採用面接官が事前に準備すべきこと8選【面接のプロが解説】
「採用面接官になったけど、何を準備すればいいのかわからない…」
「どんな基準で合否を決めればいいんだろう…」
「候補者にどんな質問をすればいいんだろう…」
そんな悩みを抱えていませんか?
面接は今後の会社の命運を握る非常に重要な業務です。面接がうまくできれば採用目標の達成に直結することはもちろん、会社の事業成長にも大きく貢献できます。
とはいえ、実際には十分なレクチャーやマニュアルがない状態で本番に臨むことも多く、フィードバックを受ける機会もないので、自分の面接が合っているのかどうかわからず不安になりますよね。
実はこれらの悩みは、採用自体の目的を見直すことで簡単に解決することができます。
この記事では、採用のプロフェッショナルであるアールナインが、面接の前に準備すべきことを8個に厳選して解説します。
準備に役立つフォーマットも無料でダウンロードできるので、ぜひ最後まで読み進めてください。
採用面接を行う2つの目的
どの企業の採用でも当たり前のように実施している「面接」。
そもそも何のために実施するのでしょうか。
それは、
1.候補者の見極め「選ぶ」
2.候補者への魅力付け「選ばれる」
です。
1.候補者の「見極め」
候補者から情報を引き出し、自社に合った候補者を「選ぶ」ことを意味します。
2.候補者への「魅力付け」
適切な情報提供や紳士的な態度を示し、候補者から「選ばれる」ことを意味します。
面接においては、「見極める(選ぶ)」「魅力付け(選ばれる)」の2つが主なポイントとなります。
しかし実際の面接の場面では、「見極め」は意識している一方、「魅力付け」は盲点になっている企業が多い傾向にあります。
また候補者の見極めについても、評価制度が曖昧で、面接官の印象によって合否を決めてしまうケースが多いです。
ここからは、「選ぶ」「選ばれる」ために、面接官がするべき事前準備を紹介していきます。
採用面接官の事前準備8選
「選ぶ」 | 「選ばれる」 | |
1.必要な人材像の把握 | ○ | |
2.評価ポイント、採用基準の確認 | ○ | |
3.求人情報の読み込み | ○ | |
4.面接相手についての情報の読み込み | ○ | ○ |
5.質問内容の用意 | ○ | |
6.会社の魅力の整理 | ○ | |
7.質問されそうな内容の整理 | ○ | |
8.面接の流れの練習 | ○ | ○ |
1.必要な人材像の把握
まずは、採用において自社がどのような人材を必要としているのか知る必要があります。
ただ単に「学歴が高い」、「スキルを持っている」、「知識が多い」という視点だけでは、その人材が自社の仕事や社風にマッチしているかどうかは分かりません。
自社にマッチしていない人材を採用してしまうと、内定辞退や離職の原因にもなってしまうでしょう。
求める人材像を明確にすることができれば、面接官の好き嫌いによって合否を決めてしまうということも起こりづらくなります。
また、候補者が入社してから活躍できる可能性も高く、社風とのミスマッチも防ぐことができます。
自社が求めているのはどのような人材なのか、今一度整理してみましょう。
ダウンロード資料:採用ターゲットを具体化|ペルソナ設計シート
2.評価ポイント、採用基準の確認
自社の求める人材像が把握できたら、それをもとに面接の評価ポイントと採用基準を確認しましょう。
評価ポイントや採用基準が明確でないまま面接をしてしまうと、必要のない質問をしてしまったり、先ほども述べたように面接官の好き嫌いで合否を決めてしまいかねません。
面接での評価ポイントを明確にし、それに合わせた適切な質問を用意しましょう。
面接評価シートなどを作成すると、より採用基準に沿った評価や合否の決定がしやすくなります。
3.求人情報の読み込み
「求人情報」と「実際の仕事や環境」とのギャップを小さくするために、求人情報を読み込んでおきましょう。
求人情報に書いてあることと、実際の労働条件や環境にギャップがあると、離職につながる可能性が高くなってしまいます。
また、内定者が入社前にそのギャップに気づけば内定辞退にもつながってしまいます。
自社が思っている以上に候補者は求人情報を頼りにしているものです。
残業や待遇等は、明確には書かないこともよくあります。
そのような場合には、「通常だとこれくらいですが、繁忙期にはこれくらいになることもあります」といったように具体的に記載することで、入社後のギャップが生まれにくくなります。
求人情報と実際の労働条件や待遇にズレがないように、事前に人事に確認しましょう。
4.候補者についての情報の読み込み
面接前に、候補者の履歴書や職務経歴書を読み込んでおきましょう。
事前に候補者の人物像を把握しておけば面接がスムーズに進み、また深く質問したいポイントが明確になります。
すでに書類に書かれていることなのに面接官がそれを認識していないことが分かれば、候補者は「この面接官書類見てないな…」と感じるでしょう。
面接官側も準備をすることで、誠実さをアピールできます。候補者にとって、面接官は会社の顔です。
面接官が不誠実なら、その会社も不誠実だという印象を持たれてしまうでしょう。

この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。