「1on1面談」で部下に聞くべき質問とは?【すぐに使える質問例50個つき】

「1on1面談」で部下に聞くべき質問とは?【すぐに使える質問例50個つき】

「1on1面談」で部下に聞くべき質問とは?【すぐに使える質問例50個つき】 640 427 株式会社アールナイン

部下の育成で大切な機会となるのが「面談」。部下を育てるためには、現在どのような課題や悩みを持っているか、また、どのような強みがあり、どのようなことにやりがいを感じているかなど相手を深く理解する必要があります。

そこで、効果的な面談手法として、近年多くの企業に導入されているのが1on1面談です。1on1面談は、もともとアメリカのシリコンバレーで根付いたものですが、2012年にヤフー株式会社が導入したことがきっかけとなり、日本でも話題となりました。そして、今では、多くの企業において導入が進んでいます。

1on1面談は、無作為に進めても、ただの雑談の場となってしまいます。面談を設定する側の上司の質問力や、目的の理解が1on1面談を価値のあるものに変えます。

今回の記事では、1on1面談の目的や効果的な進め方、面談時に聞くべき質問などを解説いたします。この記事を読めば、1on1面談の目的を正しく把握できるだけでなく、実際の面談において聞くべき質問に困ることなく、スムーズに会話を進めることができるようになるはずです。ぜひ最後までお読みください。

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1on1面談とは

1on1面談は、上司と部下が1対1で行う面談です。1on1面談は評価面談とは異なります。

評価面談は「部下の評価を伝えること」が目的であり、上司側からの伝達が主体となって行われます。一方、1on1面談は、「部下の持つ悩みや考えを引き出し成長を促すこと」が目的のため、部下の発言を主体として進める必要があります。

また、1on1面談は育成を目的とするため、実施頻度も評価面談とは異なり、ひと月に数回、週に1回など頻繁に行っていきます。

1on1面談の目的

1on1面談の一番の目的は「部下の持つ能力を高め、潜在的な能力を引き出すこと」です。上司の考えや指示を伝えることが目的ではありません。そのため、部下の育成のための時間であるという意識を持つことが必要です。

ヤフー株式会社の例

ヤフー株式会社は、人材育成において「社員の才能と情熱を解き放つ」という基本方針を掲げていました。この方針を実践するために、日本でいち早く導入されたのが1on1面談です。

ヤフー株式会社は、1on1面談において「社員の経験学習を促進すること」を重要視しました。経験学習とは、組織行動学者デービッド・コルブが提唱した「経験から学ぶことに重きを置く人材育成手法」です。 経験から学ぶためには、経験を振り返りフィードバックを行うことが必要となります。そこで、ヤフー株式会社では、上司との対話により部下が日常業務の経験を思い出し深く内省することで成長につながるような1on1面談が実施されています。

ヤフー株式会社の1on1面談は、上司の「今日は何を話そうか」という切り出しで始まり、部下が話すテーマを決定するとのこと。部下が一人では気づかない改善点を、上司が対話を通して客観的な視点で指摘することで部下の気づきを促すことができます。

【参考】本間浩輔 著『ヤフーの1on1―部下を成長させるコミュニケーションの技法』2017年

1on1面談を実施する目的は1つではない!

また、前述したように1on1面談の一番の目的は部下の成長にありますが、その他にも部下が職場で高いパフォーマンスをあげるための以下のようなメリットもあります。

  • 信頼関係を構築するため
  • プライベートでの不安や悩みなど
  • 心身の健康チェック
  • モチベーションアップ
  • 目標への進捗確認
  • 戦略・方針の浸透

1on1面談に臨む前に準備すべき4つのこと

1on1面談を効果的な場とするためには、面談に向けての準備が必要です。1on1面談は事前にテーマやレジュメをがっちりと決めて話すような場ではありません。なぜなら、部下の話す内容を主体として進める必要があるからです。しかし、何も用意しないまま行っても雑談の場となってしまう可能性があります。

下記4つのポイントを意識することにより、1on1面談を部下の効果的な面談とすることができます。

  1. 目的を認識する
  2. 部下の現状のパフォーマンスを把握する
  3. 前回の面談内容を把握する
  4. 部下の悩みや思考を想像する

1. 目的を認識する

繰り返しになりますが、1on1面談の目的は「部下を成長させることです」。

その目的をないがしろにしてしまい、自分のして欲しいこと、自分の考えや感想など自分の話だけをしては意味がありません。必ず、部下の成長のための時間であるという認識を持って、面談に臨む必要があります。

2. 部下の現状のパフォーマンスを把握する

1on1面談では、部下の直近の仕事の状況を把握しておく必要があります。

なぜなら、部下の直近の状況がわからないと、具体的なアドバイスを伝えることができないためです。具体的には、パフォーマンスが上がっている部分、下がってしまっている部分など、事前に実際のデータをもとに頭にいれておくとよいでしょう。そうすれば、面談でのアドバイスに具体性が増し、部下からの信頼も得やすくなります。

3. 前回の面談内容を把握する

 前回の面談内容も事前に把握しておくべき内容です。

なぜなら、1on1面談では、前回の面談内容で課題となっている部分が面談後に改善されているかを確認することが重要だからです。たとえば、前回の面談以降に部下が試している施策には効果があったのか、前回の面談で部下が不安に思っていた部分は解消できたかなどのポイントを確認しておくとよいでしょう。面談前には面談記録を一度確認するだけで、1on1面談の質がグッと上がるはずです。

4. 部下の悩みや思考を想像する

前回までの面談内容や、現状のパフォーマンスを把握したうえで、部下が今どのようなことに課題や不安を感じているかを仮想することも重要です。

もちろん、1on1面談はこちらが話を主導するものではないので、仮想したテーマで話すことや、相手の状況や考えを決めつけてしまうことは良くありません。しかし、ある程度いくつかのパターンを仮想しておくことで、部下の課題や悩みに対して良い方向にファシリテーションすることができるようになります。

 1on1面談の失敗事例

1on1面談が有効と聞いたので実施してみたが、思うように効果がでなかったという失敗事例を耳にすることもあります。1on1面談をしてみたものの、”部下の育成のためになっている実感がない”、”ただの雑談や愚痴を聞く場となってしまった”などです。

原因としては、以下のようなことが考えられます。

  1. 目的意識の共有が不十分
  2. 事前準備が不十分
  3. 上司の態度に問題がある
  4. 上司が一方的に話してしまう
  5. 上司のファシリテーションに問題がある

1. 目的意識の共有が不十分

「1on1面談が部下の成長のための時間である」ということは上司が把握するだけでなく、部下本人にも理解してもらう必要があります。

なぜなら、部下がそのことを理解していないと、部下は上司からの伝達を聞く場や、評価を受ける場、叱責される場などと勘違いをしてしまい、本来の意図とは異なる心持ちで面談に臨むことになってしまうからです。必ず、あなたの成長のための場としたいということを伝え、部下が自分の成長のために本音で話せる場と認識してもらう必要があります。

2. 事前準備が不十分

前述したように、事前準備が不十分な場合も効果的な1on1面談をすることは難しくなります。部下のことを知らないまま、面談をしても場当たり的な返答や回答しかできず、信頼関係を構築するような的確な対応はできません。面談前の事前準備は必ずおこなうようにしましょう。

3. 上司の態度に問題がある

高圧的な態度、罵倒するような言葉遣い、消極的、無気力な態度では、信頼関係を構築することはできません。信頼関係を構築できなければ、部下は本音で語り、本質的な課題について話し合うことができないため、成長できません。部下に信頼されるためには、面談での態度も重要です。

4. 上司が一方的に話してしまう

自分の考え方、自慢話を延々と話してしまう上司もいますが、1on1面談の主役は部下です。

一方的に上司からの言葉を浴びせても部下の中から内省されるものはありません。部下の中にあるものを引き出すことができなければ、部下を成長させることができません。上司が話す内容は最小限にとどめ、部下の中にあるものを引き出せるようにファシリテーションしていく必要があります。

5. 上司のファシリテーションに問題がある

1on1面談で一番重要なのが、上司のファシリテーションです。ただ、「何を?」「なぜ?」を聞いていれば良いわけではありません。質問を交えながらも、部下が話したくなる、答えを考えるきっかけになるようなファシリテーションが必要です。ただの質問の連続は詰問にしかなりません。そうではなく、どのような質問をすれば部下が感情や情景を思い出しながら話すことができるかなどを工夫していく必要があります。

また、ノウハウ的な模範質問も出回っていますが、模範質問があるということは模範回答があるということです。ノウハウ的な質問にとらわれず、部下の本音が引き出せる質問を、部下の年齢、キャリア、性格にあわせて考えていくことが必要です。

1on1面談を成功させる3つのポイント

ここまで1on1面談の失敗事例について解説しましたが、1on1面談を成功させるためには、企業としてはどのようなポイントに着目すればよいのでしょうか。

ここでは、企業が1on1面談を成功させるためのポイントとして3つお伝えします。

  1. 現場任せにせず、会社全体で1on1に取り組む
  2. 日頃から信頼関係を築ける風土を作る
  3. 適切な周期で行う

1. 現場任せにせず、会社全体で1on1面談に取り組む

1on1面談を現場の担当者に一任するのではなく、会社は1on1面談を部下育成の仕組みの1つとして機能するように整備する必要があります。部長や課長といった責任者が変わるタイミングで1on1面談が機能しなくなるということがないように、担当者が1on1面談の正しい知識を得られる研修などの機会や、実施時のフォローなどを会社としてサポートしていく必要があります。

2. 日頃から信頼関係を築ける風土を作る

上司と部下の信頼関係は、育成にも大きな影響を及ぼします。日頃から社内のコミュニケーションや風土は、会社全体で良くしていく必要があります。状況によっては、上司への指導、風土を良くするための施策を経営層や人事が考えて打ち出していくことが大事です。

3. 適切な周期で行う

1on1面談は、日々の部下の成長を見ながら指導できることに強みがあります。そのため、面談での結果をPDCAで回していくことが必要です。1週間に1回、隔週に1回など、短い頻度で行うことでPDCAのスピードもあがり、部下の成長スピードも早くなります。

1on1面談で聞くべき質問とは

ここでは、1on1面談でどのような質問が効果的であるかを解説していきます。

ポイントはクローズドな質問は避けること

まず、全般的に言えるポイントとして、質問は単純な「イエス」「ノー」に終始するようなものは避けたほうが良いです。1on1面談では部下に内省を促し、部下の内からにあるもの引き出すことが必要です。「イエス」「ノー」で終わる質問の場合、内省する機会が与えづらいので控えたほうがいいでしょう。

1on1で部下に聞くべき50の質問例

以下のような質問が、1on1面談で活用しやすい質問例です。

日々の業務からの気づきに関しての質問

  • 部署内で担当している仕事についてどう感じているか?
  • 最近の仕事で上手くいったことは何か?
  • 上手くいった理由は何故だと思うか?
  • 最近の仕事で上手くいかなかったことは何か?
  • 上手くいかなかった経験から得たものはあるか?
  • 今後どのように業務を進めたら良いと思うか?
  • 仕事において何が大事だと思うか?
  • 楽しく仕事ができる状態は、どんな時か?
  • 現状の課題は何か?
  • 課題を解決するための方法はどのようなものがあると思うか?
  • 今期の個人目標は何か?
  • なぜその個人目標を設定したのか?
  • 目標達成のために必要なことは何か?
  • 現在の能力で目標達成するにはどの程度の困難があると感じるか?
  • 業務上で、サポートしてほしいことはあるか?

目標達成に関しての質問例

  • 今期の社内目標に対してどのような結果を出したか?
  • 社内目標に対してどのようなアプローチをしたのか?
  • 成果が出た理由は何故だと思うか?
  • 成果が出なかった理由は何故だと思うか?
  • 今期最も上手くいった仕事は何か?
  • 今期最も上手くいかなかった仕事は何か?
  • 今期の目標に妥当性は感じるか?
  • 目標達成に向けて会社からの支援は充分であったと思うか?
  • 所属する部課署に対してどのような貢献をしたか?
  • 現時点で自分がだせる最大のパフォーマンスは何だと思うか?
  • 今後身に付けたいと考えている能力はどのようなものか?
  • 来期挑戦したいと考えていることはあるか?

自己成長に関しての質問例

  • 今期の仕事で一番頑張ったことは何以下?
  • 今期の仕事で一番上手くいかなかったことは何か?
  • 改善すべきポイントは何か?
  • 自分の最大の強みは何か?
  • なぜそう考えるのか?
  • 強みを伸ばすにあたって会社からどのようなサポートが必要だと思うか?
  • 改善すべき点への対処は?
  • 強みと弱みどちらの克服を優先するべきか
  • 能力開発にあたって独自で工夫していることは何か?

将来ビジョンに関しての質問例

  • 今後はどのようなキャリアを形成をしたいと考えてるか?
  • 5年後何をしていたいか?
  • 10年後何をしていたいか?
  • 仕事を通して何を成し遂げたい?
  • キャリアの形成のために必要なことは何か?
  • 現在の仕事へのモチベーションは?
  • 他の仕事への興味はないか?
  • 今担っている以上の責任を負うことにどう感じるか?
  • 社内で最終的に目指すポジションについてのイメージは?
  • 部署内で担う役割や人間関係について
  • 現職務で適性や能力が活かされていると感じているか
  • 仕事にやりがいを感じているか
  • 仕事の難易度や量は適切か
  • 仕事に刺激を感じるか?作業の繰り返しになっていないか?

 まとめ

  • 1on1面談とは「部下の発言を主体として進める上司と部下の1対1の面談」のこと
  • 1on1面談の目的は「部下の持つ能力を高め、潜在的な能力を引き出すこと」
  • 1on1面談の前に準備すべきは「目的の認識」「 部下のパフォーマンスの把握」「前回の面談内容の把握」「 部下の悩みや思考についての想像
  • 1on1面談の失敗事例は「目的意識の共有が不十分」「事前準備が不十分」「高圧的・消極的な 上司の態度」「一方的に話してしまう上司」「上司のファシリテーションスキル不足」
  • 1on1面談を成功させるポイントは「会社全体で1on1に取り組む」「信頼関係を築ける風土づくり」「適切な周期
  • 1on1面談ではクローズドな質問は避ける

今回は、1on1面談について解説いたしました。1on1面談では、部下が持つ能力を最大化し、内に秘める能力を引き出してあげることがポイントです。そのためには、本気で話ができるだけの信頼関係が大事です。信頼関係は、面談時だけで築けるものではありません。日々コミュニケーションをとり、部下の業務状況をしっかりと把握しておくことで、効果的な1on1面談へと結びつきます。
日々の部下の成長を見守りながら、1on1面談を通してサポートしていけることが理想の育成環境となります。ぜひ部下に聞くべき質問例など、この記事で解説したポイントを意識しながら、1on1面談を実施してみてくださいね。

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