副業・兼業を認めた場合、会社のメリット・デメリット

副業・兼業を認めた場合、会社のメリット・デメリット

副業・兼業を認めた場合、会社のメリット・デメリット 640 427 株式会社アールナイン

現在政府が推進している副業・兼業ですが、導入している企業がじわじわと増えています。

「社員への兼業・副業について認めている企業(推進+容認)は30.9%と2018年度調査の28.8%より2.1ポイント上昇した。」
(出典:リクルートキャリア「兼業・副業に対する企業の意識調査(2019)」

これから導入を検討される企業も多いのではないでしょうか。ここで導入した際のメリットとデメリットを整理したいと思います。

1. 副業と兼業の違い

まず、副業と兼業の違いを確認していきましょう。言葉の定義ですが、法律上は何も違わないそうです。

「兼業・副業とは、一般的に、収入を得るために携わる本業以外の仕事を指す」とあります。
(出典:中小企業庁「兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する調査事業研究会提言~ パラレルキャリア・ジャパンを目指して ~」

ただ私たちが日常使っているニュアンスでは、本業があって、その仕事が終わった後に行うのが「副業」、一つの会社だけでなく複数の会社で仕事をするのが「兼業」と認識していることが多いようです。

とはいえ、両者を区別することなく使っている場合もありますので、そこまで厳密な区別は必要ないと思います。

2. 副業・兼業を認めた場合の会社のメリット

副業・兼業を許可した場合、会社にとってのメリットは以下のようになります。

・社員の成長

長年同じ職場で働いていると、常に同じ顔触れで仕事をするすることがほとんどだと思います。副業・兼業をすることによって、違う会社の方と関係ができますし、全く違う分野の方とも、知り合うことができます。それによって、違う考え方、違う価値観に触れられ視野が広がります。

仕事の内容も全く違うことに挑戦すれば、新しい発見や新しいスキルを身につけることができます。

副業・兼業ですと、自分で何かを発注すること一つとっても、自分で探さなければなりません。しかし、そうして一つ一つを苦労して乗り越えることができれば、自分の自信にも繋がりますし、達成感も味わえます。

社員の会社を見る目も、副業・兼業を始める前とは違うものになるはずです。きっと、その経験は本業にもプラスに働くでしょう。

・離職の防止

離職をする原因はいくつかありますが、以下のの2点が主な原因ではないでしょうか。
・人間関係
・待遇が悪い(給料・福利厚生)

まず人間関係ですが、同じ職場のずっと閉じた人間関係のなかで仕事をしていると、考えなくても仕事が回るようになり、思考が停止してしまいます。

すると、他の人の細かい点に目が行きます。客観的に考えればどうでもいいくらい些細な事でも、一回気になり出すと止まりません。そうすると、気になった点を悪い意味で解釈しようとします。この悪循環が、悪い人間関係を引き起こしてしまいます。

このとき副業・兼業をしていて、思考する習慣があると思考停止に陥りません。

例えば、上司の指示漏れがあったとします。「上司いつも指示漏らすよな。ほんとやってらんない」なのか「上司の指示を漏らさず1回で聞くためにはどうしたらいいか」と考えている人では、結果も時間も変わってくるでしょう。

人間関係は解釈ひとつで良くもなったり、悪くもなったりします。広い視野、考える習慣がある人なら、良い人間関係をつくることができるでしょう。

待遇の悪さも、副業・兼業をしていれば、ある程度カバーができます。しかも時間を副業・兼業に当てたいので、残業代すら減っていきます。

社員のやりたいを後押しすると、経費も下がる可能性があります。

・会社の評判が上がる

近頃、副業・兼業を認めている企業は記事に何かと取り上げられています。
「サイボウズ」などは、もともと離職率20%であったのが、今では4%だとになったと雑誌などで取り上げられています。そういった記事は、その会社の良い点を広めてくれる働きがあります。

これは、タダで会社の宣伝をしてくれていることになります。「社員の成長を後押しする企業特集」にあなたの会社が載っていたとしましょう。周囲からの目はどうなるでしょうか?

今は社員の副業・兼業を認めたほうが、会社の評判が上がります。そうすれば、優秀な人材も集まりやすくなります。

3. 副業・兼業を認めた場合のデメリット

今度はデメリットについてお伝えします。

・社員の健康を管理できない

副業の場合、当然ながら本業の時間外に行うことになります。その時間は会社からすると、本来「休息」に充てる時間です。自己管理ができる人なら問題ないのでしょうが、ついつい時間がかかってしまい、寝不足で本業に差し障ることも出てくるでしょう。

もちろん、本業あっての副業ですので、こういったケースは本末転倒です。

・本業で知り得た情報の漏洩

社会人として問題外のケースです。例えば、顧客を集めるのに「本業で知り得た個人情報を乱用する」とか「副業・兼業での顧問先に本業の機密情報を漏らして儲けさせる」などです。

当然あってはならないですが、個人のモラルの問題なだけに防ぐのが難しいです。

・本業の会社の信用を下げる

例えば、ブログ、SNS、youtubeを運営する副業で、ネガティブな噂を流して本業の会社の評判を下げることなどです。

嘘や本当に関わらず、会社の評判に傷がつきます。

この3点を防ぐのは難しいです。
その会社が副業・兼業に対してどういうスタンスなのかによっても対処法は違います。

しかし根本的なところでは、「社員が本業にどれだけ魅力を感じているか」だと思います。目先のお金よりも、長期的なキャリアに魅力があれば、上記のようなことはしないでしょう。

まとめ

政府の方針として副業・兼業・フリーランスを今後増やそうとしているのは間違いありません。あなたの会社はその方針に逆らいますか、あるいはその流れに乗りますか?

もちろん会社ごとに方針は異なるでしょう。副業・兼業を認めている会社でも、全てを社員に任せる会社、一部認めている会社、ボランティアしか認めていない会社など対応も色々です。

しかし、副業・兼業を認めた方がメリットが多いのも事実です。

副業・兼業を認めるという話は、社員とどう向き合っていくのかという話とつながっていきます。どのような向き合い方にせよ、ぜひ良い向き合い方をしていただきたいと思います。