきつつ、社会貢献だけでなく、利害関係などビジネスとしての観点を伝えることが重要です。

社員の仲の良さに期待している学生には、どのくらい仲が良いか(中の良さを具体的に伝えられるエピソードなど)をお伝えし、とはいえ仕事なので、お互いに切磋琢磨している、などのこともお伝えできるといいかもしれません。

「社風」に対する学生の「価値観」を知るには、以下のような質問から探っていくのも手です。

  • バイト、サークル、部活などで今までどのような人たちと一緒に取り組むと頑張ることができたか

  • どのような人と一緒に働きたいか

  • 組織の中で働く上で自分自身がどうありたいか

以上、選考前と選考後でミスマッチを減らす解決策について考えてきました。「社風・価値観のミスマッチ」は入社後特に離職の原因になりやすいので、とりわけ内定前までにすり合わせておくことが重要です。

自社の社風・価値観について発信するとともに、学生の価値観も把握し、採用活動を進めてみてください。

次回は「内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由―③思っていた働き方・仕事内容とは違った」について解説します。

<参考資料・記事>

2020年 6月11日 就職みらい研究所 所長 増本全、発行『就職白書』