上司の指示に従わない!困った部下への対処法


上司の指示に従わない!困った部下への対処法

上司からの仕事の指示に、従わない。全く違うことをしたり、全然聞いてくれなかったり。さらには、「それは違うと思います」と指示を真っ向否定される…なんてことも。

そんな「上司の指示に従わない部下」を持ってしまった時は、一体どのようにマネジメントすればよいのでしょうか。

人の行動を変えるのは、簡単ではありませんが、言ってもなかなか聞いてくれない部下の行動を改めてもらうために、こんな視点から日々を振り返ってみましょう。

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部下が上司の指示に従わない理由とは?

指示に従ってくれない部下への対応を考える前に、そもそもその部下は「どうして指示に従わないのか?」を考えてみませんか。一般的に、部下が上司の指示に従わないのは

(1)指示の内容に納得していない。
(2)指示の重要性を理解していない。

のいずれか、または両方であると考えられます。

(1)は、部下からすれば何故やる必要があるのかわからない仕事や、効率の悪いやり方を指示されたと感じているケースです。または、「こんな上司の指示に従うのなんて、どうしても必要でない限り、嫌」と、何らかの理由からそもそも信頼関係が壊れてしまっていることもあります。

(2)は、その指示の重要性を理解しておらず、「今じゃなくても、あとでやっておけばいいや」等と後回しにしてしまっているケースです。また若手社員は稀に、「上司の指示には従わなければならない」という組織のルールをそもそも知らないこともあります。

いずれにしてもこのような状況は、次のようにコミュニケーションを見直すことで改善できるかもしれません。

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指示は業務内容だけでなく、仕事の目的を明確に

「指示の内容に納得していない」「重要性がわかっていない」ということは、部下は指示した業務の目的と緊急度、重要度を理解していないということです。これは部下の理解度の問題だけでなく、もしかしたら上司の指示の出し方にも問題があるのかもしれません。

「A製品のB地域での1年間の販売データをまとめておいて」
「C社用の見積書を作っておいて」

など、部下に表面的な業務内容だけを指示していないでしょうか。

「仕事の目的なんて、言わなくてもわかるだろう」「それを察するのが部下の役目」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、それでは部下に正しく仕事の目的が伝わりません。部下との間で仕事の目的をきちんと共有しておかないと、部下は仕事の目的を勘違いしたり、理解できなかったりするかもしれません。仕事の目的や重要性がわからないから、「これは今やらなくてもいい」と自分で判断し、「指示に従わない」という結果になってしまうのです。

「来年度の販売計画を立てるから、A製品のB地域での販売動向が知りたい。1年間の販売データを○日までにまとめておいて」
「C社に新製品を提案することになったから、×日までに見積書を作っておいて」

など、部下に指示をするときはその仕事の目的や重要度(締め切り)を明確に伝えましょう。業務のやり方を細かく指示しているつもりで、肝心の仕事の目的を伝えずに済ませてしまっていないか、一度確認してみてください。

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部下の意見に耳を傾けてみる

上司の指示に納得がいかない(その業務は必要ないと感じている)、もっといい方法があると思っているなど、指示した業務に対して部下なりの意見を持っていることもあります。

指示を聞いて、「でもこのようにしたほうがいいと思うのですが…」と部下が意見を言ってくることはありませんか。その部下の意見を「いいから指示通りにやって」とはねのけてしまうと、「意見しても聞いてくれないし、でも納得できないし、もう一度何か言われるまで放っておこう」となってしまいかねません。

指示に対して部下が質問や相談、提案をしてきた時には(仮にそれがどんなに的を外れていたとしても)否定せずに、まずは部下の意見に耳を傾け、その話を聞いてみてください。

部下の意見やアイデアがよければそれを採用すればよいですし、会社の方向性やあなたの考えと全く異なる場合には、もう一度その仕事の目的を説明し、どの部分に納得がいかないのか、どうすればよいと考えているのかを部下に確認してみましょう。

また、人によっては、上司に細かく指示をされるのではなく、自分なりに方法を工夫してやってみたいというタイプもいます。部下が年上の場合、年下の上司から細かく業務のやり方まで言われたくないと考える人もいます。

その場合には、業務に支障のない範囲で仕事の目的だけ伝え、「やり方は考えてほしい。でも取り組む前に相談してほしい」と指示を変えれば動いてくれるかもしれません。

中には指示をしてもいろいろと言い訳をしたり、難癖をつけたりと「面倒くさい」タイプもいるでしょう。そういうタイプこそ、「ではどうしたらいいのか?」と問いかけて、部下なりの意見を引き出してみてください。

業務の必要性などを説明しても納得しないタイプの部下なら、業務に支障のない範囲で部下に任せてみてはいかがでしょうか。意外にうまくいくかもしれませんし、失敗しても、部下が「自分は間違っていた」と気づく貴重な経験となります。

このように部下の意見やアイデアを取り入れるようにすれば、「納得できない指示は聞かない」ではなく、「納得できなければ相談する」「まずはやってみる」に行動を変えてくれるかもしれません。

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日頃の声かけを意識する

これまでは指示の仕方や、指示をした後の行動について紹介しましたが、最後に最も大切な、日常の人間関係の構築にも目を向けておきたいと思います。

上司といえども人間ですし、正直言えば仕事の指示を聞かない部下に対して、「面倒な奴」「勘弁してほしい」などネガティブ な印象を抱いてしまうこともあるでしょう。しかしその場合、人間関係は鏡のようなものですから、部下も同様に上司であるあなたに対して何らかのネガティブな感情を持っていることが予想されます。

部下が指示を聞かないのは、このように人間関係が壊れてしまっていることに起因するケースも多いのです。それを改善するためには、まずは日頃の声かけを意識するようにしましょう。

とはいっても、いきなり雑談で話しかけたり、部下をよく知ろうとプライベートを根掘り葉掘り聞いたりすると、かえって逆効果ですから、名前を呼んで挨拶をする、何かをしてもらった時に「ありがとう」とお礼を言う等、日常で一言、余計に会話することを心がけてみてください。

部下の仕事がよくできたときには、「さすがだね」など、その成果を声に出して認めるのもおすすめです。

たった一言の声かけでも、部下との心理的距離を縮めてくれる効果があります。心理的距離が縮まれば、上司の指示への対応にも変化がみられるはずです。

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指示に納得できなくても、まずは相談してもらえる関係作りを

繰り返しになりますが、部下が指示に従わないのは、その指示に納得していないか、指示の重要性を理解していないか、どちらか、または両方です。この状況を変えるには、部下が納得でき、重要性を理解できるような指示をしていくのが理想ですが、そう完璧な指示が毎回出せるわけではありません。

だからこそ大切なのが、上司の指示の内容に納得がいかない、重要性がわからないと思ったときに、部下が「こうすれば良くなると思うのですが…」と提案したり、「どうすればいいのですか?」と確認したりできる関係作りです。

仕事の目的を伝え、部下が意見や疑問をぶつけてきたらきちんと受け止め、そして日頃の声かけも行う。

こうした行動を意識していけば、指示に納得ができないときに「指示に従わない」のではなく、少なくとも相談してもらえる関係の構築が期待できます。そうなれば、「部下が指示に従わない」困った状況も少しずつ改善してくるでしょう。

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