「ダイレクトリクルーティングが上手くいかない…」
「今までの採用と何が違うの?費用はどれくらいかかる?」
ダイレクトリクルーティングとは、従来では主流だった受け身の採用手法とは違い、企業から求職者にアプローチしていく採用手法です。
この記事ではダイレクトリクルーティングについて下記の流れで詳しく解説します。
- 注目されている背景
- メリット・デメリット
- 費用の相場
- 新卒・中途別のダイレクトリクルーティングサービス(スカウト型)
- 企業の成功事例
最後までご覧いただくことでダイレクトリクルーティングの必要性を知り、失敗しないためのコツを学べますのでぜひ参考にしてください。
Contents
ダイレクトリクルーティングとは?
ダイレクトリクルーティングとは、企業から求職者へ積極的にアプローチして採用につなげる採用手法を指します。
ダイレクトリクルーティングを行うにあたって、一般的なのはダイレクトリクルーティングツールを利用してスカウトメールを送る手法です。
従来の採用手法とダイレクトリクルーティングの違い
今まで採用活動として一般的とされてきたのは求人広告の掲載をしたり人材紹介会社に紹介してもらったりする受け身な「待ち」の採用活動でした。
それに対してダイレクトリクルーティングは企業自ら熱意をもって希望に合った人材を探し、採用につなげようとする「攻め」の採用活動といえるでしょう。
ダイレクトリクルーティングが注目されている背景
深刻化する人手不足
近年、少子高齢化は更に深刻化しており、労働人口が減少しています。
出生率が下がって高齢者の人口が増え続けていることからも、今後はさらに人材不足に悩む企業が増加するでしょう。
そしてますます人材の獲得競争が激化していくことが予想できます。
待つだけの採用活動では生き残れないという危機を感じて、企業が求職者へ積極的にアプローチする動きが活発になっています。
高まる人材の流動性
終身雇用を前提としない考え方が広まる中で、「転職を検討している」もしくは「転職活動をしている」という人が増えています。
株式会社YOUTRUSTが2021年7月に「求職者・候補者の転職意識の実態」に関するインターネット調査を行いました。その結果、調査対象の全国20~59歳の会社員(正社員)1000名のうち約7割が転職を意識している「転職予備軍」であるということがわかりました。※1
また、就職活動をしている学生においては就職先を選ぶ際に「自身が成長できそうか」を重視する傾向があります。
終身雇用制度の崩壊や、ジョブ型雇用が広く知られるようになったことも、このような動きの背景にあるのではないかと考えられます。
上記のことから、中途採用と新卒採用のどちらにおいても人材の流動性が高まっているといえるでしょう。
そんな中、いかに優秀な人材を獲得できるかどうかは企業から求職者へのアプローチ次第かもしれません。
※1 【参考】 面接ではなく「まずは話を聞く」目的で、企業と初期接点をもちたい転職検討層は60% | 転職意識の実態調査(YOUTRUST)
ダイレクトリクルーティングのメリット
採用コストが削減できる
ダイレクトリクルーティングサービスを利用する場合、料金は人材データベース使用料と成果報酬を支払う料金形態が一般的です。
求人広告の掲載費の場合は20万~100万円以上かかるケースもあり、人材紹介会社の場合を考えると、成果報酬の相場は採用者の年収×35%程度です。
もし採用者の年収が400万円とすると140万円の手数料を人材紹介会社に支払うことになります。
ダイレクトリクルーティングサービスを利用する場合、サービスによって料金プランはさまざまですが、求人広告や人材紹介会社に比べると費用対効果がよく、長期的に見ればコストを抑えられるでしょう。
転職潜在層へのアプローチが可能
既述の項目でもご紹介した株式会社YOUTRUSTの調査では、転職予備軍の内訳は以下の通りです。
- 積極的に転職活動している「転職顕在層」・・・9.5%
- 転職活動には至っていないが転職の意欲を持っている「転職潜在層」・・・61.1%
表立って転職活動をしていない転職潜在層の人材を見つけることはとても難しいでしょう。
ダイレクトリクルーティングは転職予備軍の中でも多くの割合を占める転職潜在層にアプローチできるため、採用を成功させるためには有効な手段だといえます。
自社の採用ノウハウが蓄積される
ダイレクトリクルーティングを自社で行っていくと、採用候補者を探したり面接の日程調整をしたりといった行程をこなすうちに
- 採用候補者の選定方法
- スカウトメールの作り方
- 採用につながるコミュニケーション
- 採用候補者のデータ
上記すべてが独自の採用ノウハウとして蓄積されます。蓄えた知識は財産となり、今後の採用活動に役立つでしょう。
ダイレクトリクルーティングのデメリット
採用担当者の負担が増える
既述したように、ダイレクトリクルーティングを自社で行う場合は
- 採用候補者の選定
- スカウトメール文面の推敲
- 採用候補者とのやりとり
- 面談・面接の日程調整
これらを全て担当者が負担することになるので、かなりのリソースを割かなければなりません。
通常業務に支障をきたす場合もあるので、可能であればダイレクトリクルーティングツールにおける代行サービスを利用することをお勧めします。
効果が出るまでに時間がかかる
ダイレクトリクルーティングを始めたからといって、即効性は期待できないので注意が必要です。
なぜならすぐに理想的な人材に巡り合えるとは限らないからです。
中途であれば優秀な人材ほど今の職場を離れるまで時間を要する場合がありますし、新卒ならば就職活動中から卒業するまで時間をかけてコミュニケーションをとっていくことになるからです。
そして時間をかけたからといって必ず報われるわけではない、ということも覚悟しておきましょう。
ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント3つ
採用ターゲットを明確にする
ダイレクトリクルーティングを成功させるために最も重要なことは採用ターゲットをしっかり絞ることです。
ターゲットによって企業の魅力の伝え方が異なるからです。
ダイレクトリクルーティングサービスを選定する際にも、ターゲットが明確になっていないと何のツールを選ぶべきかわからなくなってしまうでしょう。
採用候補者ごとにスカウト文を作成する
誰にでも送れるようなテンプレート化した文章は、受け手にはすぐわかってしまいます。
自社に興味をもってもらいたければ、採用候補者一人ひとりに合わせた文章を作成しましょう。
- プロフィールにしっかり目を通す
- 件名にこだわる
- 希望を叶えられることをアピールする
- スカウトメールを送った理由を伝える
上記を意識して特別感のあるスカウトメールを送ると採用につながりやすくなります。
PDCAを回して長期的に取り組む
ただやみくもにダイレクトリクルーティングを行っても効果が得られない可能性があります。
採用につながらなかった場合は、何がネックだったのかを考えましょう。
- 人材の選定か?
- スカウトメールの文面か?
- 魅力のアピール方法か?
しっかり分析し、失敗を成功の糧にしましょう。
ダイレクトリクルーティングにかかる費用の目安
ダイレクトリクルーティングサービスは初期費用としてかかる「定額制」と、採用できた場合に発生する「成果報酬制」でそれぞれのプランを用意している媒体があります。
新卒採用の場合
◆定額制の相場:60~150万円
◆成果報酬制の相場:30~40万円
中途採用の場合
◆定額制の相場:年間300~400万円
◆成果報酬制の相場:30~120万円(理論年収の20%という媒体も多い)
【新卒向け】ダイレクトリクルーティングサービス3選
新卒向け①キミスカ
プラン名 | 料金 |
成果報酬プラン | 30万円(1名内定承諾で+30万円) |
5か月プラン | 75万円(成果報酬なし) |
年度プラン | 150万円(成果報酬なし) |
- 20万人以上の学生が登録
- シンプルな3プラン
- 気になる・本気・プラチナの3段階で開封率とエントリー率が上がっていくスカウトメール
◆キミスカ:https://kimisuka.com/company/
新卒向け②Offer Box
プラン名 | 料金 |
早期型プラン(3名) | 75万円 |
早期型プラン(5名) | 125万円 |
早期型プラン(10名) | 250万円 |
成功報酬型プラン | 38万円/人(成功報酬) |
- 3年連続学生利用率No.1
- オファーの送信「通数」ではなく「枠数」によって限定しているので、オファーを辞退した学生がいた場合は1枠空いて別の学生にオファーを送れる
◆Offerbox(オファーボックス):https://offerbox.jp/company/
新卒向け③doda キャンパス
定額制プラン | |
プラン名 | 料金 |
3名プラン | 60万円(上限1名越えるごとに+30万円) |
10名プラン | 110万円(上限1名越えるごとに+30万円) |
初年度限定プラン | 75万円(採用上限無制限) |
成功報酬制プラン | |
早期成功報酬プラン(2年次1月~4年次3月) | 30万円/人 |
成功報酬プラン(3年次3月~4年次3月) |
- 就職活動前の学生にもアプローチ可能
- 新規契約の企業は初年度限定で採用上限人数制限なしのプランもあり
◆doda キャンパス:https://campus.doda.jp/enterprise/business
【中途向け】ダイレクトリクルーティングサービス2選
中途向け①Wantedly
プラン名 | 料金 | ||
6か月 | 12か月 | 24か月 | |
ライトプラン | 4.5万円/月 | 4万円/月 | 3.5万円/月 |
ベーシックプラン | 15万円/月 | 13万円/月 | 11万円/月 |
スタンダードプラン | 10万円/月 | 9万円/月 | 8万円/月 |
プレミアムプラン | 20万円/月 | 17万円/月 | 14万円/月 |
- 30日間の無料トライアル期間あり
- 新卒・中途どちらにも対応できる
- 導入検討段階の企業向け無料コンサルあり
◆Wantedly(ウォンテッドリー):https://www.wantedly.com/about/list?utm_medium=global_footer&utm_source=organic&utm_campaign=%2Fprojects
中途向け②Green
プラン名 | 料金 |
ライトプラン | 60万円 |
ベーシックプラン | 75万円 |
プレミアムプラン | 120万円 |
- 成功報酬の金額は職種と転職後の年収によって異なる(30万~120万円)
- 掲載する求人数に制限がないので好きなだけ掲載情報の編集・更新ができる
◆Green(グリーン):https://www2.green-japan.com/lp?utm_source=green&utm_medium=referral&utm_content=head_lnk
ダイレクトリクルーティングの成功事例
ここでは、企業のダイレクトリクルーティングサービス導入事例をご紹介します。
成功事例①(中途採用)
◆業種:WEB開発
◆従業員数:31~100名
◆利用サービス:Wantedly
【成果】スカウトの返信率40%に引き上げ成功
学生のプロフィールチェックを徹底し、個人に寄り添った内容の文面にしたことが効果的だったようです。
また、募集を掲載し放題の機能を利用して数を意識して多くの募集をかけたことや、ターゲットにピンポイントでアプローチするための狙いを定めた募集を出したことが成功の要因と考えられます。
以下は当社がスカウト送信部分の代行で関わらせていただいた企業の成功事例です。
成功事例②(新卒採用)
◆業種:商社
◆従業員数:500~1000名
【スカウト送信時期】11月
【通数】150通
【職種】営業職(理系)
【R09対応業務】ターゲット選定、スカウト送信、進捗管理(初回接点のイベント呼び込みまで対応)
【成果】スカウト承認数47名、承認率は約30%。理系に絞りながらも非常に好調な数値結果となる
スカウト時期が他社よりも早く、理系の営業職志望者へのスカウトがそれほど多く流通していなかったことや志望勤務地を絞った点で探しにいったことで、高水準のマッチングとなりました。
成功事例③(新卒採用)
◆業種:保険
◆従業員数:5,000名
【スカウト送信時期】6月~1月
【通数】約400通
【職種】ITエンジニア職、他
【R09対応業務】ターゲット選定、スカウト送信、進捗管理(初回接点のイベント呼び込みまで対応)
【成果】スカウト承諾数115名、承認率30%
イベントへの呼び込みにおいて、当社が介在することで調整工数の大幅な削減を実現。
ターゲットが3パターンに分かれており、同時期に短納期でスカウトを行う必要があるという点においてスカウト送信代行を活用されたメリットは大きく、予定より早く順調に母集団を形成できました。
◆アールナインのサービスに関してはこちら! ◆アールナインへの問い合わせはこちら!
まとめ
少子高齢化の進行や人材の流動性が高まっていることからも、今後、人材の獲得競争はさらに激しくなっていくことが予想されます。
受け身の採用活動を続けるだけでは、生き残ることは難しいでしょう。
この機会にダイレクトリクルーティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、自社で行うにはハードルが高い手法ではあります。
「ダイレクトリクルーティングに割けるリソースがない」「もう導入はしているけど思うように進まない」とお困りの方はぜひ当社にご相談ください。
・企業から求職者へ積極的にアプローチして採用につなげる採用手法
◆従来の採用手法とダイレクトリクルーティングの違い
・従来は求人広告や人材紹介を利用した「待ち」の採用活動
・ダイレクトリクルーティングは企業自ら熱意をもって希望に合った人材を探し、採用につなげようとする「攻め」の採用活動
◆ダイレクトリクルーティングが注目されている背景
・深刻化する人手不足
・高まる人材の流動性
◆ダイレクトリクルーティングのメリット
・採用コストが削減できる
・転職潜在層へのアプローチが可能
・自社の採用ノウハウが蓄積される
◆ダイレクトリクルーティングのデメリット
・採用担当者の負担が増える
・効果が出るまでに時間がかかる
◆ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント3つ
・採用ターゲットを明確にする
・採用候補者ごとにスカウト文を作成する
・PDCAを回して長期的に取り組む
◆ダイレクトリクルーティングにかかる費用例
◆【新卒向け】ダイレクトリクルーティング代行サービス3選
新卒向け①キミスカ
新卒向け②Offer Box
新卒向け③doda キャンパス
◆【中途向け】ダイレクトリクルーティング代行サービス2選
中途向け①Wantedly
中途向け②Green
◆ダイレクトリクルーティングの成功事例
成功事例①(中途採用)
成功事例②(新卒採用)
成功事例③(新卒採用)