2022年卒学生はどのように就活をおこなっているのか?―就職活動の多様化―

2022年卒学生はどのように就活をおこなっているのか?―就職活動の多様化―

2022年卒学生はどのように就活をおこなっているのか?―就職活動の多様化― 640 427 株式会社アールナイン

秋になり、22卒採用に向けて準備を始めている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。その中でZ世代ともいわれる22卒学生の就活はどのように進んでいるのか、気になるという声をよく耳にします。

今回は、22卒の学生さんの就活動向について、お伝えしていきます。

就職活動の在り方は多様化

就職活動はここ数年で一気に多様化しています。企業を知るきっかけだけでなく、選考対策、自己分析なども多くの手法が出てきています。今回ご紹介する就活スタイルも、その中の一例にすぎません。

学生ごとに就職活動の傾向も大きく変わります。そのため、採用要件に当てはまる学生や実際に選考に上がっている学生に、どのように就職活動を進めているのか、また内定者に就活を実際どのように進めていたのかをヒアリングし、そこから傾向をつかむことも有効かもしれません。

今回は就職活動についての多様化の中でも、以下3点についてお伝えします。

  • 就活スケジュール
  • 就活ツール
  • 就活に対する価値観

①就職活動のスケジュールは通年化・早期化

ご存知の人事担当者の方も多いと思いますが、就活スケジュールは早くなりつつあります。就活白書2020によると、学生の2割近くが卒業年次前年の6月以前に活動を開始しています。

また、最近では3年次よりも前、2年次やさらには1年次にも就職に向けた活動を行っている学生も現れてきました。企業側も、1,2年生が参加可能なインターンや早期選考を行ったり、低学年向けの就活イベントを行ったりしています。

さらに現在は新型コロナウイルスの影響を受け、就職への不安も増していることから、就職活動の早期化がさらに加速しているといえます。

従来は、ナビサイトの解禁から卒業年次前年の6月にはインターンシップ応募開始、3月には選考解禁というスケジュールが一般的でしたが、そのスケジュールも多様化しているといえます。

②使用ツールの多様化

従来の就職活動では大手ナビサイトを利用するのがスタンダードでした。しかし近頃は、学生の就活スタイルごとに様々なものが使われています。

就活生は大手ナビサイトを、基本的に「知っている企業」「大手企業」へのインターンや選考の応募のために利用しています。

一方で現在は、「自分により合った企業はどこか」「自分がより求めている環境がある企業はどこか」を探したいという学生が増えてきています。

そういった学生が多く利用しているのは、逆求人媒体や逆求人イベントなどです。

また、人材紹介などを使う学生も増えています。これらを利用し、就活生は自力では知りえなかった企業やを探しています。

また、最近はOBOGや社会人と繋がることができる媒体も出てきています。人生で一度の就職活動を、より社会人のリアルな意見を聞いて進めたいという学生が増えているといえます。

人事担当者の中では、そういったOBOG訪問のサイトから学生とのかかわりを作り、選考へと繋げる方も少なくないようです。

上記のような逆求人サイトやイベント、OBOGサイトも、学生層別や目的別・企業層別で多くのものが存在しています。

学生のツール活用が分散化しているという状況をふまえ、採用したい学生層がどのようなツールを使っているのか見極めながら使っていく必要があります。

③就活に対する価値観の多様化

就活の早期化や就活ツールの多様化のもとにあるのは、就職活動に対する価値観の多様化ともいえるでしょう。

終身雇用制や年功序列制も変わりつつある世の中で、ファーストキャリアは多くの就活生にとってキャリアの通過点となりました。そのため、幅広い選択肢のあるキャリアの中で、どの軸を重要視し就活するかを考える過程で、就職活動は多様化していきました。

例えば就活生の価値観に影響を与える社会情勢の一つには、VUCAの時代とよばれていることがあります。先が見えない時代だからこそ、就活生の中には自分の力で生きるための力を鍛えることを目的としてファーストキャリアを選びたいと思っている方もいらっしゃいます。

就職活動の情報源は先輩・企業・大学

今の就活生に話を聞いてみると、「情報が多すぎる」という意見が多くあります。

多くの就活生が情報を自ら収集する傾向が強まっているという仮説もありますが、学生への発信に注力している企業が多いことも要因でしょう。

就活生は、多くの情報の中から、より信頼できる人から聞いた情報を取捨選択しているようです。

就職活動で学生が情報を入手しているもととなるのは、先輩、企業、大学などです。それぞれについて、どのような情報を受け取っているのか、紹介します。

①先輩

先輩からの情報は、現在でも有力な情報源です。

どのように就活を進めていたか、失敗したこと、成功したことはどのようなことか、どの企業の選考やインターンシップが良かったか、逆にどの企業が悪印象だったのかなどの情報が共有されています。

そのため、近頃ではそのような先輩後輩の繋がりから、内定者からのリファラル採用が多くなっています。

②企業

企業からの情報は、例えば企業人事担当者からの情報もあれば、エージェントやイベント会社など、就活支援を行っている企業からの情報もあります。

現在はそういった企業が大学と組み、就活セミナーを行うことで、就活のスタンダードを作ろうとしています。

また、自己分析や選考対策などの支援を行っていることもあるので、そういったサービスを活用している就活生も少なくありません。

③大学

大学では、キャリアセンターや研究室など、様々な繋がりがあります。

キャリアセンターでは、複数内定保持を促進するアドバイスを行っていることもあるそうで、一定学生の動きに影響を与えているといえます。

一方で、大学の学部によっては、就職活動についての情報が入りにくく就職活動の出だしが遅くなってしまったり、自己分析や面接対策が後手に回り不利になってしまっているところもあるようです。

特に理系の研究室や学部では、その傾向が顕著に出ている場合もあるようです。

そこから考えると、企業側もそのような学生と出会い、向き合うことで採用につながる可能性もあります。

理系の学生は、学生時代に研究一筋で進んだ結果、就活の時にはアピールが苦手で就職活動に苦戦している、という悩みを抱えているケースも見聞きします。

まとめ

今回は、2022年卒就活生の就活事情についてお伝えしてきました。上記から「就活の多様化」がキーワードの一つといえます。

これまでのように、少数の媒体に学生が集まるのではなく、多数の媒体に学生が分散する中で、母集団形成も従来の方法では難しくなっていくと予想されます。

そのため、採用したい学生の要件定義やペルソナ設計を行い、どのような形で就活を行っているのか、仮説を立て母集団形成を行う必要があります。

【参考文献】就職白書2020 就職みらい研究所