Z世代の特徴とコミュニケーションを取る9つのコツ
「Z世代社員が部署内に増えてきたが、正直どう接したら良いかわからない」
「Z世代の部下に、指示や指導をしても響いていない気がする」
「Z世代社員が何を考え、どう思っているのかよくわからない」
このようにZ世代社員への接し方に頭を抱える管理職や先輩社員の方も多いのではないでしょうか。
Z世代が社会進出をするようになってから数年が経ち、社内に占めるZ世代社員の割合もだいぶ増えたことでしょう。
Z世代を部下に持つ方や先輩社員には、Z世代の特徴を理解した適切な接し方が求められます。
今回の記事では、Z世代の強みを引き出す接し方や、逆にしてはいけないことなどについて、
600社以上の人事業務の支援をしてきた株式会社アールナインが解説いたします。
これから一層増えていくZ世代社員と円滑にコミュニケーションをとり、Z世代社員の強みを引き出すことができるよう、この記事でポイントを学んでいきましょう。
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Z世代と他世代の違いを理解して、接し方を考える
Z世代社員と適した接し方をするためには、Z世代と他世代には”違い”があることの理解が必要です。
世代によって育ってきた時代背景や、テクノロジーの進歩も異なります。
違いというのはネガティブなものではありません。バックボーンが異なれば、価値観や考え方が異なるのは至極当然のことです。
違いがあるということを前提においたうえで、Z世代の価値観を尊重していくことが大切です。
価値観に正解はない
世代間の違いを感じた際、「自分の価値観こそ正しい」と思う方も少なくないはずです。
しかし、自分の価値観に固執し、相手の価値観を受け入れることができなければ、世代間で良い関係を築くことはできません。
そもそも、価値観に正解はありません。
各世代それぞれの価値観があって然るべきで、その全てが間違いではありません。
自分の価値観だけを正解とせず、多様な価値観を受け入れることが重要です。
Z世代の考え方は、現代社会にフィットした合理的なスタイルとも言える
Z世代の考え方は、テクノロジーが進歩し、多様な価値観が認められている現代社会において合理的なスタイルとも言えます。
Z世代の就業観やデジタルの活用方法など、他世代の”当たり前”と異なることも多いでしょう。
従来の”当たり前”と違うからとZ世代の価値観を否定してしまっては、その先に進歩はありません。
現代社会にフィットしたZ世代の考えから、学べることは多分にあります。
他世代の方は、柔軟にZ世代の考えも取り入れていく姿勢が大切です。
柔軟にZ世代の価値観を受け入れることが、組織の成長に繋がる
前述したように、Z世代の考え方には、現代社会に最適化するためのヒントが多く隠されています。
Z世代の価値観を柔軟に受け入れることは、個人間のコミュニケーションという観点だけではなく、組織全体を成長させることに繋がります。
Z世代の接し方を考えることは個人の課題ではなく、会社全体の課題として取り組んでいくことが大切です。
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Z世代の代表的な7つの特徴
Z世代との接し方を考えるうえでは、Z世代の特徴をよく理解する必要があります。
ここでは、Z世代の代表的な特徴について解説していきます。
1. デジタルデバイスに強く、ネットリテラシーが高い
Z世代の代表的な特徴の1つが、デジタルへの強みです。
デジタルデバイスやネット環境を小さい頃から活用して育ったため、他世代と比較しても高いリテラシーを持っています。
2. SNSを使いこなし、広い繋がりを作る
SNSを活用して広い繋がりを作る点も、Z世代の代表的な特徴の1つです。
Z世代はオープンなコミュニケーションに慣れており、Twitter、InstagramなどのSNSを通して、多くの人と繋がりを作ることができます。
3. 社会問題に強い関心を示す
社会問題に強い関心を示すのも、Z世代の特徴の1つです。
Z世代は幼少期から、災害やテロ、戦争など衝撃的な出来事に触れています。
また、テクノロジーの進歩により、幼い頃からスマホを通して世界各国の情報に触れることができたため、他世代と比較しても社会問題に強い関心を示すようになりました。
4. 多様な価値観を受けいれる
多様な価値観を柔軟に受け入れることができる点も、Z世代の特徴の1つです。
Z世代は幼い頃から、SNSやデジタルツールを通して、世界各国の情報に触れ、多くの人とコミュニケーションをとってきました。
そのため、多様な価値観があることを受け入れており、相手を尊重する大切さを知っています。
5. 自分らしく在ることに価値観を置く
Z世代は、相手の多様性を受け入れる一方、ただ流される訳ではなく、自分らしく在ることを大切にします。
仕事においても人生軸においても、同調圧力や慣習に流されるのではなく自分が在りたい姿を重視し、優先する傾向があります。
6. リスクに敏感で安定志向な側面がある
Z世代の特徴の1つとして、リスクに敏感で安定志向になる特徴があります。
Z世代は幼少期に、日本経済の停滞による経済不安で親世代が苦労している状況を見ていることもあり、リスクには敏感です。
この志向は貯蓄や購買行動に現れる一方、仕事の場面で見られることもあるでしょう。
7. ワークライフバランスを重視する
Z世代がもつ就業観の代表的な特徴として、ワークライフバランスを重視する傾向があります。
日本の経済成長を担ってきた団塊世代のように、仕事に人生の多くを注ぎ、出世や給料アップを望む働き方は望んでいないようです。むしろZ世代の多くは、自分らしく働きプライベートの時間を充実させたいと考えています。
【関連記事:Z世代とコミュニケーションをとるなら1on1面談が欠かせない!】
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Z世代の強みを引き出す接し方の9つのコツ
続いて、実際にZ世代と接する際のポイントについて解説していきます。
Z世代の強みを引き出すためには、下記のポイントを押さえましょう。
1. 対話の機会を積極的に作る
Z世代の強みを引き出すためには、積極的に対話の機会を作ることが重要です。
Z世代が抱える不安を解消することや、良いアイデアを出してもらうためにも、対話の機会が必要です。
Z世代を対象に行ったアンケートでは、上司との対話を望んでいる方が多いこともわかっています。
苦手意識を持たず、対話によって接点を多く作っていきましょう。
2. 一方的に話すのではなく、傾聴姿勢を重視する
対話をする際は、一方的に話すのではなく傾聴する姿勢が大切です。
Z世代は個人の意見や考えを大事にしているため、インタラクティブなコミュニケーションを望む方が多いといえます。
Z世代社員の思いや意見をヒアリングすることに重点を置きましょう。
3. 信頼してもらえる関係を日常で構築する
対話の機会を作っても信頼関係がなければ、Z世代社員が思っていることを素直に話すことはありません。
有意義なコミュニケーションをとるためには、普段から信頼関係を築くことが重要です。
挨拶や立ち振る舞い、細かい配慮、部下の成長を褒めることなど、日頃から信頼関係を構築できるよう意識しましょう。
4. プライベートを含めて、相手の価値観を尊重する
Z世代は仕事のみではなく、プライベートにも価値観を置いています。
相手の趣味や休日の過ごし方などを否定せず、相手の価値観を尊重するようにしましょう。
5. 仕事の意味・目的を明確に伝える
業務に関する指示や指導をする際は、しっかりと意味・目的を明確に伝えるようにしましょう。
Z世代は、仕事の意義や目的を重視します。
そのため、意味・目的が不明確な仕事ではモチベーションが上がらず、意味・目的が不明確な仕事の采配が続けば退職してしまうリスクもあります。
しっかりと各業務の意味・目的を明確に説明しましょう。
6. Z世代の強みを生かした采配をする
Z世代の特徴でも解説しましたが、Z世代のスキルや考え方は現代にフィットしたものでもあります。
そのため、Z世代の意見を取り入れ、Z世代の強みを活かせる采配をすることで、組織はより強くなることができます。
どのような采配がZ世代を活かせる方法か考えていきましょう。
7. オープンなコミュニケーションをとる
Z世代は、SNS世代と呼ばれることもあり、オープンなコミュニケーションに慣れ親しんでいます。
誰もが気軽に言い合える場を作ることで、コミュニケーションが増え、アイデアの提案が生まれる可能性が高まります。
社内ポータルやグループチャットなど、オープンにコミュニケーションがとれる環境も作っていきましょう。
8. 無理に深い関係性を求めない
Z世代は自分らしく在ることや、プライベートの時間を大切にしたいという価値観を持っています。
そのため、親睦を深めたいからと無理に飲み会に誘ったり、休みの日に行事への参加を強制したりすることは避けましょう。
相手の価値観を尊重し、お互いにあった距離感で接することが重要です。
9. 言葉にして褒める
Z世代社員と接する際に大事なのが”感謝”を伝えることです。
これを聞いて「当たり前だ」と思う方も多いかも知れませんが、実際、感覚で思っているだけで、言葉として伝えられていない場合も多いのではないでしょうか。
Z世代は、SNSで「いいね」を求めたり、フォロワーを増やしたいという傾向の強さからも、承認欲求が強いことがわかります。
良い仕事をしたや、成長が感じ取れた際は言葉にして褒めるようにしましょう。
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Z世代の接し方9つのNG行動
続いて、Z世代と接する際にしてはいけない、NG行動について解説していきます。
マイナビ転職によるZ世代を対象とした「転職先に求める環境と仕事の価値観調査」にて、Z世代が不快と感じるものを紐解くことができます。
行動や態度によって、信頼関係が崩れてしまうことがないよう、しっかりとポイントを押さえましょう。
参照元:現代ビジネス若手社員の「やる気」を削っている、上司・先輩たちの「NGな言動」
1. 人によって態度を変える
Z世代を対象とした「転職先に求める環境と仕事の価値観調査」では、「上司にされると不快だと感じるもの」という質問に対し、71.8%が人によって態度を変えることが不快と回答しています。
好き嫌いで周囲に接することは、Z世代から嫌悪感を抱かれます。
各人に公平に接していくようにしましょう。
2. 感情的に接する
「上司にされると不快だと感じるもの」という質問に対し、Z世代の82.2%が気分にムラがあることが不快と回答しています。
感情的な対応は信頼感を損ないます。
感情をコントロールし、機嫌によって感情的な対応をしないように注意しましょう。
3. 意見を否定することから入る
「上司にされると不快だと感じるもの」という質問に対し、Z世代の50.5%が意見を否定されることが不快と回答しています。
Z世代社員が意見を発した際、否定ばかりしていては、徐々に意見を言わない社員へとなってしまいます。
否定から入るのではなく、まずは意見を受け止めたうえで、その後に不足している部分や問題点について伝えるようにしましょう。
4. 相手の話を聴かない
「上司にされると不快だと感じるもの」という質問に対し、Z世代の53.0%が話を聞いてもらえないことが不快と回答しています。
Z世代の多くは双方向の対話を通して、コミュニケーションを活発にとりたいと思っています。
一方通行のコミュニケーションではなく、しっかりと相手の話を聴くことにも注力しましょう。
5. 仕事以外のコミュニケーションを全くとらない
Z世代は、仕事のみではなく、プライベートの時間も大事にしたいという価値観を持っています。
仕事の話に限定したコミュニケーションでは、Z世代社員と深い信頼関係を築くのは難しいでしょう。
相手を尊重することを前提に、趣味や休日の過ごし方の話などでもコミュニケーションをとるようにしましょう。
6. プライベートに影響するレベルの要望をする
Z世代社員はワークライフバランスを重視します。
そのため、休日に仕事や勉強を指示されるなど、プライベートにまで影響を及ぼすような要望には拒否感を示します。
マネジメントする側も、しっかりと業務時間とプライベートの時間をわけて考え、指示・指導していく必要があります。
7. 自分世代の基準だけで考え比較する
Z世代社員と他世代社員には、価値観や考え方に違いがあります。
そのため、「自分の若い頃は⚪︎⚪︎だった」「若いうちは▲▲すべきだ」といった、自分世代の基準だけで考え、比較をしてはいけません。
育ってきた背景の違いや、Z世代が持つ価値観があることを理解し、相手の価値観を尊重する対応が大切です。
8. 現状の組織の在り方に無理矢理合わせようとする
「うちの会社では前から⚪︎⚪︎している」「だから新入社員も同じように対応して欲しい」。
このように、現状の組織の在り方を無理矢理、Z世代へ当てはめることは避けましょう。
納得感のない慣習には、Z世代社員は拒否感を示し、会社へのエンゲージメントも下がります。
会社の慣習だからという説明をするのではなく、行っている意味・目的を説明することが重要です。
また、意味が薄いのに惰性で行っているものがあれば、新しいやり方へ改善していくようにしましょう。
9. Z世代と一括りにして、個人を見ない
Z世代社員へ指示・指導をする際、Z世代の特性を理解することは必要です。
しかし、特性というのは、あくまで全体の傾向でしかありません。
個人1人1人によって、性格や価値観は異なります。
「Z世代は⚪︎⚪︎」というグルーピングして考えるのではなく、Z世代社員の個人を見て接していくようにしましょう。
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まとめ
今回は、Z世代社員の強みを引き出す接し方や、Z世代との接し方におけるNG行動などを解説いたしました。
Z世代社員と上手に接するためには、まずZ世代の傾向を理解したうえで、個人1人1人と真摯に向き合っていくことが大切です。
Z世代と深い信頼関係を築き、強みを活かして働いてもらうことができれば、組織にとって大きな力になります。
Z世代の接し方を見直し、Z世代の強みを引き出していきましょう。
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・価値観に正解はない
・Z世代の考え方は、現代社会にフィットした合理的なスタイルとも言える
・柔軟にZ世代の価値観を受け入れることが、組織の成長に繋がる
◆Z世代の代表的な7つの特徴
1. デジタルデバイスに強く、ネットリテラシーが高い
2. SNSを使いこなし、広い繋がりを作る
3. 社会問題に強い関心を示す
4. 多様な価値観を受けいれる
5. 自分らしく在ることに価値観を置く
6. リスクに敏感で安定志向な側面がある
7. ワークライフバランスを重視する
◆Z世代の強みを引き出す接し方の9つのコツ
1. 対話の機会を積極的に作る
2. 一方的に話すのではなく、傾聴姿勢を重視する
3. 信頼してもらえる関係を日常で構築する
4. プライベートを含めて、相手の価値観を尊重する
5. 仕事の意味・目的を明確に伝える
6. Z世代の強みを生かした采配をする
7. オープンなコミュニケーションをとる
8. 無理に深い関係性を求めない
9. 言葉にして褒める
◆Z世代の接し方9つのNG行動
1. 人によって態度を変える
2. 感情的に接する
3. 意見を否定することから入る
4. 相手の話を聴かない
5. 仕事以外のコミュニケーションを全くとらない
6. プライベートに影響するレベルの要望をする
7. 自分世代の基準だけで考え比較する
8. 現状の組織の在り方に無理矢理合わせようとする
9. Z世代と一括りにして、個人を見ない