1on1ミーティングの意味とは? | 6つの目的と3つの進め方のポイントについてわかりやすく解説!
近年、ビジネスシーンにおいて1on1面談を導入する企業が急速に増加しています。
今回は1on1面談に興味はあるけれど、詳しくはわからない方に向けて下記4つのことを解説します。
- 1on1面談の意味
- 1on1面談の重要性が高まっている要因
- 1on1面談を実施する6つの目的
- 1on1面談を実施する際に注意すべき3つのこと
ぜひ最後までお読みください。
Contents
1on1面談とは
1on1面談とは、定期的に、上司と部下が1対1で行う面談のことです。
従来の個別面談と異なる特徴は、上司が果たす役割にあります。
従来の個別面談は、上司から部下へ一方的な情報伝達を行うための場とされてきましたが、1on1面談では、上司は部下との対話に重きを置き、部下の主体的な行動をサポートします。
最も重要なのは、「主役は部下である」ということです。
1on1面談の重要性が高まっている要因
日本における1on1は、2012年にヤフーが導入したことをきっかけに広まりました。
どうして近年になって急速に1on1面談が話題となっているのでしょうか。その要因は日本における働き方の変化にあります。
終身雇用制度が一般的だった時代には、企業側と労働者はいわば相互依存の関係にあり、自然と信頼関係が成立していました。
しかし、終身雇用制度が崩壊しつつあり、転職を前提としたキャリア形成が一般化した今、両者の相互依存の関係が薄まり、信頼関係の構築が難しくなっています。
そこで上司と部下が定期的にコミュニケーションを取って信頼関係を深めることができる1on1に注目が集まってきています。
1on1面談を実施する6つの目的
- 部下との信頼関係を構築する
- 部下の経験学習を促進する
- ホウレンソウの機会とする
- フィードバックとそこからの学びを得る
- 部下のモチベーションを高める
- 意思決定に必要な組織の情報を得る
1. 部下との信頼関係を構築する
1on1は、上司と部下がコミュニケーションを取り、信頼関係を築くきっかけとなります。
上司が意識すべきことは、ひたすら部下の話に耳を傾けることです。
人は自分の話を聴いてくれる相手に対して心を開き、逆に聞く耳を持てるようになります。
もし部下にアドバイスをしたい場合には、まず部下の話を聴いてから意見しましょう。
2. 部下の経験学習を促進する
仕事における人の成長を決定づける要素として「7:2:1」という法則があります。
7割は「仕事経験から学ぶ」、2割は「他社から学ぶ」、1割は「研修・書籍から学ぶ」です。
部下を育成する手段として研修を実施したり、書籍を読んで学習させる企業は多いですが、実際に最も効果が大きいのは部下が仕事で経験したことを学びに変換することです。
仕事での経験を学びに変換する場として1on1を活用しましょう。
3. ホウレンソウの機会とする
「部下の進捗報告が遅い」「部下が相談に来てくれない」と悩む上司は意外と多いです。
ついホウレンソウができていない部下のせいにしてしまいがちですが、最近ではリモートワークの影響でコミュニケーションを取ることが難しくなるなど、そもそもの環境が要因となってしまっているケースも多いです。
1on1では「定期的」にホウレンソウの機会を設けることができるでしょう。
4. フィードバックとそこからの学びを得る
上司からみるとはっきりわかる部下の強み・弱みであっても、
案外本人は自分自身のことについてわかっていないことも珍しくありません。
そこで上司が部下に対して定期的にフィードバックすることにより、
部下は自分自身の特徴について知り、自己認知力を向上させることができます。
5. 部下のモチベーションを高める
上司はつい部下のできていないところばかりに目が行きがちですが、部下のやる気を引き出し、個人の成長を組織の成長に繋げることもまた上司の役割です。
1on1の機会をつかって「この仕事が助かったよ」「こんなところが成長しているね」などポジティブな言葉を使って褒めてあげると、部下のモチベーションが高まるでしょう。
6. 意思決定に必要な組織の情報を得る
部下との信頼関係が築けてくると、現場のリアルな声が拾いやすくなります。
そうすることにより現場の課題に対していち早く気づいて対処することができたり、部下の退職を未然に防ぐことができるなどのメリットがあります。
1on1面談を実施する際に注意すべき3つのこと
- 部下の話を先回りして答えない
- 「部下のための時間」ということを忘れない
- 次の行動の約束をする
1. 部下の話を先回りして答えること
1on1では部下の考えを引き出すために、質問を投げかける機会が自然と多くなります。
すると、沈黙の状態になることがありますが、間を埋めようと言葉を急いではいけません。
この沈黙は部下が考えを巡らせている証拠でもありますので、じっと待つことが大切です。
2. 「部下のための時間」ということを忘れない
1on1の主役は「部下」です。
上司は自分が話したいことばかり話すのではなく、聞き手に徹し、部下の話を傾聴します。
特に、上司の自慢話などは控えるようにしましょう。
3. 次の行動の約束をする
1on1では、部下の成長をサポートすることにより行動変容を促すことが重要です。
1on1のなかでは現在の課題を整理したり、悩みを聞くだけでなく、今後どのように行動するのかアクションプランまでセットで話すようにしましょう。
また、アールナインが「1on1面談の代行」や「1on1に関する研修」をご提案・実施することも可能です。1on1面談でお困りのことがございましたら是非お気軽にお問合せください。
まとめ
定期的に上司と部下が1対1で行う面談。主役は部下。
◇1on1面談の重要性が高まっている要因
終身雇用制度が崩壊しつつあり、上司と部下の信頼関係の構築が困難になっている。
◇1on1面談を実施する6つの目的
1: 部下との信頼関係を構築する
2: 部下の経験学習を促進する
3: ホウレンソウの機会とする
4: フィードバックとそこからの学びを得る
5: 部下のモチベーションを高める
6: 意思決定に必要な組織の情報を得る
◇1on1面談を実施する際に注意すべき3つのこと
1: 部下の話を先回りして答えること
2: 「部下のための時間」ということを忘れない
3: 次の行動の約束をする