『男性育休取得の義務化』の意味とは?男性社員の育休を取得するためにすべきこと

『男性育休取得の義務化』の意味とは?男性社員の育休を取得するためにすべきこと

『男性育休取得の義務化』の意味とは?男性社員の育休を取得するためにすべきこと 640 454 株式会社アールナイン

厚生労働省の雇用均等基本調査結果では、2019年度男性の育休取得率が7.48%と過去最高水準となりました。

また2020年5月に閣議決定された「少子化社会対策大綱」では、男性の育休取得率が2025年に30%へ達することを目標にしています。

少子化対策の1つとして男性育休の義務化についても議論されていますが、今回のコラムでは「義務化とはどういうこと?」「男性育休はどのように取得するのが理想的なの?」といった疑問について解説します。

男性の育休取得の義務化とは?

「男性育休取得の義務化」は、「企業には、育休取得対象者に対して、取得する権利があることを必ず説明する義務がある」ということを指します。SNSなどでは、子供の生まれた男性社員が必ず育休取得をしなければいけないと誤解されていることもあるようですが、そうではありません。

制度としての説明を義務化することで、育休取得を希望する社員が取得しやすい環境を整えることが目的です。自民党有志によって「男性の育休『義務化』を目指す議員連盟」が発足され、厚生労働省の労働政策審議会などで議論が進められています。早ければ2021年の通常国会で育児・介護休業法の改正案として提案される予定です。

男性育休取得について企業の反応は?

日本商工会議所、東京商工会議所の調査結果によると、「男性育休取得の義務化」について「反対」(22.3%)「どちらかというと反対」(48.6%)と答えた企業が合計70.9%に上りました。業種別にみると、「運送業」(81.5%)、「建設業」(74.6%)、「介護・看護業」(74.5%)と人手不足が深刻な業種で「反対」との回答の割合が多くなっています。

職場の人手不足、制度取得の環境が整っていない、育休を取得しづらい雰囲気など、男性が育休を取得しない要因は企業側にあることが多く、まずは企業側の環境を整える目的で「義務化」が推進されました。いつどのようなタイミングで社員が休業を取得しても大丈夫なように、働き方改革を進めていく必要がありそうです。

男性育休取得のメリット

男性社員側のメリット

1つは、夫婦の絆が深まること。産後間もない妻を心身共にサポートできることはとても大事です。

出産は全治一か月の交通事故にあうのと同じと例えられるほど体はボロボロ、ホルモンバランスも崩れメンタルもボロボロです。そのうえ、昼夜関係なく赤ちゃんのお世話をしなくてはなりません。このような状態にある妻と協力しあって乗り越えていくことでより絆は深まっていきます。また、日々の成長から目が離せない子供の成長を夫婦で共有し、かけがえのない時間を過ごすことができます。

2つ目は、働くことへのモチベーションがアップすること。育休取得を認めてくれたことで、自分自身はもちろん家族も大切にしてもらえたと感じ、働くことへのモチベーションが上がります。中には、24時間ずっと目が離せない子育てより仕事をしている方が楽だと思い「早く復職したい」と考える人もいるようです。

育児を「ビジネス」という視点で見た場合、育児に関連するタスクと生活維持に関連するタスクを同時に抱えることから、家庭を運営するためにマネジメント力も向上すると言われています。

企業側のメリット

1つは、ワークライフバランスの充実。企業が子育てなどプライベートな時間を確保することで、社員は仕事とプライベートの両立が可能になります。また、一時的に仕事を離れ、家庭中心の生活をすることで気持ちがリフレッシュできます。そのような結果、復職後のモチベーションアップにつながると考えられています。

2つ目は、企業イメージのアップ。男性の育休取得の実績は「働きやすい会社」かどうかを判断する要素になります。ワークライフバランスの充実を重視する人が増えている昨今では、採用活動をはじめ様々な企業活動に影響し、優秀な人材確保に繋がると言えます。

育休取得のタイミングや期間

育休は、法律上性別に関わらず取得でき、男性の場合は配偶者の出産予定日から子供が1歳の誕生日を迎える前日まで取得できます。また、配偶者が専業主婦であっても取得可能です。さらに、両親がともに育休を取得する場合には「パパママ育休プラス」という制度が適用され、子供が1歳2か月に達するまで延長できます。ただし、この場合は夫婦とも育休の取得の期間は1年までです。

育休は原則1度しか取得できませんが、男性には「パパ休暇」という制度もあります。これは、妻の産後8週間以内に育休を取得すると、期間内(子供が1歳の誕生日を迎える前日まで)にもう一度育休を取得できる制度です。この制度を活用し、妻の産後8週間以内に1ヶ月間、妻の復職に合わせもう一度育休を取得するということが可能です。

男性育休の取得タイミングや期間については、夫婦間での希望や職場での調整具合など取得を希望する社員との面談がとても重要です。

企業が対応するべきこと

まず進めるべきことは、男性社員が育休を取得しやすい環境を整えることでしょう。制度としてあるだけではなく、全社員に向け男性育休取得の理解の浸透が必要です。業務の引継ぎがスムーズにできるようサポートすることも大切です。また、いつ誰が育休を取得してもいいように業務を「見える化」しておくとより良いでしょう。

育休取得者とは、休業前から休業中もしっかりコミュニケーションを取り、困っていることや不安に感じていることなど些細なこともしっかりキャッチアップしておくと復職がとてもスムーズになります。

男性の育休取得が進むことで、ワークライフバランスが充実し社員の満足度も上がります。生産性の向上が見込まれるなど長期的なメリットは大きいのでぜひ前向きに導入を進めていきましょう。

 

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