【必見】Z世代の特徴を活かす指導方法とは?ポイントやNG例も紹介します
Z世代とよばれる世代が新卒として会社に入社しはじめた近年、Z世代の価値観が自分たちの価値観と大きく異なり、指導方法に悩む人も増えているのではないでしょうか。
Z世代と円滑にコミュニケーションを取り、指導していくためにはまずはZ世代の特徴をしることが必要です。
今回はZ世代の特徴とそれを活かした指導方法、失敗しがちな指導のNG例をご紹介します。
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Z世代の特徴
競争するよりも協働したい
他人の価値観を受け入れ、多様性を尊重する時代に育ってきたZ世代は他者と競い合うよりも、他者と協力してお互いに補い合い、何かをやりとげることに達成感を感じます。
また、目立つことがあまり得意ではないため周りから突出しないようにあえて競争することを避けるような傾向もあるようです。
個人や個性を大切にしてほしい
多様性の時代で個性は尊重されるものという教育環境で育ったZ世代は、「自分らしく」生きることを重要視しており、カテゴライズされることに嫌悪感を抱くこともあります。
そのため、集団に当てはまることを言われるよりも、個別での対応や個性を尊重されることを好みます。
タイパを重視する
タイパとは時間対効果を意味するタイムパフォーマンスの略語で、かけた時間に対して得られる効果が高ければ高いほどタイパが良いというような使われ方をします。
Z世代は小さいときからインターネットが普及し、たくさんの情報があふれる環境で育ったため、何か調べものをするときも時間をかけて細かく調べるより、必要な情報だけをいかに効率よく収集できるかを重要視する人が多くいます。
仕事においても効率を重視するため、昔からの慣習や企業のルールであってもタイパが悪いと判断したものはあまりやりたがりません。
仕事と私生活どちらも充実させたい
SNSで私生活を気軽に発信できるZ世代は周囲からの承認欲求が高い傾向にあり、職種やどこの企業に勤めているかという社会的ステータスよりも、仕事と同じくらい充実した私生活を送ることを重要視している人が増えています。
また、働き方が多様化したことも相まって、仕事だけに生きるという考えよりも仕事も充実させて、同じくらい私生活も大切にし、自分らしい働き方をしたいという欲求が高まっています。
そのため、会社と私生活を分けて考える傾向があり、仕事終わりの飲み会など、プライベートの時間に会社の交友関係を持ち込むことをあまり好まない人も多いです。
多様性に寛容
さまざまな問題で多様性が重視され始めた世代であり、仕事や働き方に関しても多様性を求める傾向があります。また、他者の個性に関しても寛容であり、自分も大数には当てはまらない個性があり、それを受け入れてほしいと感じる人も多いです。
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Z世代の指導NG例とポイント(コツ)
①裁量のある仕事をあまり与えない
Z世代は周りと同調し、目立つことを好みません。それが、上司から見たら主体性が無いように感じるかもしれませんが、Z世代も目立たないだけで、仕事に対して自分なりの考えを持っています。
よって、主体性がないと決めつけて裁量のない仕事ばかりを与えることは部下の成長を妨げているかもしれません。
Z世代はある程度自分なりのやり方で仕事ができる方が自分の働き方に合っているという人も多いです。しかし、同時に密なフォローをされることで安心感を抱くので、裁量のある仕事を与えつつ、フォローを丁寧に行うといったバランスを意識しましょう。
②無理に親睦会などに参加させる
私生活も大切にしたいZ世代は、業務時間以外の交流に積極的ではない人もいます。もちろん、参加したいという人もいるので、飲み会や親睦会は「全員が参加するもの」という空気感を作らず、自由参加で行けない人も断りやすいように心がけましょう。
「上司が誘っているのだからこれも仕事のうち」「飲み会の場もコミュニケーションのうち」という考え方をやめて、参加しない人には業務時間内でコミュニケーションを取るようにしましょう。
③「Z世代」というカテゴリで見てしまう
Z世代は個性を尊重し、自分らしく生きることを大切にしています。一つ一つの行動も、個人で考えて実行した結果なので、「Z世代はそういう考え方なんだ」「Z世代っぽいね」などと個人に対して集団のカテゴライズを当てはめてしまうと、部下は自分のことを見てくれていないと感じてしまいます。
指導する際はZ世代という見方をやめて、個人の成長速度や課題に寄り添った接し方をしましょう。
④感情的に怒ってしまう
他と協働すること・個性を尊重することを好むZ世代はあまり怒られるという経験がないため、叱責されると萎縮してしまい、かえってパフォーマンスが下がる可能性があります。
ダメなところを叱責するのではなく、どのようにしたら良くなるかという視点で感情的にならずに改善点を提示してあげましょう。
また、承認欲求が強いので悪い点を怒る以外に、努力した点や成果が出た点を積極的に承認し、褒めてあげることも指導するうえで大切です。
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Z世代の特徴を活かした指導方法
他者と競わせるのではなく、チームワークの中で自己成長させる
Z世代は他者と競い合う中で自分が上位になることよりも、コミュニティの中で他者に頼られることで自己成長します。また、自分も誰かに頼れるという環境に安心感を抱きます。
指導の際には、部署内の誰かと比較して劣っている部分を責めるのではなく、過去の部下と現在の部下を比較してどのような点が成長して、どのような点が変わっていないのかを伝えるようにしましょう。
できるだけ個別に指導する
集団で誰にでも当てはまることだけを言われてもZ世代は自分個人を見てくれていないと感じて、あまり聞き入れない可能性があります。個別にフィードバックをすることで自分だけの課題に対して向き合ってくれていると感じ、指導を聞き入れてくれやすくなります。
ただ、複数の部下を持っている人は個別に指導する時間的余裕がない場合もあるので、全社的にメンター制度を適用したり、1on1面談を定期的に実施したりなどの個別の指導制度の導入が有効的です。
ただ教えるだけでなく、自分の考えを主張する機会を作る
自分の意見を主張することが苦手なZ世代には、ただ教えるだけでなく、自分で考えさせる時間を設けることで、自分から主張できるように成長させることができます。
フィードバックの際に、一方的に改善点を伝えるだけでなく、「どうすれば良くなると思う?」「この仕事はどうしてこのやり方で行ったの?」など部下に考えを発言させる機会を作りましょう。
この時、Z世代は否定されたらどうしようという不安があるため、どのような意見が出ても否定をしないで新しい視点の意見として受け入れる姿勢を取ることが重要です。。
理由や目的を明確に伝える
タイパを重視するZ世代は要領を得ない話や目的がわからない話に苦手意識を感じる場合があります。指導する際は、最初にその指導をする理由や目的を伝えることで、傾聴してくれやすくなります。
メールで件名を書くように、Z世代の指導でも最初に要件を伝えることで、聴く側のZ世代も話を整理しやすくなります。
Z世代の考え、価値観を否定しない
Z世代は多様な価値観に寛容な分、自分の個性や価値観も受け入れてほしいと感じます。「これだからZ世代は」とレッテルを貼らずに、個性を尊重し、指導する時も頭ごなしに責めるのではなく、相手の価値観を一度受け入れる姿勢が大切です。
部下も部下なりの考えのもと実行したやり方があると思うので、何かを指導する際は、否定せずに「どうしてそのやり方にしたの?」と理由を聞くようにしましょう。
相手の価値観を否定しないことで、もしかしたら新たな視点をみつけることができるかもしれません。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はZ世代の特徴を活かした指導方法をご紹介しました。Z世代の考え方や価値観は上の世代の方には理解しづらい部分があるかもしれません。
しかし、Z世代に苦手意識や決めつけの考えを持ってしまっては適切に指導することも信頼関係を構築することもできません。
Z世代というカテゴリではなく、部下個人の個性や価値観を大切にした接し方が大切です。本記事で紹介した指導方法を意識し、Z世代の部下が気持ちよくパフォーマンスを発揮できるような職場環境をつくっていきましょう。