中途採用の内定者フォローを行う際の9つのポイント

採用面接で良い人材を見つけても、内定者から辞退をされてしまい入社まで繋げられない。
このようなケースで頭を悩ませる採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
自社の内定辞退率が高い場合、内定オファー後の対応が十分にできていない可能性があります。
中途採用では、内定者フォローは必要ないのではないか。
「内定者フォロー」という言葉を聞いたことはあるが、そもそも何をしたらいいか分からない。
そのような認識では、内定辞退率を下げることはできません。
今回は、優秀な人材を確実に獲得するための「内定者フォロー」についてお伝えいたします。
中途採用で、内定者が辞退する理由、内定者フォローの目的、内定者フォローをする際のポイントについて順を追って解説いたします。
採用活動の詰めの部分で、優秀な人材を逃してしまわないように、しっかりと理解し実践していきましょう。
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内定者フォローとは「自社が内定を出した求職者に対し、入社までのフォローを行う」ことを指します。
求職者は、内定が決まっても転職することに多くの不安を抱えています。
また、内定通知をもらっている他社へ入社することも比較検討します。
内定者フォローでは人事や所属部門の責任者が中心となり、内定者とコミュニケーションをとることで入社意欲の低下を防ぎます。
中途採用で内定者フォローを行う目的は、内定者の不安や迷いを解消し、自社に入社して活躍してもらうためです。
内定者は前述したように、入社までにいくつかの悩みを抱えます。
内定が決まった時点で、内定獲得に注力していた時には見えなかった課題が浮き彫りになってきます。
内定者フォローで絶対にやってはいけないのは、上手い言葉で内定者を言いくるめ、強引にでも自社に入社させようとすることです。
入社前に本質的な悩みを解消しない限り、自社に入社したとしても内定者は良い結果を得ることができません。その結果、それがパフォーマンスにも現れるため、自社にとっても良い結果とはなりません。
内定者が入社することにゴールを合わせるのではなく、必ず活躍することにゴールをあわせなければいけません。
内定者フォローでは、内定者に本当の自社の良さを知ってもらうことに意味があります。
内定者と定期的にコミュニケーションをとり、不安になる要素を解消しなければいけません。
昨今、有効求人倍率は増加傾向にあり、複数者から内定を得ることが一般化しています。
内定者は当然、自分にとって一番良い条件を選択したいと思うでしょう。
他社に負けず自社を選んでもらうためにも、内定者フォローを行うことは採用活動での必須事項です。
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内定者フォローをする際、必ず業務内容についても詳しく説明するようにしましょう。
内定通知をするまでにも、求人ページ、自社サイト、面接などで業務内容は伝えているはずですが、齟齬がないように改めて内定者フォローにおいても業務内容を伝えるようにしましょう。
内定通知を送った段階で、現場の課題や今後の戦略など、面接段階より踏み込んで話せることが増える場合もあります。
業務内容に齟齬があれば、内定者にとっても自社にとっても良い結果にはなりません。
しっかりとコミュニケーションを取り、内定者の理解を確認しながら説明をしていきましょう。
内定者フォローとは

中途採用で内定者が内定辞退する理由とは
次に、内定者が辞退をする理由について解説していきます。 内定者の立場になり、寄り添った対応ができるよう前提知識を固めていきましょう。 内定者が辞退する理由として多いのは、下記のような内容です。 ・転職が良いものとなるか不安 ・新しい環境で活躍できるか不安 ・新しい環境での人間関係が不安 ・家族に反対を受けた ・現在の勤務先から引き止められた ・他社への入社を決めた ・転職が良いものとなるか不安 内定者のほとんどは、待遇が悪い、職場環境が悪い、やりたい仕事ができないなど、現在の状況を改善するために採用活動を始めます。 内定を獲得するまでは、企業に選ばれることに全力を尽くしますが、内定獲得後に冷静になり、オファー条件を見直すことが多いようです。 その際、「給料は上がるが残業が増えるのではないか」「伝えられていないが、転勤や異動などが発生するのではないか」といったように、色々な不安が湧き出てきます。 転職が良いものとなるか、不安を感じる時期が誰しもあるものです。 そのため、採用する企業側は1つ1つ不安要素をヒアリングし、明確に回答しながら内定者の不安を払拭していく必要があります。・新しい環境で活躍できるか不安
内定者は、新しい環境で業務のパフォーマンスをうまく出すことができるかに不安を感じることもあります。 面接段階では自信を持って語っていても、内定獲得後、落ち着いた時に「本当に自分で大丈夫か」「求められるパフォーマンスを出すことができるか」といったようにネガティブになることもあります。 採用する企業側は、内定獲得後も改めて業務内容を詳しく説明し、内定者に求める動きについて説明していく必要があります。 どのくらいの期間をかけ、どの程度のパフォーマンスを求めるのかというように、具体性を持った話をしていきましょう。・新しい環境での人間関係に不安
転職理由で常に多いのが、前職での人間関係に関することです。 そのため、内定者は新しい環境での人間関係にも不安を感じています。 「周囲と協力して仕事ができる環境か」「新しい職場の上司はマネジメント力のある人物か」など、人間関係に関する不安を抱える内定者は少なくありません。 このような不安を払拭するために、社内見学の機会や、上司となる社員との面談機会を設けるのもいでしょう。 また、SNSやYouTubeなどで自社の様子を発信していくのも効果的な方法です。・家族に反対を受けた
家族に反対を受けたため、転職をやめるという内定者も少なくありません。 転職は、家庭にも大きな影響を及ぼします。 そのため1人での判断ではなく、配偶者や両親に相談することも多くあります。 その際、事業の内容が不透明だったり、ブラック企業という口コミがインターネット上で流れているというようなことがあれば、当然家族も不安に感じるでしょう。 家族の方にも安心してもらえるよう、企業のパンフレットを渡したり、企業の実績などを伝えていくことが重要です。 また、不安な点については質問を受ける機会を作り、明確な回答をして内定者の懸念点を払拭していくようにしましょう。・現在の勤務先から引き止められた
内定が決まった後に、現職から引き止められ内定辞退となるケースもあります。 中途採用の場合、内定を獲得した後に現職へ退職意向を伝えるパターンが多いようです。 優秀な人材であればあるほど、現職企業も手放したくないと思うのは当然のことです。 昇格や昇給など好条件をもとに、慰留を促す企業も少なくないでしょう。 もし、現職の提示する内容が内定者の求める条件であり、自社がそれ以上の条件を提示できないのであれば、内定者のことを考え辞退を受け入れた方がいいでしょう。 しかし、内定者がそもそも転職活動をするきっかけとなったことが、解消されていないのであれば、内定者のためにもなりません。 目先の条件だけに捉われてしまっていないかを確認し、あらためて現職と自社を比較検討してもらうよう依頼しましょう。・他社への入社を選んだ
内定辞退の理由として一番多いのが、他社への入社を選ばれてしまうことです。 通常、中途採用の転職活動では、内定者の多くは数社の企業で同時に選考を進めています。 自社だけ応募しているというケースは、少ないでしょう。 そのため、自社が内定を出したタイミングで、他社から内定が出ることもあるでしょう。 その際、もし自社より他社の方に魅力があれば、当然、内定者は他社を選びます。 採用する企業としては、内定を出した後にも、しっかりと自社で働くメリットを訴求することが重要です。 また、面接後から連絡がなければ、その間に他社への入社を決めている可能性も高くなります。 採用判断と内定通知のスピードを上げることも意識していきましょう。 ※【60社の採用担当者に聞いた!内定辞退者に関する実態調査】の資料はこちら! ※【アールナイン内定者フォロー事例】資料はこちら! ※【内定辞退の可能性チェックシート】の資料はこちら!中途採用で内定者フォローを行う目的とは

中途採用の内定者フォローを行う際の9つのポイント
続いて中途採用の内定者フォローを行う際のポイントについて、具体的に解説していきます。 中途採用の内定者フォローでは、以下のポイントに注力していくようにしましょう。 1. 定期的にコミュニケーションをとる 2. 求職者にあった連絡手段を使う 3. 面談の機会を提案する 4. 現職を退職するまでの進捗をヒアリングする 5. 業務内容を詳しく説明する 6. eラーニングや勉強会などを提案する 7. 自社社員との交流の機会を作る 8. SNSやYouTubeで自社の情報発信を行う 9. パンフレットを作る1. 定期的にコミュニケーションをとる
内定者フォローでは、内定者の悩みを解消すると同時に、自社への興味が冷めないようにする工夫が必要です。 自社への興味を冷まさないためには、内定者へ定期的に連絡をとるようにしましょう。 内定者フォローでは定型的な連絡周期はありませんが、内定者の負担にならないよう注意をする必要はあります。 中途採用の場合、基本的に内定者の多くは在職中です。特に退職が決まってからは、業務引き継ぎで忙しくなる場合もあります。 内定者の状況を十分に配慮したうえで、定期的にコミュニケーションをとるようにしていきましょう。2. 求職者にあった連絡手段を使う
内定者フォローでは、定期的に連絡を行うため、内定者が連絡を取りやすい手段を選択してあげることも重要です。 Eメールでの連絡が主流とはなっていますが、もし内定者がLINEやSNSのDMなどを希望する場合は、可能な限り希望に沿った対応をしてあげましょう。 電話連絡は相手の時間を奪ってしまう方法ですので、あまり内定者フォローには適していませんが、もし内定者が望む様なら、柔軟に対応を検討してあげましょう。 転職前の忙しくなる時期に、少しでも内定者の負担が少なくなる連絡手段を考えてフォローしていきましょう。3. 面談の機会を提案する
内定者フォローは、Eメールや電話を主体に行うことが多いですが、少なくとも一度は面談の機会を提案するようにしましょう。 文章や音声の情報だけでは伝わらないことが、まとまった時間を設け直接話すことで解消できるケースは多いものです。 昨今は新型コロナウイルスの対策もありますので、ZoomやSkypeといったオンランインでの面談を提案するのもいいでしょう。 前述したように、内定者は転職前に多くの悩みを抱えているものです。 この会社で働きたいというイメージが固まるよう、面談でのコミュニケーションもとっていきましょう。4. 現在の勤務先を退職するまでの進捗をヒアリングする
現在の勤務先を退職するまでの進捗をヒアリングするのも、内定者フォローの大きな役割です。 業務引き継ぎや現場状況によっては、現在の勤務先から退職時期を伸ばして欲しいと依頼されるケースもあります。 その場合は、自社での入社時期を再検討する必要もでてきますので、進捗は適宜確認していく必要があります。 また、退職手続きが円滑に進まないというトラブルも稀にあります。 その場合、間に入ることは難しいですが、内定者の相談に乗り自社でアドバイスできる範囲でフォローしてあげましょう。 相談に乗ってくれる人がいるというだけでも心強くなれるものです。円満に退職し、スムーズに自社に入社できるようなフォローを行っていきましょう。5. 業務内容を詳しく説明する

6. eラーニングや勉強会などを提案する
内定者フォローの一環として、eラーニングや勉強会を提案するのもいいでしょう。 内定者の中には、実際に業務を遂行できるか心配している方も多くいます。 そうった不安を払拭するためにも、事前の準備として学習機会を提供するのも1つの方法です。 中途採用では、eラーニングや勉強会などの学習機会を提供している企業は少ないですが、専門性が高い業種や職種では、機会を提供してもらうことを喜ぶ内定者も多いようです。 ただ、注意したいのは、強制ではなく「提案をする」というポイントです。 日中、現職の業務をこなしながら、学習の時間を作るのは簡単なことではありません。 内定者の負担とならないことを一番に考え、適宜提案していくようにしましょう。7. 自社社員との交流の機会を作る
内定者の多くは、転職先で問題なく人間関係を構築できるかについて不安を感じています。 転職後の人間関係の不安を払拭するためにも、入社前に自社社員と交流する機会を作ってあげるといいでしょう。 社内見学の機会を作ったり、自社社員との食事会の機会を作るのもおすすめです。 最近では、中途採用でも1日、2日などで短期のインターンを設けている企業も増えてきています。 人間関係の不安を解消するには、実際に自社社員と交流する方法が一番良いです。 積極的に交流機会を作るようにしましょう。8. SNSやYouTubeで自社の情報発信を行う
SNSやYouTubeで自社情報の発信を行うことは、内定者フォローとしての効果も発揮します。 自社の目指すビジョン、自社社員が働いている風景、自社社員の紹介などの発信を見ることで、実際に働くイメージが湧いてきます。 面接で話を聞くのと、画像や動画で風景を見るのとではイメージできるレベルは格段に変わります。 自社の興味を薄れさせないためにも、自社で働くイメージを持ってもらえるように工夫しましょう。9. パンフレットを作る
自社のことを更に詳しく知ってもらうために、パンフレットを作るという方法もあります。 社内の様子について写真を交えて見てもらうことで、自社で働くイメージも強くなります。 パンフレットがあれば、家族や両親にもどんな企業か伝えやすくなるため、周囲の同意を得られる確率も上がります。 SNSやYouTubeなどのメディアと組み合わせてパンフレットも作成し、自社で働くイメージを強めてもらいましょう。 ※細かい事例については以下の記事で解説しています。 【必見】内定辞退を防ぐ内定者フォロー事例17選!Z世代の学生に刺さる施策を紹介!まとめ
今回は中途採用で内定者が辞退する理由、内定者フォローの目的、内定者フォローを行う際のポイントについて解説いたしました。 採用活動は内定通知を出して終わり、ではりません。 せっかく優秀な人材と出会っても、入社まで繋げることができなければ採用活動としては意味がありません。 内定者の不安を払拭し、ポジティブな気持ちで自社に入社できるよう、しっかりと内定者フォローを行っていきましょう。 株式会社アールナインが開発した内定者パルスサーベイツール「PEPS」では、月1回の簡単なアンケートで内定者の気持ちの変化や兆候を独自のスコアで算出することで、内定者の状態を可視化することが出来ます。 内定辞退・内定者フォローにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。お問い合わせはこちら! ※【60社の採用担当者に聞いた!内定辞退者に関する実態調査】の資料はこちら! ※【アールナイン内定者フォロー事例】資料はこちら! ※【内定辞退の可能性チェックシート】の資料はこちら!◆内定者フォローとは「自社が内定を出した求職者に対し、入社までのフォローを行うこと」
◆中途採用で内定者が内定辞退する理由
・転職が良いものとなるか不安
・新しい環境で活躍できるか不安
・新しい環境での人間関係に不安
・家族に反対を受けた
・現在の勤務先から引き止められた
・他社への入社を決めた
◆中途採用で内定者フォローを行う目的
・内定者の不安や迷いを解消し、自社に入社して活躍してもらうため
◆中途採用の内定者フォローを行う際の9つのポイント
1. 定期的にコミュニケーションをとる
2. 求職者にあった連絡手段を使う
3. 面談の機会を提案する
4. 現職を退職するまでの進捗をヒアリングする
5. 業務内容を詳しく説明する
6. eラーニングや勉強会などを提案する
7. 自社社員との交流の機会を作る
8. SNSやYouTubeで自社の情報発信を行う
9. パンフレットを作る