内定者フォローの「施策」を打つだけでは効果なし?―ゴール設定から計画する効果的な内定者フォローとはー

内定者フォローの「施策」を打つだけでは効果なし?―ゴール設定から計画する効果的な内定者フォローとはー

内定者フォローの「施策」を打つだけでは効果なし?―ゴール設定から計画する効果的な内定者フォローとはー 640 427 株式会社アールナイン

内定式を終え、人事担当者の方の多くが、内定者フォローを行うために懇親会や内定者研修をおこなっていることと思います。

今では、ネットやノウハウ本などで、多くの内定者フォローの手法が紹介されています。ところが、多くの人事担当者からは、「内定者フォローを色々行っているが手ごたえがない」「内定者に辞退されてしまった」という声をよく耳にします。

多くの場合、内定者フォローの本質的な目的が設定されていないことが原因といえます。内定者フォローがどうすればうまくいくのか、そのポイントについて考えていきたいと思います。

内定者フォローは「ゴール設定」が一番重要

内定者フォローを実施してもうまくいかないときには、「ゴール設定」がなされていない場合が考えられます。施策を実施する前に、「ゴール設定」を行いましょう。

この場合のゴールとは、4月1日の入社時に内定者にどのようになってもらいたいか、という状態のことを指します。

まずはこの理想の状態を設定し、そこから現状とのギャップを洗い出し、そのギャップを埋めるための施策を実施することが大切です。

例えば、実際の内定者フォローにおけるゴール設定としては以下のようなものがあります。

  • 内定辞退することなく、入社を迎えられる
  • 内定者同士のチームビルディングができた状態で入社できる
  • 幹部候補として、会社へのエンゲージメントが高い状態で入社できる
  • 社会人としてのマインドセットができており、現場にスムーズに入れる状態で入社できる
  • 即戦力となるような状態で入社できる

内定者に対してどこまで期待するかによって、このゴール設定も変わります。今回上げた5つはあくまで一例ですが、設定したゴールを逆算し、どのような施策を行うべきか、考えてみましょう。

・内定辞退することなく、入社を迎えられる

内定辞退することなく入社を迎えてほしいというゴールを達成するためには、以下2点を意識し施策を実施すると良いでしょう。

1. 入社に向けて内定者が持っている懸念点を解消すること

1点目には、内定者と継続的に接点を取り、内定者の状態や異変に気付ける関係性や相談をしてもらえるような関係性を構築することが必要です。

内定者から出てきた不安の解消方法については、「内定者の辞退防止のために知っておきたい!学生に多い5つの本音の辞退理由」をご覧ください。

2. 内定者が就活を続けないようにすること

2点目は、会社について考える時間を増やすということが大切です。自社について考える時間が多くなれば、他社のことを考える時間が増えることなく、入社への意欲も維持される可能性が高くなります。

そのため、接点回数を多くとったり、会社についての情報を伝えたりするなどの施策が考えられます。

・内定者同士のチームビルディングができた状態で入社できる

内定者同士の絆を深めて、コミュニケーションを取りやすい状態にしておきたい場合のゴール設定です。

うまくチームビルディングができれば、内定者や新入社員時代にフォローし合い、大変な状況も乗り越えやすい状態になります。

チームビルディングを実施するためには、内定者同士の関係性を把握しながら進めていくことが大切です。内定者同士で交流を持ち始めていくと、仲が良い組み合わせや、仲の悪い組み合わせなど様々な関係性ができてくるため、場合によっては個別のフォローが必要になるでしょう。

全体的な施策としては、チームビルディングのためのワークの実施や、採用イベントの企画など目的を持った仕事を一緒に進めてもらうのもよいでしょう。

・幹部候補として、会社へのエンゲージメントが高い状態で入社できる

新卒採用を行っている会社の多くは、新卒から幹部候補生を育てていきたい、会社の社風を作り上げてほしいという目的を持っています。

そのためには内定者時代から、社員としての当事者意識や会社への理解を深め、エンゲージメントの向上を目的としたフォローを行うことも有効です。

手法としては、内定者インターンなどで実際の業務を行ってもらうことが考えられます。実際に業務についてもらうことで、社員としての当事者意識が高まり、会社理解も深まります。

内定者インターンの中でも特にエンゲージメントを高めるのに有効なのは、「新卒採用業務」と言われています。例えば、リクルーターとしての学生フォロー、採用イベントの企画や運営補助などが考えられます。

エンゲージメントを高められる理由としては以下のようなことがあります。

  • 就活生に対し、自社への内定承諾理由や会社特徴、ビジョンを伝える機会が多い
  • 就活生だった頃の経験を話すことで、自分も会社に貢献していると思える
  • 採用の背景にある会社の考え方や、経営に触れることができる

上記ポイントより、会社に対するエンゲージメントが上がると考えられます。

・社会人としてのマインドセットができており、現場にスムーズに入れる状態で入社できる

学生気分から、社会人へといち早くマインドセットをして現場に入ってほしいと考えていらっしゃる人事担当者の方も多いと思います。

そもそも社会人としてのマインドセット、社会人にとって必要な考え方やスキルは何なのか、自社において少なくともどのような準備ができていると入社後スムーズなのかを定義することが重要です。

さらに、その後実際に研修やe-learningなどを行う中でも、どこまでのレベル感を求めるのかまで考えておく必要があります。特にe-learningの場合、内定者ごとに大学での課題や研究など抱えている負担が異なるため、進度にずれが出てきた際にどう対応するのかまで想定しておきましょう。

・即戦力となるような状態で入社できる

即戦力とはどのような状態を指しているのか、言語化してみましょう。次に、その状態を実現するためには現状とどのくらいのギャップがあり、ギャップを埋めるためにはどのような研修や実務経験が必要なのかを考えていくというプロセスを踏むと良いでしょう。

この領域を目指すためには、前提として内定者のエンゲージメントが高く、入社前のうちに力をつけたい、と内定者自体が希望している状態ですと、実現可能性が高まります。

まとめ

これまで、内定者フォローのゴール設定の重要性や、5つのゴールに基づいた施策の例について見ていきました。

ゴール設定で重要なことは、以下の2点です。

・会社の方向性と合致しているか

内定者の入社後にも関わってくるため、会社としてのスタンス、方向性や、本人たちのキャリアも考えて設計していくことが求められます。現場や上層部の方も巻き込み、共通認識を持ちながら設定することをおすすめいたします。

・内定者自身が、一緒に目指したいという想いになっているか

入社までの目的や、施策を行う理由は内定者にお伝えしておきましょう。同じゴールを見ていることがわかれば、進めやすくなります。同時に、内定者自身にも「入社時にどのような自分になっていたいのか?」を問いかけていくこと。自覚が生まれ、意識が変わってきます。

ゴール設定から施策に落とし込むというステップを踏み、効果的な内定者フォローを行っていきましょう。