採用ターゲットの決め方ガイド | 項目例やペルソナとの違いを徹底解説
公開日: 2025年04月02日
採用活動を成功させるためには、企業にとって最適な人材を見つけ出すことが重要です。そのためには、最初に「採用ターゲット」を明確に決定する必要があります。
採用ターゲットとは、企業が必要としている人材像を具体的に描くことです。これを決めることによって、採用活動の方向性が定まり、効率的な採用が可能になります。
この記事では、「採用ターゲットの決め方」に焦点を当て、ターゲットを決めるメリットや、実際に決めるための具体的な手順、注意点などを詳しく解説します。
採用ターゲットとは
採用ターゲットとは、企業が採用活動を行う際に「どのような人材を求めているのか」を明確にした目標像を指します。ターゲットを定めることで、採用活動の効率が格段に向上し、求める人材を引き寄せることができます。具体的には、求めるスキル、経験、性格、文化的適性などの要素を含んだ理想的な人材像を描きます。
採用ターゲットを定める前提として、企業のビジョンや戦略、人材ニーズを把握することが大切です。例えば、急成長を目指す企業であれば、挑戦的で柔軟な思考を持つ人材が求められるかもしれません。一方、安定した事業運営を重視する企業では、慎重かつ確実な仕事をこなせる人材が適しているかもしれません。
ターゲットを決めることにより、採用の方向性が決まり、応募者の選別や求人広告の作成にも一貫性が生まれます。
採用ターゲットを決めるメリット
採用ターゲットを明確にすることには、さまざまなメリットがあります。具体的には以下の3つの利点が挙げられます。
1. ミスマッチの防止
採用ターゲットを明確に設定することによって、企業が求める人物像と応募者の特徴が一致しやすくなります。これにより、採用後のギャップを減らし、入社後の早期離職を防ぐことができます。採用ターゲットが曖昧なままだと、企業が求めていないスキルや人物像の人が応募してしまうことがあり、結果的にミスマッチが生じる可能性が高まります。
2. 採用活動の効率化
採用ターゲットを明確に設定することで、採用活動がスムーズになります。求人広告や面接の際に、ターゲットとする人物像を具体的に描けるため、採用活動にかける時間や労力を減らすことができます。また、ターゲットを明確にすることで、応募者の選考基準を具体化できるため、選考が効率的に行えます。
3. 採用コストの削減
採用活動にはコストがかかりますが、採用ターゲットを絞ることで無駄な採用活動を減らすことができ、採用コストを削減できます。無駄な求人媒体への広告掲載や面接の手間を削減することができ、最適な人材を早期に採用することが可能になります。
採用ターゲットの決め方3STEP
採用ターゲットを決めるためには、3つのステップを踏むことが効果的です。この3STEPを実践することで、具体的で実行可能なターゲット設定が可能になります。
1. 人材の要件を洗い出す
まず最初に、採用するポジションに必要なスキルや資格、経験を洗い出します。これには、業務内容に必要な専門知識や、チームにおける役割を担うために求められる性格特性も含まれます。例えば、営業職であれば、コミュニケーション力や交渉力が求められる一方、エンジニア職では技術的なスキルや論理的思考力が重要視されます。
また、業務に直接関連するスキルだけでなく、チームとの調和を取れる人間性や、企業文化にマッチするかどうかも考慮する要素となります。これらの要件を全てリスト化し、後のステップに備えます。
2. 現場社員とすりあわせる
次に、実際にその業務を行う現場社員とすり合わせを行います。現場社員の意見や視点を取り入れることで、実際の業務における具体的なニーズが明確になり、よりリアルなターゲット像を描くことができます。例えば、部署内のコミュニケーション方法や、チームワークを重視するか、個人の能力を重視するかといった現場の価値観が反映されます。
現場社員とすり合わせを行うことは、採用後のチームの調和にも大きな影響を与えるため、非常に重要です。
3. 採用ターゲットを言語化する
最後に、洗い出した要件と現場の意見をもとに、採用ターゲットを具体的に言語化します。ここで重要なのは、抽象的でなく、具体的な人物像として落とし込むことです。年齢や性別、学歴、スキルセット、経験などを具体的に言語化することで、求人広告に反映させやすくなります。また、ターゲットとなる人物像が明確であれば、面接や選考時の基準も整備しやすくなります。
採用ターゲットを決める際の注意点
採用ターゲットを決める際には、いくつかの注意点を押さえることが重要です。以下の2つの点に特に留意しましょう。
1. MUST、WANT、NEGATIVEに分ける
採用ターゲットを設定する際は、必要な要件を「MUST」「WANT」「NEGATIVE」に分けて整理することが効果的です。
- MUST: 必須条件(例:営業経験3年以上、TOEICスコア800以上など)
- WANT: あれば望ましい条件(例:リーダーシップ経験、プロジェクトマネジメントスキルなど)
- NEGATIVE: 避けたい条件(例:過去に転職歴が多すぎる、特定の業界経験がない、など)
これにより、要件を整理し、応募者選定時に柔軟に対応できるようになります。
2. 要件を絞りすぎない
採用ターゲットを決める際に注意すべきなのは、要件を絞りすぎないことです。あまりにも狭い範囲でターゲットを設定すると、優れた候補者が応募しづらくなり、採用活動が長期化したり、採用できなかったりする可能性があります。広すぎるターゲットも効果的ではありませんが、適度に柔軟なターゲット設定が重要です。
採用ターゲットの項目例
採用ターゲットを決定する際に考慮すべき項目例には、次のようなものがあります。
- 職種・業務内容(例:営業職、エンジニア職、マーケティング担当者)
- 必要なスキル(例:Java、プロジェクトマネジメント、デザインツールの使用経験)
- 年齢層(例:25〜35歳、40歳以上)
- 学歴・資格(例:大学卒以上、資格(例:PMP))
- 勤務時間・勤務地(例:リモート勤務、週5勤務)
- 求める性格・人物像(例:積極的でコミュニケーション力が高い、柔軟性がある)
採用ターゲットとペルソナの違い
採用ターゲットとペルソナは似たような概念ですが、重要な違いがあります。
- 採用ターゲット: 企業が求める「理想的な人物像」を広く抽象的に定義するもので、主にスキルや経験、基本的な要件に焦点を当てます。
- ペルソナ: より具体的で詳細な人物像を描くもので、採用ターゲットのさらに細かい部分まで掘り下げます。ペルソナは、年齢、性格、価値観、趣味、生活スタイルなど、より人間的な側面に焦点を当てます。
ペルソナは、ターゲットをさらに具現化したものと考えることができます。
関連記事:【解説】採用ペルソナの作り方8ステップ
採用ターゲットを決めて効率的な採用活動を!
採用ターゲットをしっかりと決めることが、採用活動の成功に大きく繋がります。ターゲットを絞り込むことで、ミスマッチを防ぎ、採用コストの削減や採用活動の効率化が実現します。また、ペルソナにまで落とし込むことで、より具体的なアプローチが可能となり、企業にとって理想的な人材を引き寄せることができます。
採用ターゲットを正しく決定し、戦略的に採用活動を進めていきましょう。

この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。