68社の採用担当者に聞いた!新入社員フォローに関する実態調査

68社の採用担当者に聞いた!新入社員フォローに関する実態調査

採用から定着まで企業の成長を支援する株式会社アールナイン(本社:東京都港区、代表:長井亮)は、この度、新入社員フォローに関する実態調査を実施しました。
以下に結果をご報告いたします。

今年度の新入社員向け研修

新入社員研修 オンライン

昨年同様の質問をした際(N=80)には約3%の企業が新入社員研修は実施しなかったと回答していますが、今回調査に協力いただいたすべての企業で新入社員研修を実施していました。実施形態としては、対面とオンラインを併用して実施した企業が半数。残りの半数の企業のうち75%は対面のみ、25%はオンラインのみでの実施でした。全体で見ると約9割の企業では少なからず対面での研修も実施しており、完全オンラインで研修を実施した企業はかなり少数派となっているようです。4月25日には3度目の緊急事態宣言が発出され、政府からはリモートワークの推進を促す声が挙がっていましたが、社員はともかく新入社員を完全にオンラインで研修するというのは、研修する側と研修される側の双方にとって難しいものであることが容易に想像できます。そういった面では、対面でしかできないコンテンツは感染対策に配慮しながら対面で実施、オンラインでも支障がないコンテンツはオンラインで実施するというようにメリハリをつけるやり方は今の時代に最も適していると言えるかもしれません。

新入社員向け研修の期間

 

新入社員研修 期間

約7割の企業が新入社員研修を1カ月以内で終えています。昨年同様の質問をした際(N=80)には約6割の企業が1か月未満で研修を終えたと答えており、後述するように例年より研修期間が短くなった企業は約27%に上るようです。一方、研修期間が半年からそれ以上と回答する企業の割合も多くなっており、コロナ禍において研修期間を短くする企業と、逆に長くする企業の二極化が起きているようです。

新入社員向け研修の内容(複数回答可)

新入社員研修 内容

過半数の企業で実施された研修は「ビジネスマナー」「企業理解」「コミュニケーション」の3つでした。どれも企業側としてはオンラインでの実施が難しいと感じるものばかりではないでしょうか。また、コロナ禍では対面ではなくオンライン会議ツールを使ってのアポが増えたり、社内でも口頭ではなくメールやチャットを使った文書でのやり取りが増えるなどの変化が起きており、一概にビジネスマナー研修・コミュニケーション研修と言っても教えるべき内容が変わってきている現状もあります。毎年のように同じコンテンツで研修を行っているという企業にとっては内容を見直すべきタイミングが到来したと言えるかもしれません。

新型コロナウイルスによる影響(複数回答可)

新入社員研修 影響

最も多くの企業で起きた変化としては2つ。まず、例年より「研修期間が短くなった」。こちらは前述した通りですが、研修期間は1か月以内という企業が約7割となっています。研修期間の短縮に伴い、そもそも研修内容自体が少なくなった企業も当然増えています。一方、研修期間が長くなり、研修内容も増えたと回答する企業も一部あり、研修内容そのものが大きく変わったと答える企業も約10%程度ですが存在しています。もうひとつの変化としては、「新入社員同士のコミュニケーションが希薄となった」。新入社員にとって先輩社員との交流や仕事にいち早く慣れることはもちろん大切ですが、同期の存在はとても重要かと思います。しかし、オンライン主流の研修ではなかなか新入社員同士の心の距離を縮めるのが難しく、対面でもマスク越しの会話で表情が読み取りにくかったり、食事の席での親交が難しかったりとコミュニケーションを取るのが難しい状況になっています。

来年度の新入社員向け研修の実施形態

新入社員研修 実施形態

ここ1年の間にもワクチンの普及などすこしずつコロナ対策に希望が見えてきている一方、来年4月にどのような状況となっているか見えないということもあってか約3社に1社の企業では来年度の新入社員研修でオンライン研修を実施するかどうかは未定となっています。残りの企業については全体の約3社に1社がオンライン研修を実施予定、約4社に1社はオンライン研修を実施しない予定と回答しています。

来年度の新入社員向け研修の対策(複数回答可)

新入社員研修 対策

研修内容の変更を考えている企業が約16%あります。今回は具体的な変更内容については聞いていませんが、先述したようにコロナの影響で働き方自体が変わりつつある中、これまでにはなかったビジネスマナー(オンライン会議ツール上でのマナーなど)やコミュニケーション(社内でもチャットを主体としたやりとりなど)が求められるようになり、それに応じて研修内容を少なからず変えることはどの企業においても必要なことかもしれません。最初の緊急事態宣言が発出されたのは、2020卒の新入社員が入社した1年前の4月。新型コロナの流行から3年目となる新入社員研修ではすこしずつ体制が整ってきたのか、来年に研修期間の変更や担当者の人数変更を考えている企業は少ないようです。

新入社員向け研修後のフォローアップ研修・施策

新入社員 フォロー研修

本調査時点で新入社員が入社してからちょうど半年くらいですが、すでにフォローアップ施策を実施している企業は約半数でした。また、今後実施する予定と答えた企業が全体の4割ほど。約1割の企業ではフォローアップ施策を実施する予定はないとの結果になりました。

新入社員向け研修後のフォローアップ研修・施策の内容(複数回答可)

新入社員フォロー研修 内容

フォローアップ施策の内容として唯一過半数を超える企業が実施していたのが、研修後から現在までの自分を振り返ること。次に多かった内容は、研修で学んだことを講師とともに振り返ることでした。ほかには研修で学んだことを発表する、新入社員同士でディスカッションをする、キャリアプランを作成する、OJTの実施などの回答がありました。また、最近フォロー施策として注目を集めているのが、人事や上司との1on1面談の実施です。今回の調査でも約3社に1社の企業が実施していることがわかりました。

新入社員向け研修後のフォローアップ研修・施策の課題(複数回答可)

新入社員フォロー研修 課題

フォローアップ施策に対して感じている課題として、最も多かったのがマンパワーの不足でした。フォローアップ施策を実施した方がよいと感じていながらも担当者の数を確保できていないために、フォローの実施回数が少なくなったり、ひとりひとりへのフォローが手薄になってしまう懸念があるようです。特に、先述した1on1面談のような施策は新入社員ひとりひとりへの効果は大きなものが期待される一方、集合研修を実施するよりも担当者の負担が非常に大きくなります。新入社員を丁寧にフォローしたいという思いがあるにもかかわらず、マンパワーの不足によって実現が難しい企業にとっては、1on1面談の実施を外部に委託してみるというのも選択肢のひとつではないでしょうか。

コロナ禍に入社した新入社員のフォローに関する課題(複数回答可)

コロナ 新卒入社

最も多くの企業が課題に感じていたのは同期同士のコミュニケーション不足でした。新入社員同士が満足に会話をできていないことに気づいている企業は多いものの、具体的な対策をできていない企業が多いようです。また、リモートワークによる弊害として新入社員の仕事の様子がわからない、新入社員の本音が引き出せないなどの課題を感じている企業も多く、全体としてコミュニケーション不足により信頼関係が築けていないことが根本課題であることがわかりました。

新入社員との信頼関係を築くポイントは、相手の話をじっくり傾聴すること

 

最後に、人事業務の代行を実施している弊社の観点から上記の問題を解決するためのポイントをお伝えいたします。

コロナ禍では、新入社員とのコミュニケーションの総量が減ってしまうことはやむを得ないかもしれません。しかし、そんな状況下でもコミュニケーションの取り方に注意をすることで、様々な制約があるなかでも新入社員との信頼関係を築き、本音を引き出すことは可能です。

結論から言うと、新入社員との信頼関係を築くためのコミュニケーションの取り方のポイントは「新入社員の話を聴くこと」です。オンラインを主体とした新入社員研修ではどうしても社員から新人への一方的なプレゼンテーションになってしまったり、研修終了後も新人と話をする際には上司からの指示出しや進捗確認がメインになりがちで、新人の話にじっくり耳を傾ける聴く機会が意外と少なくないでしょうか。

今回の調査でも約3社に1社の企業が新入社員の成長のために、1on1面談を実施していることがわかりましたが、実情としてはうまくいっていないケースも多く耳にします。その理由もやはり同じで、上司からの一方的なコミュニケーションに陥りがち(自分の話をしてしまう)だからです。

ただでさえ社会人になりたてで右も左もわからない新入社員は仕事の指示出しの前に、自分の不安や悩みを聞いてほしい、寄り添ってほしいと思っています。コロナ禍では、通常であれば悩みを共有して切磋琢磨し合える同期ですら信頼できる相談相手にはなかなかならず、ひとりで塞ぎこんでしまっている新人が非常に多くなっています。

だからこそ「傾聴」に力を入れ、まず自分たちが伝えたいことを伝えるよりも新人たちが抱えている不安を聴くことが結果として新人の成長、組織の成長に繋がるはずです。

もしも、どういうふうに1on1を進めればいいかわからないというお悩み上がればお気軽に弊社までご相談ください。1on1面談に関する研修や1on1面談の代行、新入社員の本音や価値観を引き出すきっかけを作れるようなツールもご用意しております。

 

【会社概要】
社   名:株式会社アールナイン(R09)
代   表:長井 亮(ながい りょう)
設   立:2009 年 7 月 10 日
所 在 地:東京都港区虎ノ門1丁目17番1号
虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー5F
事業内容:採用コンサルティング・アウトソーシング
教育・研修・定着のための社員面談代行
国際キャリア・コンサルティング協会の運営

T  E  L:03-6205-4499
F  A  X:03-6800-2033
U  R  L:https://r09.jp/
E -MAIL:jimukyoku@r09.jp

【調査概要】
タイトル:新入社員フォローに関する実態調査
調査対象:民間企業様
調査期間:2021/9/9(木)~2021/9/16(木)
調査方法:インターネットによる調査
調査地域:全国
提 出 数:有効回答 68
実施機関:株式会社アールナイン

<この件に関するお問い合わせ>
電話 03-6205-4499(広報担当:植本)
植本携帯 080-9708-2523