- そもそも採用アウトソーシングって何?
- なぜ採用代行の需要が高まっているの?
- 具体的にどんな業務を依頼できるの?
- 採用代行を活用するメリットは?
- 採用代行にかかる費用はどれくらい?
- 採用代行を利用する際の流れは?
こんな悩みを解決できる記事になっています。
この記事は、採用活動に係る業務の一部を外部のプロに委託する「採用アウトソーシング」(RPO)について採用担当者の方から実際にいただいた質問をもとに作成しています。
初心者の方でも理解できるようにわかりやすく解説しているので、ぜひ丁寧に読み込んでみてください。

Contents
採用アウトソーシング(RPO)とは?
採用アウトソーシングとは、自社で行う採用業務を外部のプロに委託して代行してもらうことです。
別名では「採用代行」もしくは「RPO」(Recruitment Process Outsourcing)と称されます。
採用アウトソーシング(RPO)の需要が高まっている要因
採用アウトソーシング(RPO)が注目を集めている理由は主に下記3つです。
- 就活の早期化に伴う採用活動の長期化
- 少子高齢化に伴う有効求人倍率の高騰化
- HRtechの進化に伴う採用手法の複雑化
1.就活の早期化に伴う採用活動の長期化
最近では、就活を早期に始める学生が増加している影響によって企業の採用活動が長期化しています。
また、インターンシップを開催することが当たり前の常識になりつつあるなど、採用における人事担当者の負担は増加する一方です。
その結果、採用活動におけるマンパワー不足・工数不足を課題に感じる企業が増え、採用業務の一部をアウトソーシングする企業が増加しています。
2.少子高齢化に伴う有効求人倍率の高騰化
最近では、求人倍率が1.5倍を超える高い水準を維持しており、企業にとって優秀な人材の採用が難しい「売り手市場」が続いています。
そんな中、優秀な人材が集まらず、もし集まったとしても途中で辞退されてしまうなど採用に苦戦する企業が増加しています。
その結果、採用活動に関する豊富なノウハウを持ったプロに採用業務を委託することで「採用の質を上げたい」「今まで以上の成果を出したい」と考える企業が増加しています。
3.HRtechの進化に伴う採用手法の複雑化
最近では、「採用管理ツール」「ダイレクトリクルーティング」「採用ムービー」などHRtech(Human Resources Technology)の活用を進める企業が増加しています。
現代の採用手法が複雑化した就活市場ではトレンドが刻々と変わるため、既存のやり方に囚われてしまうとすぐに置いていかれてしまいます。
その結果、採用活動に関するコンサルティングを受けながらマーケットのトレンドを取り入れつつ採用業務をアウトソーシングしたいと考える企業が増加しています。
採用代行と人材紹介の違い
採用アウトソーシングについて初めて知った方の多くが疑問として抱く「採用代行と人材紹介の違い」について解説します。
上図が示すように、人材紹介会社は、母集団形成に強みを持っており、登録しているデータベースをもとに企業と求職者の適切な「マッチング」を提供してくれます。
一方、採用アウトソーシングは、企業のニーズに応じて採用計画の立案から内定者フォローに至るまで採用に関するあらゆる業務を「代行する」ことが可能となっている点が大きな違いです。
採用アウトソーシング(RPO)で委託できる5つの業務とは?
先ほど、採用アウトソーシングでは採用に関するあらゆる業務を代行することが可能になっているとお伝えしました。
委託できる業務は、カテゴリーに分けると大きく5種類に分類されます。
- 採用計画(採用コンサルティング)
- 母集団形成
- イベント
- 本選考
- 内定者フォロー
【1:採用計画】(採用コンサルティング)
- 現状の課題分析
- 採用計画の見直し
- 採用計画の立案
- 採用フローの構築
- 採用コンセプトの設計
- ペルソナ・採用ターゲットの設定
- 選考基準・選考方法の決定
【2:母集団形成】
- 募集計画の立案
- 募集ツールの選定
- 大学訪問・求人票手配
- 会社案内の作成
- 求人広告の作成・掲載
- スカウトメールの作成・送信・返信
- DMの作成・送信・返信
- エントリーシートの評価
- エージェントコントロール
- リクルーター代行
【3:イベント】
- インターンシップのコンテンツ設計
- インターンシップのエントリー対応
- インターンシップの呼び込み
- インターンシップの受付
- インターンシップの実施
- 求職者へのフィードバック
- 会社説明会のコンテンツ設計
- 会社説明会のエントリー対応
- 会社説明会の呼び込み
- 会社説明会の実施
【4:本選考】
- エントリーがあった求職者のスクリーニング
- 応募書類の回収・管理
- 応募書類の合否判定
- 応募書類の合否連絡
- 面接の日程調整
- 面接の会場準備
- 面接の受付
- 面接官の代行
- 面接のフィードバック
- 面接の合否判定
- 面接の合否連絡
- 面接官のトレーニング
【5:内定者フォロー】
- 内定者への連絡
- 内定辞退防止のフォロー面談
- 内定式のコンテンツ作成
- 内定式の実施
- 内定者への研修コンテンツ作成
- 内定者への研修実施
- 内定辞退者へのヒアリング
採用アウトソーシング(RPO)を活用するメリット
採用アウトソーシング(RPO)で採用業務を委託するメリットは3点です。
- 採用業務に係るマンパワー削減
- 採用業務の品質向上
- 採用業務のノウハウ蓄積
1.採用業務に係るマンパワー削減
『就職白書2020』によると、採用目標を達成できた企業は、未達の企業と比較したときに、人事担当部署のほかに新卒採用に関わる人数が多いことがわかっています。
しかし、いざ採用活動に多くの人員を割こうと思っても現実的にはマンパワーが不足している企業も多いのではないでしょうか。
そこで本来自社でなくてもできる「書類選考」「面接の日程調整」などの業務を委託することにより、マンパワーを削減しつつ重要なコア業務に集中することができます。
2.採用業務の品質向上
採用アウトソーシング(RPO)では、採用のプロフェショナルが採用業務を代行するため、自社のみで推進するよりも採用の質を高めることができます。
たとえば、面接業務に関しては、下記のような効果が期待できます。
- 候補者への自社の魅力付け
- 候補者へのフィードバック
- 丁寧な評価シート作成
- 候補者一人ひとりへの合否連絡
高度な専門知識や豊富な経験をもとに「候補者からの印象アップ」や「採用活動の効率化」を実現することにより、採用の成功確率が大幅に高まります。
3.採用業務のノウハウ蓄積
採用アウトソーシング(RPO)により、自社の中に採用業務に関するノウハウを蓄積することができます。
たとえば、面接。個室で行われるためにブラックボックスの場になっており、他の社員がどのような面接を行っているのか分からず自分なりのやり方で進めている、というケースも多いのではないでしょうか。
面接代行の際に、自社の社員を同席させることでプロのテクニックを習得できます。また、「面接官トレーニング」といったメニューもありますので、自社の社員の面接スキルを磨いていくことも可能です。
上記のように、採用がうまくいっている他社のノウハウを積極的に取り入れることにより、自社の採用力を格段に向上させることができます。
採用アウトソーシング(RPO)にかかる費用
採用アウトソーシング(RPO)にかかる費用は委託する業務や難易度によって大きく変わるため、「一律〇〇円」という提示が難しいケースがほとんどです。まずは見積もりをもらって、サービス内容を比較検討することをオススメします。
「採用アウトソーシングは高い」とのイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、たとえば面接代行のスポット依頼であれば数万円から利用することも可能です。
また、額面だけで見ると少々高く見える場合でも、社員の人件費の削減・採用ノウハウの蓄積、定着・活躍人材の採用確率アップなどのメリットを考えると、結果的にコストを抑えることができます。
まとめ
今回は採用アウトソーシング(RPO)について徹底解説してきました。最後に内容を振り返りましょう。
■採用アウトソーシングとは・・・自社で行う採用業務を外部の企業に委託してもらうこと
【採用アウトソーシングの需要が高まっている理由】
- 就職の早期化に伴う採用活動の長期化
- 少子高齢化に伴う有効求人倍率の高騰化
- HRtechの進化に伴う採用手法の複雑化
【採用アウトソーシングで委託できる業務】
採用に関するあらゆる業務
【採用アウトソーシングを活用するメリット】
- 採用業務に係るマンパワー削減
- 採用業務の品質向上
- 採用業務のノウハウ蓄積
【採用アウトソーシングにかかる費用】
業務によって異なるため一概には言えない(*コスト削減に繋がる場合もあり)
この記事で解説したように、採用アウトソーシング(RPO)とは単なるマンパワー代行ではありません。
採用に関する専門知識とノウハウを持ち合わせたプロフェッショナルが代行することにより、自社だけでは難しい採用課題の解決をサポートしてくれます。
ぜひ自社の採用に関してお悩みを抱えている方は、採用アウトソーシング(RPO)の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
