仕事ができる新卒社員を育成する12のコツ【活躍人材にチェンジ】


仕事ができる新卒社員を育成する12のコツ【活躍人材にチェンジ】

「新卒社員が思うように動いてくれない…」

「新卒社員は主張ばかりで全然動かない…」

「新卒社員をどう育成すればよいか分からない…」

このように新卒社員の育成の方向性が見えず、頭を抱える人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

「新卒社員が戦力にならない」という声を耳にすることはありますが、実際は育成方法に課題を抱えていることばかりです。

新卒採用で適正を見極めて入社した社員を活かしきれず、早々に切り捨ててしまうのはとてももったいないことです。

そこで、今回は戦力にならない新卒社員を生んでしまう育成の悪い例や、活躍する新卒社員を育成するコツなどについて解説していきます。

この記事を読んで、自社の育成方法を見直し、新卒社員が成長していける環境へと変えていきましょう。

Contents

近年の新卒社員3つの特徴

まずは、近年の新卒社員の特徴について解説していきます。

育成する側は、相手の特徴をよく理解し、個人の価値観や考え方にあわせた育成方法へアジャストしていくことが大切です。

近年の新卒社員について理解を深めていきましょう。

プライベートと仕事のバランスを重視する

近年の新卒社員は、プライベートと仕事のバランスを重視する傾向にあります。

「ワークライフバランス」という言葉が一般化している昨今ですが、マネジメントする方の年代によっては、仕事の意欲が低いと捉えられてしまうのも事実です。

時代によって仕事への価値観も変わっていくため、マネジメントする世代の価値観を押し付けるのではなく、新しい世代の価値観も尊重してあげることが大切です。

業務時間には質の高い仕事ができ、そのうえでプライベートも充実できるようなサポートを心がけていきましょう。

周囲とのコミュニケーションを重視する

近年の新卒社員は、同僚や先輩社員とコミュニケーションを多くとりたいという傾向もあるようです。

SNSやインターネットを活用して育ってきた世代でもあるため、双方向にコミュニケーションをとることができる強みがあります。

周囲と協力しながら業務を進めていきたいという意向を持つ方が多いため、マネジメントする側は、周囲とコミュニケーションがとりやすいような環境作りをすることが大切です。

上司へ質問や相談などの対話機会を求める

前述したコミュニケーションという点に関連しますが、近年の新卒社員は、同僚や先輩社員のみだけでなく、上司とも対話を通したコミュニケーションを求めているようです。

業務やキャリアについての悩みや疑問についても上司に相談したいと多くの新卒社員は考えているようです。

もし、マネジメントしているけれど新卒社員から相談を受けることがない、面談でもあまり喋らないという場合は、信頼関係の構築ができていない可能性が高いでしょう。

普段から、新卒社員とのコミュニケーションを深め、相談しやすい関係性を築くことが必要です。

新卒社員の育成で目指すべきゴール

続いて、新卒社員の育成で目指すべきゴールについて解説いたします。

新卒育成の意味・目的の理解にズレがあると、新卒社員に必要以上のことを求めてしまったり、育成の方向性に迷いが生じてしまう可能性があります。

新卒社員にどのようになってもらいたいか、明確に理解していきましょう。

業務をこなせるようになる

まず、新卒育成の最低限のゴールとして、日常の業務をこなせるようになってもらうという目的があります。

最初は先輩社員のサポートのもと業務を覚え、最終的に1人で業務ができるようになることを目指して育成します。

ビジネスパーソンとしての力をつける

前述した業務を覚えるという育成の目標を理解している方は多いですが、新卒育成では、さらに先を見据えて育てていかなければなりません。

業務を覚えてもらうのがゴールではなく、1人のビジネスパーソンとして育てることも忘れないようにしましょう。

ビジネスマナーやビジネスでの考え方など、他の業務にも共通するようなビジネス基礎力を高めていくことが必要です。

自社の未来を支える人材に育てる

新卒育成の最終ゴールは、自社の未来を支える人材に育てることです。

単純に一業務をこなす社員に育てるのではなく、将来的に企業の中心的な人物になることを念頭に育てることが大切です。

業務を覚え、ビジネス基礎力をつけ、最終的に自社の業績を支える主力人材になるよう育てていくゴールイメージを持っておきましょう。

戦力不足の新卒社員を生んでしまう12の悪い育成例

続いて、戦力不足の新卒社員を生んでしまう悪い育成例について解説していきます。

「新卒社員が育たない」という背景には、間違った育成方法をしてしまっていることがほとんどです。

まずは、自社の育成において悪い例に当てはまるものはないか確認しましょう。もし、間違った育成をしている場合は即改善していきましょう。

仕事の意味・目的を伝えていない

業務を教える際に業務手順だけ教えて、業務の意味・目的を伝えないというのは悪い例です。

手順だけしか理解していなければ、少しでも状況が変わってしまえば対応できず、根本的な改善をすることもできません。

教える側は「なぜ臨機応変に対応できないのか」と感じる場合もありますが、意味・目的を教えていないことが原因であることも少なくありません。

新卒社員に分からない用語で教える

新卒社員に業務を教える際、分からない用語で伝えるのも悪い例です。

専門用語や社内用語は、入社したばかりの新卒社員は分からなくて当然です。

その理解がなく、分からない用語で教えてしまっては、業務内容を把握するのは難しいでしょう。

報連相の必要性を教えない

新卒社員の育成では業務を教えることに加え、ビジネス基礎力をつけてもらうことも必要です。

その1つとして、報連相も重要なスキルです。

ミスが大きくなるまで放置されていた、誰にも相談できずに悩みを抱えて退職してしまったということにならないためにも、最低限のビジネススキルとして報連相を教える必要があります。

心理的安全性がない職場になっている

プレッシャーをかけて過度にストレスを与え、無理矢理覚えさせるのも悪い例です。

高圧的な態度や、高すぎるノルマを与えて、強制的に業務を覚えさせようとする方もいますが、逆効果でしかありません。

新卒社員の心理的安全性がなくなり、冷静な判断ができず、質問もできない状況に陥るため、パフォーマンスは下がる一方です。

指導する際に改善方法を教えない

指導する際に、悪い部分だけを指摘して、明確な改善方法を伝えないというのも悪い例です。

具体的に何が原因だったのか、そして、どのように改善していけば良いか分からなければ、新卒社員がそこから成長することはありません。

周囲とコミュニケーションをとる手助けをしない

近年の新卒社員は、コミュニケーションを積極的にとりながら業務を進めていきたいという傾向があります。

しかし、マネジメントする側が、先輩社員や同僚社員と接する機会の提供やサポートをしなければ、他社員との交流を取りづらく感じる新卒社員もいます。

その結果、コミュニケーションに問題が生じ、人間関係に課題を抱える職場となってしまう可能性もあります。

必要以上にミスを叱責する

新卒社員がミスを起こした際の指導も大切なポイントです。

必要以上にミスを叱責してしまうと、新卒社員は今後、ミスを恐れて主体的な行動ができなくなります。

ミスに対して指導することは必要ですが、ミスの原因分析、改善方法を指導して、最後には前を向けるような指導をしていくことが必要です。

成長を褒めない

新卒社員の成長を褒めないのも育成の悪い例です。

育成者は、今の自分をベースにして考え、「できて当たり前」と捉える方も少なくありません。

しかし、実際は育成者自身も最初は業務を覚えるのに四苦八苦して、できるようになった時には嬉しい気持ちを感じたものです。

新卒社員に成長したことを成功体験として認識してもらい、次に繋げるために成長を褒めることは必要です。

感情的に指導する

指導する際、感情的に声を荒げたり、攻撃的な言葉を使うのは育成の悪い例です。

感情的に指導をしてしまうと、育成者と新卒社員の信頼関係は壊れてしまいます。

育成者は感情をコントロールして、指導にあたる必要があります。

個人の意思や実現したい方向性を無視する

新卒社員を育成する際には、必ず集団としてではなく個人を見ることが必要です。

個人のビジョンや意向を無視して一辺倒な考えを押し付けていては、新卒社員と育成者の方向性が合わないため、思うように成長していかず退職をしてしまうことすらあります。

育成の進捗を確認しない

育成する側が、新卒社員の成長を見ていないというのも悪い例です。

育成は、指導して終わりではなく、指導した内容が次に改善されたかを見る必要があります。

それ以外にも、新卒社員が何ができるようになり、今どのような課題に直面していているかなど、育成の進捗を管理していかなければなりません。

育成進捗を把握していなければ、適切な指導はできません。

新卒社員と積極的にコミュニケーションをとろうとしない

新卒社員に積極的に話しかけるなどのコミュニケーションをとろうとしないのは悪い例です。

新卒社員の立場からすると、自分からは上司に話しかけにくいものです。

コミュニケーションを深めるためにも、育成者は自分から積極的に声をかける必要があります。

活躍する新卒社員を育成する12のコツ

続いて、活躍する新卒社員を育成するコツについて解説していきます。

前述した悪い育成例を見直し、下記で説明する育成方法に改善することで新卒社員の成長度も変わってきます。

一人一人の個性を見ながら育成をする

新卒社員を育成する際は、一人一人の個性を見て育成することが大切です。

強みや悩み、壁に直面するポイントなどは、新卒社員一人一人で異なります。

集団として一辺倒に同じ指導をするのではなく、一人一人を理解し育成していくことが大切です。

自分の考えを押し付けず、相手の考えも聞く

新卒社員を育成する際、自分の経験や成功体験だけをベースに教えるのではなく、相手の考えもしっかりと聞くようにしましょう。

過去の成功法が、必ずしも現代の成功法であるとは限りません。

新卒社員が考えた方法が、現代では最適化された方法であることも多々あります。

自分のやり方が全てと思うのではなく、新卒社員の声にも耳を傾けることが大切です。

正しいやり方を示す

指導をする際は、口頭で説明するだけではなく、教える側が手本を示すことが必要です。

山本五十六氏の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ 〜(抜粋)〜」という言葉があります。

この言葉の通り、正しい見本が分からなければ新卒社員は動きだすことができません。

教える側はロールモデルとなる実例を持って教えるようにしましょう。

業務の意味・目的を伝える

業務を教える際は、必ず意味・目的を伝えることが必要です。

業務の意味・目的を伝え、全体像を理解してから業務に取り組んでもらいましょう。

明確なゴールが見えているか否かでは、業務の習得スピードが変わります。

マニュアルを作り指導内容のブレをなくす

新卒採用の育成では、マニュアルによって指導内容のブレをなくすことも必要です。

指導者によって教える内容が異なれば、教えを受ける側の人間は混乱します。

そのような混乱をなくすためにも、基準を設けておくことは必要です。

メンター制度を取り入れる

近年の新卒社員の育成では、メンター制度が有効です。

コミュニケーションを重視したいと思う新卒社員が増えているため、近い距離で質問や相談をしやすいメンターを設けるとよいでしょう。不安を1人で抱えることも減り、成長スピードも促進します。

個人のキャリア意向をヒアリングする

新卒社員の育成では、キャリアの方向性をヒアリングすることも大切です。

新卒社員にどのような方向性に進みたいのかを確認し、育成者が考える方向とズレていないか確認する必要があります。

もし、意向にズレがある場合は、現在の環境で新卒社員が描く理想を実現できるかどうか一緒に考えましょう。

さらに、調整すべき内容や意向を汲んであげられる内容を精査して、方向性をあわせていくと、新卒社員も行動に移しやすくなります。

新卒社員がコミュニケーションをとりやすい環境作りをする

育成のために、新卒社員がコミュニケーションをとりやすい環境づくりをすることも大切です。

「質問や相談をしたいが話しかけづらい」「誰に協力を求めたらよいか分からない」という環境では、新卒社員は成長しづらいです。

他社員とのコミュニケーション機会を提供したり、育成者が積極的に声かけをするような働きが必要です。

新卒社員自身が考えて行動する機会を作る

新卒社員の育成では、全てを細かく指導するのではなく、新卒社員自身が考えて行動する機会を提供することも大切です。

どうしたら上手くいくか、今の課題はどのように改善できるかなどの質問を、新卒社員に投げかけるのも良い方法です。

一定のレベルに達した新卒社員には裁量権を与え、自分で考えて行動してみる機会を与えることも必要です。

そのような経験により、自走できる社員へと成長していきます。

指導する側も現状に満足せず成長し続ける

人材育成をするうえでは、指導する側の人間も成長し続けることが必要です。

時代や人によって、最適な育成方法は変わってきます。

育成者は過去の方法に固執するのではなく、常に考え、その状況に応じた最適解を追求していきましょう。

成長を褒める

新卒社員を伸ばすためには、成長を褒めることを忘れてはいけません。

成長を褒めることで、新卒社員の自信となり、次への挑戦へと繋がります。

定期的に面談機会を設けて、面談時には伸びたポイントを積極的に褒めていくようにしましょう。

定期的なフィードバックの機会を必ず作る

新卒社員を育成するためには、定期的なフィードバックの機会が必要です。

業務進捗、育成進捗を知るためにも、定期的にフィードバックの機会を設けましょう。

過去の振り返りと、次の目標設定をおこない、都度、調整しながら進めていくことが重要です。

まとめ

今回の記事では、新卒社員の育成で目指すべきゴールや、育成方法の悪い例、活躍する新卒社員に育てるコツなどについて解説いたしました。

新卒社員の育成には、いくつかのポイントがありますが、共通するのは「新卒社員を理解し、個人にあった育成をしていく必要がある」ということです。

不明点や不安点を取り除き、育成進捗や方向性を確認していくためには「1on1面談」は外せません。 1on1面談を軸に、新卒社員と向き合いながら、活躍できる社員へと育成を進めていきましょう

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◆近年の新卒社員3つの特徴
・プライベートと仕事のバランスを重視する
・周囲とのコミュニケーションを重視する
・上司へ質問や相談などの対話機会を求める
◆新卒社員の育成で目指すべきゴール
・業務をこなせるようになる
・ビジネスパーソンとしての力をつける
・自社の未来を支える人材に育てる
◆戦力不足の新卒社員を生んでしまう12の悪い育成例
・仕事の意味・目的を伝えていない
・新卒社員に分からない用語で教える
・報連相の必要性を教えない
・心理的安全性がない職場になっている
・指導する際に改善方法を教えない
・周囲とコミュニケーションをとる手助けをしない
・必要以上にミスを叱責する
・成長を褒めない
・感情的に指導する
・個人の意思や実現したい方向性を無視する
・育成の進捗を確認しない
・新卒社員と積極的にコミュニケーションをとろうとしない
◆活躍する新卒社員を育成する12のコツ
・一人一人の個性を見ながら育成をする
・自分の考えを押し付けず、相手の考えも聞く
・正しいやり方を示す
・業務の意味・目的を伝える
・マニュアルを作り指導内容のブレをなくす
・メンター制度を取り入れる
・個人のキャリア意向をヒアリングする
・新卒社員がコミュニケーションをとりやすい環境作りをする
・新卒社員自身が考えて行動する機会を作る
・指導する側も現状に満足せず成長し続ける
・成長を褒める
・定期的なフィードバックの機会を必ず作る