【企業向け】新卒カジュアル面談のやり方徹底解説|事前準備や進め方、注意点を紹介
公開日: 2025年06月30日

近年、新卒採用においてカジュアル面談を導入する企業が増えています。
株式会社マイナビの調査によれば、2025年卒採用では約5社に1社(19.7%)が面接以外の個別面談(カジュアル面談等)を実施したことが分かっています。一方、学生側のニーズも高く、株式会社学情の調査では、20代求職者のうち、8割以上である83.4%が、カジュアル面談の機会があれば参加したいと回答しています。
優秀な学生を巡る採用競争が激化する中、カジュアル面談で学生の志望度を高めて選考応募を促す効果に期待が集まっており、今や新卒採用における重要な手法の一つとなりつつあります。
本記事では、新卒採用におけるカジュアル面談のやり方について、目的や通常の面接との違い、準備すべきこと、当日の進め方、注意点、さらに成果を上げるためのポイントまで徹底解説します。学生との対話を通じて相互理解を深め、自社にマッチした人材との出会いを実現するための具体策を押さえていきましょう。
1. カジュアル面談とは?
カジュアル面談とは、選考前に企業側担当者と学生がリラックスした雰囲気で対話し、お互いの知りたい情報を交換する場のことです。フォーマルな採用面接のように合否を判断する場ではなく、あくまで双方の情報共有・相互理解が目的になります。
まずはカジュアル面談の目的と、一般的な面接との違いを確認し、どのタイミングで実施すべきかを見ていきましょう。
カジュアル面談の目的
カジュアル面談の目的は、学生と企業双方がフラットに情報交換し合い、ミスマッチを防ぎつつ志望度を高めることにあります。
採用面接では企業側が主導して質問しがちですが、カジュアル面談では双方向に会話することで本音や人柄を引き出しやすく、企業と学生がお互いにマッチしているかを見極めることができます。
入社前の企業イメージと現実のギャップは早期離職の一因になりますが、カジュアル面談を通じて企業の実情を伝え学生の理解を深めることで、そのようなミスマッチを防ぐ効果が期待できます。また、企業にとっては選考前に自社の魅力をアピールし志望意欲を醸成できる機会であり、学生にとっても形式張った面接では聞きにくい質問を気兼ねなくできる貴重な場となります。
実際、株式会社学情が行ったカジュアル面談についての調査では、参加したことで志望度が上がったと回答した人は64.0%で、6割強となっています。
参考:カジュアル面談で「企業理解が進み、志望度が上がった」と回答した 20 代後半~30 代が 6 割超
面接との違い
カジュアル面談と通常の採用面接にはいくつかの違いがあります。最大の違いは選考(合否判定)の有無であり、カジュアル面談では評価・合否判断は一切行いません。
また、進行スタイルも異なり、面接が企業側から一方的に質問する場になりがちなのに対し、カジュアル面談は対等な立場での対話形式でお互いに質問し合います。
その他にも、一般的に以下のような相違点があります。
- 服装の自由度: カジュアル面談では服装指定がなく自由とされる場合が多く、企業側もスーツではなくビジネスカジュアル程度の服装で臨むことが推奨されています。フォーマルな面接では学生・企業ともにスーツ着用の場合が多いです。
- 企業側の姿勢: 面接が企業側による選考・評価の場であるのに対し、カジュアル面談は企業も学生に選ばれる場という意識が重要です。企業側から積極的に自社の魅力を伝え、学生側の質問に丁寧に答えることで、企業が評価される機会にもなります。
- 雰囲気と場所: カジュアル面談はリラックスした雰囲気で行われ、場合によってはオフィスではなくカフェ等で実施されることもあります。面接は社内の会議室で行われるなどフォーマルな空間で実施されるのが一般的です。
以上のように、カジュアル面談は形式や目的が通常の面接と大きく異なります。
「面談は選考ではない」ことを企業・学生双方に理解してもらい、フランクながらも有意義な情報交換の場となるよう設計することが重要です。
特に学生から「カジュアル面談だと思ったのに実質面接だった」というネガティブな印象を持たれないように注意しなければなりません。実際に「志望動機や自己PRを本格的に聞かれ戸惑った」という声もあり、そうしたミスマッチは企業イメージの低下にもつながりかねません。カジュアル面談では終始対等な情報交換を意識し、学生にリラックスして話してもらえる雰囲気づくりを心がけましょう。
実施するべきタイミング
カジュアル面談は選考に進む前の段階で行うのが一般的です。
新卒採用の場合、学生が本選考に応募するか悩んでいる段階でカジュアル面談を設定し、応募意欲を高めるきっかけにする企業が増えています。特にダイレクトリクルーティング(スカウト)やリファラル採用(社員紹介)では、候補者側の志望度や企業理解度が低めなことも多いため、まずカジュアル面談でフランクに話をしてもらい、企業の魅力を十分に伝える流れが効果的です。
実際にスカウトメールでも「まずはお茶でも飲みながらお話ししませんか?」といった誘い方をすることで心理的ハードルを下げ、面談参加につなげる手法が用いられています。
また、本選考が本格化する前の時期に実施することもポイントです。就活解禁直後から初夏(4〜6月)にかけては企業説明会や選考が活発化し、学生もスケジュールが埋まりがちです。そこで、それより前の早い段階(例えば大学3年の秋〜卒業前年の冬頃)からカジュアル面談を開催し、学生との接点を持っておくと効果的です。
企業によっては採用サイトにカジュアル面談やオフィス見学の申し込みページを常設し、通年で学生との出会いの機会を創出している例もあります。
このようにタイミングを工夫することで、母集団形成(候補者プール)と学生の志望度醸成を両立させることができます。
2. 事前準備
面接ではないといえど準備は不可欠です。企業にとっても学生にとっても貴重な時間である以上、内容の薄い対話では志望度を下げてしまう可能性があります。有意義な面談にするには、事前準備が成功のカギです。
以下では、面談実施前に整えておくべき準備項目について解説します。
アジェンダ設計
当日の進行プラン(アジェンダ)を事前に設計しておきましょう。
カジュアル面談は通常30分〜1時間程度で行われることが多いため、その時間内で伝えたいこと・聞きたいことをバランス良く盛り込む必要があります。事前に面談の大まかな流れや時間配分を決め、想定されるトークテーマを整理しておくと安心です。想定質問や紹介すべきトピックをリストアップしておくのも良いでしょう。
準備されたアジェンダに沿って進めれば、限られた時間内で伝えるべき情報を漏れなく共有でき、学生にも満足感を持ってもらいやすくなります。
事前資料の用意
学生に事前に提供できる資料があれば準備して送りましょう。
例えば、自社の基本的な会社案内や事業概要、当日面談を担当する社員のプロフィール紹介資料などがあると望ましいです。
事前に学生側が会社の基本情報を把握できていれば、当日はウェブサイトなどに載っていない踏み込んだ質問や具体的な疑問を用意して臨んでもらうことができます。その結果、こちらからの説明も深い内容に集中でき、質疑応答も活発になり、双方にとって有意義な時間となるでしょう。
メールで企業紹介スライドやパンフレットのPDFを送付したり、面談前日に「当日は○○という者が担当します。当社の〇〇ページもぜひご覧ください」といった案内を伝えたりするのも効果的です。
準備資料を共有しておけば、初対面でもスムーズに会話に入りやすくなり、限られた時間を有効に使えます。
担当者選定
カジュアル面談を誰が担当するかも重要なポイントです。
目的が学生の志望度を高めることにある以上、人を惹きつけるコミュニケーション力のある社員が適任です。
理想は、学生が興味を持ちそうな募集部署の現場社員やマネージャーに対応してもらうことです。現場の第一線で働く社員であれば仕事内容や職場環境について具体的に語ることができ、学生にリアルな魅力を伝えられるメリットがあります。
もし人事担当者のみで対応する場合は、専門的な話題については「一次面接で現場担当から詳しく説明します」と断りを入れておいたり、事前に現場と質疑応答の想定問答をすり合わせておいたりすると良いでしょう。よく聞かれる質問への回答を準備しておくことで、「現場に確認します」とその場で言わずに済むようにしておくことも大切です。
必要であれば、裁量権のある役職者やベテラン社員に同席してもらい、その場で判断・回答できる体制を整えるのも有効です。いずれにせよ、「学生に自社のファンになってもらう場」でもあることを念頭に、適任者をアサインしましょう。
3. 当日の進め方(基本フロー)
いよいよカジュアル面談当日です。基本的な進行フローの一例を以下に示します。
事前に決めたアジェンダに沿いつつも、対話の流れに応じて柔軟に対応することも重要です。それぞれのステップでのポイントを押さえ、学生との会話を盛り上げながら相互理解を深めましょう。
1.アイスブレイク・自己紹介
面談の冒頭はまずお互い簡単に自己紹介を行います。学生は緊張している場合が多いため、雑談を交えて場の雰囲気を和らげるよう努めましょう。
例えば、担当者から出身地や趣味の話題を提供すると、和やかな空気づくりにつながります。また学生にも趣味や最近興味を持っていることを聞き、リラックスして話せるよう声をかけます。
形式的な経歴紹介だけでなく趣味などのパーソナルな話題を交えることで、学生の表情もほぐれ会話が広がりやすくなります。
2.面談の趣旨や目的を共有
自己紹介が一段落したら、改めてカジュアル面談の目的を最初に説明します。
「本日は選考には直接関係なく、相互理解を深めるための情報交換の場です」と明言し、学生に安心してもらいましょう。ここを曖昧にすると「結局面接だったのでは?」と誤解されかねません。
選考ではないことを強調しつつ、「何でも率直に質問してくださいね」と伝えることで心理的安全性を高めます。面談の意図が正しく共有できれば、この後の対話もスムーズに進みやすくなります。
3.学生の状況ヒアリング(動機・関心・現在の活動状況)
続いて、学生の現在の状況や志向についてヒアリングします。
就職活動の進捗や志望業界、当社に関心を持ったきっかけなどを尋ね、学生が今どんな状態か把握しましょう。
例えば、「いつ頃から就活を始めましたか?」「他にどんな企業を見ていますか?」といった質問を投げかけると、学生の温度感が掴めます。
学生によってはまだ本格的に動いていない場合もあれば、既に他社選考が進んでいる場合もあります。それぞれの状況に応じて必要な情報提供は異なるため、「なぜカジュアル面談に参加しようと思ったのか」「将来どんなキャリアを考えているか」など動機や関心事も含めて確認し、学生のニーズを把握することが大切です。
ここで得た情報を踏まえて、次の企業紹介で強調すべきポイントも調整すると良いでしょう。
4.企業紹介(カルチャー・事業内容・制度など)
学生から話を聞いた後は、企業側から自社の紹介を行います。
単なる会社概要の説明ではなく、学生の関心に合わせて魅力に感じてもらえそうなポイントを重点的に伝えることがポイントです。
例えば、事業内容や製品サービスの特徴、職種ごとの具体的な業務内容、社員の働く様子や企業文化、キャリアパスや研修制度、平均残業時間や休日取得状況などの労働条件まで、幅広く情報提供しましょう。
説明の途中でも適宜「ここまでで質問はありますか?」と確認しながら、双方向のコミュニケーションを心がけます。企業を売り込む場という意識で、自社の強みや魅力をアピールしてください。
ただし良い点ばかりでなく、あえて課題や改善中の点も伝えることで信頼感が高まる場合もあります。
学生には社風や現場の雰囲気がイメージしやすいよう、可能であれば写真や社員のエピソードを交えつつ紹介し、「この会社で働く自分」を思い描いてもらう工夫をしましょう。
5.質疑応答・逆質問への対応
企業紹介が一通り済んだら、学生からの質問を受け付ける時間を十分に取りましょう。
学生が遠慮して質問しない場合もあるため、「どんなことでも答えますので是非聞いてくださいね」と促し、質問しやすい雰囲気を作ります。
寄せられる質問は「実際の一日の仕事の流れ」「入社後の研修制度」「配属や異動の希望は通るか」「御社の強み・弱みは?」など様々考えられます。どんな質問にも丁寧かつ分かりやすく答えることが大切です。
特にカジュアル面談では学生が企業を評価する側面もあるため、誠実に回答しつつ、自分なりの経験談や社内の具体例を交えて答えると良いでしょう。もし答えにくい質問が出た場合も、すぐにはぐらかしたりせず「後ほど確認してご連絡します」と真摯に対応することが重要です。
逆質問への回答を通じて、学生の疑問や不安を解消し、自社への理解を一層深めてもらえるようにしましょう。
6.本選考や次の接点への案内
面談の締めくくりには、今後のステップについて案内します。
学生が話を聞いた上で「ぜひ正式に選考に進みたい」と思ってくれた場合に備え、その場で選考応募の方法や今後の選考スケジュールを共有しましょう。
例えば、「本日お話しして当社にご興味を持っていただけましたら、ぜひエントリーをお願いします。この後メールで応募フォームと今後の選考日程をご案内しますね」といった形です。
特に他社の選考や面談も進んでいる学生には、当日中に次のステップを案内することが効果的です。スピーディーに動くことで企業の印象が鮮明に残り、応募意欲の後押しにつながります。
仮に学生がまだ迷っている場合でも、「今後も説明会や座談会がありますので、ぜひまたお会いできれば嬉しいです」と次回接点の機会を提示しておくと良いでしょう。
面談後はお礼メールを送りつつ、必要に応じて社内で共有した学生情報をもとに次のフォローアップにつなげてください。
4. 面談の注意点
カジュアル面談を成功させるために、企業側が気を付けるべきポイントを押さえておきましょう。
カジュアルとはいえビジネス上の公式な接点であることを踏まえ、学生に不信感を与えない配慮が必要です。
以下に主な注意点をまとめます。
選考ではないことを明確に伝える
繰り返しになりますが、カジュアル面談は選考ではありません。
面談中につい志望動機や自己PRを深掘りしたくなるかもしれませんが、学生に「評価されている」と感じさせるような質問は避けましょう。
あくまで情報交換の場であり合否判定はしない旨を、事前案内や冒頭の説明で明確に伝えてください。企業側内部でもこの点を共有し、面談担当者が選考モードに入らないよう注意が必要です。
ビジネスマナーを忘れない
カジュアルな雰囲気とはいえ、社会人としての基本的なマナーは厳守しましょう。
時間厳守はもちろん、言葉遣いや態度にも配慮が必要です。面談相手に不快感を与えない清潔感ある身だしなみで臨みましょう。
また、オンラインで実施する場合は通信環境を整え雑音のない静かな場所から参加するなど、基本的なマナーと気配りを徹底してください。
カジュアル面談は企業の第一印象を左右する場であることを念頭に、プロフェッショナルな対応を心がけることが大切です。
プライベートな質問は避ける
どんなに会話が弾んでフランクな雰囲気でも、学生のプライバシーに踏み込み過ぎる質問は厳禁です。
例えば、家庭環境や経済状況、恋人の有無といった個人的な事項は聞かないようにしましょう。違法・差別的な質問はもちろんですが、一見世間話のようでも学生が答えにくい私的領域(宗教・政治や価値観に関する極端な話題など)は避けるべきです。
あくまで就職やキャリアに関連する範囲で、「学生生活で打ち込んでいること」「興味を持っている分野」など適切なテーマを選びましょう。
カジュアル面談は信頼構築の場でもあるため、相手が不快になったり警戒したりするような質問は控えるのが原則です。
逆質問への回答を用意しておく
前述の通り、学生からの質問にはできるだけその場で答えられるよう、想定問答を準備して臨みましょう。
逆質問では自社の強みだけでなく弱みや課題についても率直に答える姿勢が重要です。難しい質問に対しては「正直に申し上げます」と前置きして現状を伝え、「だからこそ○○に取り組んでいる」とポジティブな展望を示すなど、誠実かつ建設的な回答を心がけてください。
面談後のフォロー
面談が終わった後の対応も疎かにしないようにしましょう。
面談実施当日中には参加いただいたお礼と今後の案内をメールで送り、学生との接点を切らさないことが大切です。
特に好印象だった学生や是非選考に進んでほしい学生には、その日のうちに次ステップの案内(応募方法や選考日程の連絡など)を行います。スピード感のあるフォローによって企業への関心が高まり、前向きな検討につながるでしょう。
また、面談内で出た質問への追加回答や参考資料があれば早めに共有し、疑問点を解消しておくことも有効です。「本日はありがとうございました」という礼状メールでも、丁寧に送ることで学生に好印象を与えられます。
さらに可能であれば、数日〜1週間後に学生の感想や状況をヒアリングするフォローメールや電話を入れ、志望度合いや不安点を確認するのも良いでしょう。
面談後のフォローまで含めて一連の体験が学生の評価につながるため、最後まで真摯な対応を続けてください。
5. 成果を上げるためのポイント
カジュアル面談を実施するからには、採用成果につながる運用を目指しましょう。
以下では、カジュアル面談の効果を最大化するためのポイントを紹介します。実践の際に意識してみてください。
相互理解を重視する
カジュアル面談の本質は企業と学生の双方向コミュニケーションによる相互理解にあります。
企業側ばかりが一方的に情報提供するのでも、学生ばかりに質問するのでもなく、対等な会話を通じてお互いを知ることを大切にしましょう。相互理解が深まればミスマッチの防止につながり、学生の入社後の活躍・定着にも好影響を及ぼします。
「話すより聞く」姿勢で学生の価値観や将来ビジョンにも耳を傾け、こちらの情報提供も学生の関心に即したものに調整することで、有意義な対話の場を築けます。
企業カルチャー・業務のリアルな理解を促進
面談では自社の魅力を伝える一方、現実的な情報提供にも力を入れましょう。
良いことばかり伝えるのではなく、働く上での大変な部分や現在抱えている課題についても正直に伝えることで、学生は入社後の姿を具体的に想像できます。
例えば、「平均残業は〇時間で繁忙期は△時間になることもあります」「現在〇〇な課題に直面していますが、入社いただく方にはその解決にぜひ力を貸してほしいと考えています」といった具合です。
リアルな会社の姿を知ってもらうことが結果的に信頼構築につながり、ミスマッチも防げるのです。
また、可能であれば実際に働く職場の見学や若手社員とのカジュアルな座談会などを用意し、社風や仕事の雰囲気を肌で感じてもらう機会を作るのも効果的です。
企業文化や日々の業務のリアルを伝える工夫を凝らし、学生の理解を深めましょう。
成果測定と改善サイクルの仕組み化
カジュアル面談を取り入れたら、その成果を定量・定性の両面で測定し、継続的に改善する仕組みを作りましょう。
例えば、定量的な部分では、「面談実施数に対する本選考応募率」「面談経由の内定者数」などのKPIを追跡すると、自社のカジュアル面談の効果が見えてきます。もしカジュアル面談から選考に進む学生の割合が極端に低い場合、面談内容や進め方を見直す必要があるかもしれません。
定性的な部分では、学生からフィードバックをもらうことも有益です。「もっと〇〇な話が聞きたかった」「△△の説明が分かりにくかった」などの声を集め、次回以降の内容改善につなげましょう。
社内で成功事例や失敗例を共有し、面談担当者のトレーニング機会を設けるのも有効です。PDCAサイクルを回しながら運用の質を高めることで、カジュアル面談を母集団形成と内定承諾率向上の強力な武器へと育て上げることができます。
6. まとめ
カジュアル面談は、新卒採用において企業と学生がお互いを深く知るための貴重な機会です。
カジュアルに話せる場を設けることで学生の本音や人柄を引き出し、企業側も自社の魅力を存分に伝えることができます。一方で、準備不足や進め方を誤ると成果に結び付かないどころか企業イメージを損ねるリスクもあります。
本記事の内容を参考に、ぜひ自社の新卒採用にカジュアル面談を上手に取り入れ、将来の仲間となる人材との出会いを創出してください。

この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。