【新卒】内定辞退防止に繋がる施策10選 | 承諾前/承諾後に分けて解説

【新卒】内定辞退防止に繋がる施策10選 | 承諾前/承諾後に分けて解説

【新卒】内定辞退防止に繋がる施策10選 | 承諾前/承諾後に分けて解説 640 428 株式会社アールナイン

・内定辞退が止まらない・・・
・内定辞退を防ぐ方法がわからない・・・

そんな悩みを抱えていませんか?

せっかく母集団形成をして選考まで受けてもらったのに、最後に優秀な学生から内定辞退の連絡を受けるのは本当につらいですよね。

最近の売り手市場では複数社からの内定を保有している学生も多く、内定辞退率の高さを課題に感じている企業は本当に多いです。

そこでこの記事では、学生が内定辞退をする理由と対策について、内定出し直後と内定承諾後の辞退に分けて解説していきます。

内定辞退の可能性チェックシート(エクセル)
内定辞退の可能性チェックシート(エクセル)
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Contents

【衝撃】6割の学生が内定辞退をしている

株式会社リクルートの就職みらい研究所の調査によると、2022年8月1日時点での内定辞退率は61.2%。つまり、2人に1人以上の学生が内定辞退を経験しています。

直近3年の同時期で比較しても、内定辞退率は53.9%⇒60.9%⇒61.2%と年々高くなっていて、内定辞退に対する課題感は年々高まっていることがわかります。

また、同調査によると、2022年4月1日時点で27.4%の企業が2社以上の内定を保有していることから、内定承諾後の辞退も起こりうることが見えてきます。

つまり、内定辞退をいかに防ぐかということは、採用成功における非常に大きなポイントになります。

参考:
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2022/04/naitei_23s-20220407.pdf
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20220819_hr_02.pdf

内定辞退の理由 | 内定出し直後の辞退

そもそも学生はどうして内定辞退をしてしまうのでしょうか。

まずは、内定出し直後の辞退で考えられる3つの理由をお伝えします。

  1. そもそも志望度が高くなかった
  2. 選考途中で担当者に不信感を抱いた
  3. 親からの反対があった

内定辞退理由1:そもそも志望度が高くなかった

まずは、もともと志望度が高くなかったパターンです。そこまで志望度が高くなくても、面接慣れの意味合いも込めて選考を受ける学生は多いです。

最終的に内定承諾する気はなくても、面接の中で志望度を聞かれれば「御社が第一志望です」と答えることもあるので、注意が必要になります。

内定辞退理由2:選考途中で担当者に不信感を抱いた

次に、途中まで実際に志望度は高かったが、選考のなかで会社や担当者に不信感を抱いてしまったパターンです。

不信感を抱く理由にもさまざまありますが、面接官の態度が悪い、担当者がいいことばかり言う、合否連絡が遅いなどが主な要因になってきます。

内定辞退理由3:親からの反対があった

最後に、本人の志望度は最終面接を終えてからも依然として高かったが、親からの反対(いわゆる親ブロ)があったパターンです。

特に中小企業になるほど「本当に安定している会社なのか?」を気にされる保護者の方は多いので、そこへの対処法も同時に考えていく必要があります。

内定辞退の理由 | 内定承諾後の辞退

次に、一度内定承諾をした学生が承諾後に辞退する場合です。

こちらも理由は大きく3つです。

  1. 実はまだ他社の選考を受けていた
  2. 選考時のイメージと大きくギャップがあった
  3. 入社後のイメージが湧かなかった

内定辞退理由1:実はまだ他社の選考を受けていた

まずは、まだ他社の選考を受けていたパターンです。特に承諾期限を設けていない、ゆとりを持たせている企業に多いケースになります。

内定承諾後に就職活動を続けるかどうかは基本的に学生の自由ですが、可能な範囲の中で自社に決断しきってもらうための仕掛けが必要です。

内定辞退理由2:選考時のイメージと大きくギャップがあった

次は、選考時と内定承諾後のイメージに大きな乖離があったパターンです。「想像より残業が多い」「雰囲気が悪い」などがよくあります。

これを防ぐためには、選考時点で実態に近い情報を発信しておく、内定承諾後も安心せずに丁寧な対応を心がける必要があります。

内定辞退理由3:入社後のイメージが湧かなかった

最後は、入社後のイメージが湧かなかったパターンです。「結局は実際に働いてみないとわからない」といえばそうですが、学生は多くの不安を抱えています。

承諾前は「内定承諾をすればすこしずつ実感が湧いてくるかな」と思っていても、一向に働くイメージが湧かなかった場合、承諾後辞退に繋がりやすくなります。

内定辞退防止のためにできること | 内定出しまで

では、実際に内定辞退を防ぐためには、どうすればいいのでしょうか。

まずは、内定出し直後の辞退を防ぐためのポイントを5つお伝えします。

  1. 学生との接点回数を増やす
  2. 自社の魅力をきちんと伝える
  3. 自社のネガティブな点も伝えておく
  4. リクルーター制度を導入する
  5. 内定の出し方を工夫する

内定辞退を防ぐポイント1:学生との接点回数を増やす

内定を承諾することは、恋愛で例えるならば相手と婚約を結ぶようなものです。数カ月前にはじめて会って何度か話しただけで決断できるものでしょうか。

相手に迷いなく承諾してもらうためには、限られた時間の中で1回でも多くの接点を持ち、コミュニケーションをとることが大切です。

もちろんいちばんベストなのは対面での会話ですが、電話やメール、どんな手段でもいいのでとにかく接点回数を重ねることが重要になります。

ちなみに、当社の新卒採用では内定出しまでに少なくとも10回以上は接点を取るようにしています。接点回数の多さを意識してください。

内定辞退を防ぐポイント2:自社の魅力をきちんと伝える

自社の魅力は会社説明会で伝えるだけではダメです。学生からすると数日で忘れてしまう内容なので、何度も繰り返し伝えるようにしましょう。

自社の魅力を伝えられる場は、説明会やインターンシップ、社員面談だけではありません。面接などの選考の場でも伝えることが可能です。

最も効果的なのが、学生からの逆質問の時間です。学生が知りたい情報に答えることが最優先ですが、そのなかで自社の魅力も伝えましょう。

また、自社の魅力は他社との比較の中で際立つものです。採用競合にあたる企業の特徴を理解したうえで、自社の強みを伝えられるとベストです。

内定辞退を防ぐポイント3:自社のネガティブな点も伝えておく

もしあなたが営業を受けるときに、相手が商品のメリットばかりを伝え、デメリットを一切伝えなかったら不安に感じませんか。

採用活動でもそれは同じ。もし担当者から良い情報しか出てこない場合、学生は裏があるのではないかと疑ってしまいます。

「弊社は1月の繁忙期は残業が多い傾向にありますが、その分、2月は有給を奨励するなどバランスをとっています」

といったように、ネガティブな情報はポジティブな情報とセットで伝え、それが合わない学生はミスマッチと判断するのが賢明です。

内定辞退を防ぐポイント4:リクルーター制度を導入する

リクルーター制度とは、会社説明会の前や選考の間に、学生に対して個別面談や電話でのフォローを行う制度です。

学生の多くは「住宅手当が気になるけど、わざわざ聞くことではないな」というふうに、本音を隠しながら活動しています。

そこをリクルーターがカジュアルな形式の接点でフォローすることで、学生の不安を引き出し、適切に払拭できます。

また、接点回数が増える、面接だけではわからない人柄が見える、自社の魅力を伝えられるというメリットもあります。

内定辞退を防ぐポイント5:内定の出し方を工夫する

内定出しという重要な通知をテンプレートで機械的に行っていませんか。心に残る内定出しは辞退率低下に寄与します。

具体的な出し方は色々ありますが、何より大切なのは「あなたと一緒に働きたい」というメッセージを全力で伝えることです。

当社の場合は、内定出しをする学生に対して、電話で直接伝えたあと、社長からのメッセージを添えたメールを送っています。

このように印象に残るメッセージングをすることで学生に感動を与え、安心して選んでもらえる状態を作ることが大切です。

内定辞退防止のためにできること | 内定出し後

せっかく内定を承諾してもらっても、その後に辞退になってしまうケースもあります。

続いて、内定承諾後辞退を防ぐためのポイントを5つお伝えします。

  1. 引き続き学生との接点回数を増やす
  2. 内定者同士が交流する機会を作る
  3. 社員と交流する機会を増やす
  4. 内定者研修を実施する
  5. 内定者アルバイトを実施する

1:引き続き学生との接点回数を増やす

「選考中は丁寧にフォローしてくれたのに、内定承諾をした途端に雑に扱われている」と学生に思われてしまったら終わりです。

内定承諾をしてもらってからも必ず定期的にコミュニケーションを取る機会を作り、「不安なことや変化はないか」を確認しましょう。

リクルーター制度を導入する場合には、承諾後も引き続きリクルーターに相談できる状態を作るのもおすすめです。

2:内定者同士が交流する機会を作る

「どんな人が自分の同期になって、一緒に働くのか」というのは、内定者にとって非常に気になるポイントのひとつです。

内定式は同期が集まる良い機会ですが、それ以外にも内定者同士で交流できるような場を多く作れるとよいでしょう。

内定者としても「一度みんなと仲良くなったのに辞退するのは申し訳ない」という心理が働くので、辞退の抑止力にもなります。

また、内定者イベントなどに招待しても何かしらの理由をつけて一向に参加がない場合には、辞退リスクが高いので早期に手を打ちましょう。

3:社員と交流する機会を作る

内定者同士の交流だけでなく、配属をイメージしたうえで現場の社員とコミュニケーションを取る機会を設けることも大切です。

内定承諾後も現場社員への相談会やランチ会などの機会を設けて、入社後の不安の払拭や意欲醸成に努めましょう。

また、社員との交流の機会に関しては、内定承諾後だけでなく選考時点から意図的に設けておくことで働くイメージに繋がります。

実際、当社の新卒採用では、採用担当者にかかわらず現場の社員も面接や面談に参加して、社員総出での採用を行っています。

4:内定者研修を実施する

新入社員研修まで集合研修は行わないという企業も多いようですが、当社としては内定者研修の実施を推奨しています。

即戦力として働いてもらうためのスキル育成ではなく、社会人として働くうえでの心構えを身につけることが目的です。

また、内定者イベントと同じように内定者同士がひとつのゴールに向かって一緒に考えたり、
協力する機会を多く作りましょう。
当社では、ボードゲームを使って楽しくコミュニケーションを深めながら学ぶスタイルの研修を実施しています。

5:内定者アルバイトを実施する

内定者アルバイトという形式で入社前から社員と一緒に働くことで、承諾後辞退のリスクを減らすことができます。

ただ、社員の工数が足りなくて面倒を見れない、時給を支払わないなどがあると逆効果になってしまうので注意しましょう。

参考までに、当社では次年度の採用イベントへの参加、採用広報のためのWantedlyの記事作成などを依頼しています。

新人の雑用ではなく、内定者だからこそ力を発揮できる仕事を渡すことで、入社意欲の向上に繋げやすくなります。

内定承諾を強制的に迫る「オワハラ」に注意

「オワハラ」とは「就活終われハラスメント」の略で、企業が内定を出した学生に対し、他社の選考辞退を促し、自社への入社を強要することを指します。

特に最近では内定承諾をした後も就活を続ける学生が増加しているため、就活を終わってほしい気持ちはわかりますが、くれぐれも強制的に迫らないように注意しましょう。

基本的にはこの記事で解説したような内容を実践し、内定辞退を事前に防ぐことが重要ですが、もし辞退したいと言われたらどうすればよいのでしょうか。

もし内定を辞退したいと言われたら?

突然「辞退したい」と言われたら、つい理由を詰めたくなりますが、そこはグッと堪えてまず学生の話をじっくりと聞くことが大切です。

仮に引き留めるとしても自社の思いをぶつけるのではなく、学生が辞退したいと思った背景に即した形で情報を伝えましょう。

また、内定者が自社への完全に誤った情報をもとに辞退を希望しているときには訂正が必要ですが、他社に対して事実ではない情報を信じていたような場合でも、無理やり考え方を正そうとしたり、他社の悪口をいうような行為は絶対にしてはいけません。

仮に相手の考えを否定してしまうと「この人には何を言っても否定されるから無駄だ」と警戒されてしまい、より逃げられるリスクが高くなります。

「なんとしても内定辞退を防ぎたい」という思いは一度捨てて、ひとりの社会人の先輩として親身に学生の気持ちに寄り添うことを心がけましょう。

辞退の意思が固く引き止めが難しそうな場合

学生と話をした(もしくは話をできなかった)結果、学生の辞退の意思が高い場合は、「違う会社であってもあなたの活躍を願っている」という前向きなメッセージを伝え、終わりましょう。

ここで「お前みたいなやつは絶対に許さない」といったようなネガティブな言葉や恐喝まがいのことをしてしまうと、SNSなどに拡散されるなどのリスクが大きくなります。

辞退引き止めができそうな場合

学生と話をした結果、辞退を踏み留まってくれそうという場合には、「今後も何か不安があればすぐに相談してね」とメッセージを伝え、定期的な接点を欠かさずにとりましょう。

一度でも内定辞退を考えた学生は、すこしのきっかけでまた揺らぐ可能性も高いです。その場では引き止められそうでも、入社後もすぐに離職が見込まれるなど、懸念が大きい場合には無理に引き止めずに受け入れるというのも一つの選択肢かもしれません。

【注意】学生は人事にホンネの辞退理由を語らない!

この記事では、学生が内定辞退をする理由と対処法について解説しました。

どれだけ最善を尽くしても、内定辞退を完全に防ぐのは難しいものです。

ただ、一定の内定辞退はやむを得ないとしても、実際に内定を辞退した学生のホンネを知り、次年度以降の採用活動へ活かさなければ意味がありません。

だからこそ採用担当者は内定辞退のあった学生に理由を聞くと思いますが、残念なことに、内定辞退者が企業に伝える情報の大半はホンネではありません。

なぜなら、内定を辞退する学生は穏便に終わりたいと考えているからです。

企業からすれば「正直に理由を伝えるのがせめてもの筋だろ」と思うかもしれませんが、学生はとにかく波風を立てずに、できるだけ楽に辞退したいのです。

「当社は大量の辞退を見越して多めに内定を出しているので大丈夫です」といった声もありますが、どんな場合であれ、内定辞退者のホンネを知っておくに越したことはありません。

アールナインの辞退者調査サービス

そこで当社アールナインがご提供しているのが「内定辞退者調査サービス」です。

このサービスの特徴は、中立な立場だからこそ引き出せるホンネ。

当社のメンバーが第三者としてインタビューすることで、採用担当者には伝わることのない真実の辞退理由が見えてきます。

・面接官の態度が悪くて志望度が一気に下がった
・合格連絡が遅すぎて気持ちが萎えた
・口コミサイトを見て女性が活躍できない会社だと思った
・社員が遅くまで残っているのを見てブラックだと思った
・同級生と比べて給与が低いのを知って辞めようと思った
・親にそんな会社はやめておきなさいと言われた

これらは実際に私たちの内定辞退者調査によるインタビューで学生から聞けたホンネです。

おそらくこういった類の辞退理由を直接聞くことはないのではないでしょうか。

一方、内定辞退者調査で知れるのは悪い声ばかりではありません。

・面接官が真剣に話を聞いてくれて嬉しかった
・説明会の内容がわかりやすかった
・インターンシップのワークが練り込まれていておもしろかった
・受付で社員の方がみんな挨拶してくれて働きやすさを感じた
・リクルーターさんが就活の相談に乗ってくれて助かった
・面接の日程変更にもすぐに対応してくれた

このように新卒採用において学生が率直に感じた良いところ、悪いところを両方知ることで、「自信をもって継続すべきこと」と「課題感をもって改善すべきこと」が明らかになります。

ぜひお気軽にご相談ください!