【脱・サボり癖】部下が仕事で楽をしたがる3つの理由と6つの対処法


【脱・サボり癖】部下が仕事で楽をしたがる3つの理由と6つの対処法

「楽に仕事を進める」というのは「効率的に仕事を進める」とも言い換えられますので、楽に仕事を進めること自体は悪いことではありません。

しかしながら、自分が楽をするためだけに低クオリティな仕事をすると、周囲の人に迷惑がかかってしまいます。当人は良いかもしれませんが、組織全体で見ると生産性が落ちたり、モチベーションが下がったりとマイナスなことが多くなってしまうので、対策が必要となるでしょう。

ということで、今回は部下が楽をしたがる3つの理由と部下が楽をしたがる場合の6つの対処法について紹介いたします。

部下が仕事で楽をしたがる3つの理由

部下はなぜ楽をしたがるのでしょうか?

まずは、部下がどのような心理状態になっているのかを把握する必要があります。

1. 楽をしていることを自覚できていない
2. 楽をすることに慣れてしまっている
3. 楽をすることを深刻にとらえられていない

今回は3つの理由をピックアップしましたので、順に見ていきましょう。

1. 楽をしていることを自覚できていない

周囲からすると「楽をしている」と思われてしまうレベルの仕事なのにも関わらず、部下自身が楽をしている自覚がないというケースもあります。

そのような部下は自分を客観的に把握できていない可能性がありますので、上司であるあなたが、客観的な見え方を伝えた上で指導してあげる必要があるでしょう。

また、部下に伝える際にはあなたの主観的な意見だけではなく、第三者の意見も併せて伝えると効果的です。

2. 楽をすることに慣れてしまっている

中堅やベテランの社員の中には、楽をすることに慣れてしまっている人もいるでしょう。

これまでの上司が、あまり厳しく指導してこなかったのかもしれません。「楽をしちゃダメだ」と思いつつも流されてしまっている場合には、しっかり本人と向き合って指導することで改善できる場合もあります。


3. 楽をすることを深刻に捉えられていない

「自分が楽をして迷惑をかけること」=「ダメなこと」と捉えているのであれば、改善の余地がありますが、「自分が楽をして迷惑をかけること」に関して開き直っている部下は少々やっかいです。

このような部下に対しては、少し厳しい指導が必要になる場合もあります。

部下が楽をしたがる場合の6つの対処法

続いて、楽をしたがる部下への具体的な対処法についても紹介していきます。部下の状態によって、適切な対処法は変わってきますので、参考にしてみてください。

1. 役割を取り替える
2. 自己分析する機会を設ける
3. 失敗させる
4. 仕事量を数値化する
5. 第三者に指摘してもらう
6. 後輩に指摘してもらう

今回は6つの対処法をピックアップしましたので、順に見ていきましょう。

1.役割を取り替える

「自分が仕事で楽をして他人に迷惑をかけている」という自覚が無い部下に対しては、他の社員と仕事上の役割を取り替えてみましょう。

その際、同じような業務を担当している人ではなく、部下が担当している業務を引き継いで担当する人の役割と取り替えられるとより良いです(例えば、部下が普段データの整理をしている場合は、部下が整理したデータを元に作業をしている人と入れ替える)。

普段と違う業務をすることで、自分の仕事のクオリティを客観的に把握することができるでしょう。

2.振り返りをする機会を設ける

仕事を入れ替えるというのは、なかなか難しいと思います。

そのような場合には、部下が日々の仕事を振り返りできる機会を設けてみましょう。振り返りをする際には、「部下が楽をして他の社員に迷惑がかかっている」ということを自覚し、改善することを目的とした振り返りのテーマ設定が必須になります。

3. 失敗させる

荒療治になってしまいますが、部下にあえて失敗をさせるというのも1つの方法です。失敗を経験することで、部下は自発的に自分の落ち度を知ることになるでしょう。

この際に重要なのが、部下の失敗をフォローできる体制を整えておくということです。社内や取引先に迷惑がかかってしまう場合は一緒に謝りに行く、会社への損失が出ないような失敗で収める、などの対応をしましょう。

4. 仕事量を定量的に測定する

「楽をしている」というのは定性的ですので、他の社員と比較することは難しいと言えます。

ですので、まずは部下の仕事量を定量的し、他の社員と比較できる状態にしましょう。自分の仕事のクオリティが客観的に把握できれば、部下も考えを改めるかもしれません。

5. 第三者に指摘してもらう

いつも業務を一緒にしている人からの指摘というのは、徐々にマンネリ化してしまうもの。たとえ直属の上司からの指摘でもあっても、部下は「また同じ指摘か…」と思っているかもしれません。

そのような場合は、一つ役職が上の上司や隣の部署の上司などに指摘をしてもらうという方法もあります。普段関わらないような人からも同じような指摘をされると、部下も流石に考えを改めるかもしれません。

「楽をして他人に迷惑をかける」という行為に慣れている部下や、深刻に捉えていない部下に対しては効果的な方法と言えるでしょう。

6. 後輩に指摘してもらう

目上の人からの指摘を受け入れない人に対しては、あえて後輩から指摘してもらうという方法もあります。

自分より若い人から指摘されると、自分の未熟さが恥ずかしくなるでしょう。「このままではマズい」と感じて改心するかもしれません。

周囲に気を配れる部下の育成を!

仕事を効率的にこなすことは重要です。しかし、自分だけが楽をする仕事は組織全体の生産性を落としてしまうことにもなりかねません。

社内外の人の立場に立ち、全体最適を考えらえるような部下を育成していきましょう。