採用代行「RPO」とは?内容やメリットなど分かりやすく解説!


採用代行「RPO」とは?内容やメリットなど分かりやすく解説!
「採用代行を使ってみたいが、どんなことをしてくれるのかよくわからない」 「採用活動は自社でもできるが、あえて採用代行を利用する意味はあるのか」 など、悩まれている方はたくさんいるのではないでしょうか。そこで今回は、採用代行のサービス内容からメリットやデメリットまで、徹底解説していきます。  

採用代行「RPO」とは

採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)とは、企業の採用業務に関わるあらゆる業務を代行するサービスです。 一口に採用といってもその業務内容は幅広く、手法の多様化も進み複雑になっています。また、大企業では採用人数を確保するための母集団形成が上手くいかなかったり、中小企業やベンチャー企業では採用を専門として行う従業員がいなかったりと、多くの課題があります。 そうした中で、採用活動を専門とするプロフェッショナルに任せることで、業務負担を減らすと同時によりよい人材を確保することが可能です。具体的にどのようなメリットがあるか、詳しく解説していきます。 近年は、
  • 就活の早期化による採用活動の長期化
  • 少子高齢化に伴う求人倍率の高騰化
  • 採用手法の多様化
により、採用代行の需要は年々高まっています。 具体的にどのような業務を代行してもらえるのか、詳しく解説していきます。

採用代行「RPO」で委託できる8つの業務

採用代行では採用にまつわる様々な業務を任せることができます。具体的にどんなことを依頼できるのか、その内容をご紹介します。

1.採用計画の策定

採用が成功するかどうかは、よい採用計画を策定できるかどうかが重要なポイントです。「この部署で退職する人が出たから、代わりの人を補充したい」といった程度の内容では、うまくマッチする方を採用するのは難しいでしょう。 どのようなスキルを持った人が必要か、現場で何が求められているかなど、細かい点まで検討し、具体的な計画を立てることが重要です。 また、競合の求人と比べた時に自社の求人がどう見えるのかといった視点も必要になります。採用代行では、このような複合的な観点から採用計画を策定していきます。

2.母集団形成

採用活動をするうえでよくある課題が「求人を出したのに人が集まらない」というものです。少ない人数から選ぶとなると自社にマッチする人材を選べる確率が低くなってしまうため、母集団形成が重要です。 特に少子高齢化が進み生産人口が減り続けている昨今では、単に求人を出しただけでたくさん人が集まることはほとんどありません。だからこそ母集団形成に注力し、選択肢を広げることで適切な人材を確保する確率を上げます。

3.求人媒体運用

上記で説明した母集団形成の方法には、いくつかの種類があります。最もイメージしやすいのは、求人媒体の運用です。どの求人媒体を使うのか、どのような内容を記載するのか、写真は掲載するかなどを考え、実際の手配も担当します。 媒体によってはスカウト機能がついているものもあるので、そちらも活用していきます。どういったターゲットにどのようなスカウトメッセージを送るか考え、いつまでに何人をスカウトするのかという計画も立てます。

4.エージェント対応

母集団形成のために、エージェントを使うという選択肢もあります。特に、よりスキルのある人材を確保する際に役立つ方法です。そこで、どのエージェントを活用するかを決めたり、実際に提示された人材の選定をしたりといった業務も、採用代行が対応可能です。

5.説明会等のイベントの実施

説明会や、短期・1dayのインターンシップ等のイベントは、新卒採用でよく行われます。多い時には数百人の学生を集めて、自社の理念や業務内容を伝えたり、先輩社員として従業員が学生とコミュニケーションをとったりします。説明会は、多くの学生に一気にアプローチできる大きなチャンスです。そこでいかに自社を魅力的に感じてもらうか、プロの視点から企画立案します。

6.書類選考・面接

求職者が集まったら、選考に進みます。事前に採用したい人物像を伝えることで、書類選考や面接を一任することが可能です。また、面接などコア業務は自社で行い、面接案内や控室の運営などのサポートだけお願いすることもできます。

7.応募者管理

採用の過程で生まれる応募者の管理も採用代行にお任せできます。面接の案内や問い合わせの対応、合否連絡などを一任できるため、自社の負担が軽減します。

8.内定者研修・社内研修

採用が決まった内定者や求職者に対して、研修を行います。新卒採用は特に「内定は出たが本当にここで働いてよいのか」と悩むこともあるため、内定期間中のコミュニケーションが非常に重要です。内定辞退者を出さないためにも、プロによる研修がおすすめです。 研修の内容は、採用した方が現場でどのような活躍をしてほしいかによって内容が変わります。例えば、新卒採用では社会人としての基本的なビジネスマナーを教えるところから始めなければなりません。採用代行を利用することで、どのくらいの期間、どのように研修するかをゼロから考える必要がなくなります。

採用代行「RPO」を活用する11のメリット

採用代行サービスを活用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。今回は11個のポイントをピックアップしてご紹介します。

1.採用のプロによる質の高い業務を実現

採用代行サービスを取り扱う企業は、採用のプロとしてノウハウを培い、新しい情報の収集も常に行っています。そのため他の業務を並行して採用業務を行っている方よりもスキルが高く、より質の高い採用業務の遂行が可能です。 また、採用代行サービスでは、、基本的にチームを組んで業務にあたります。どのような人材を求めているか明確にするのが得意な人、説明会や面接のノウハウがあり効率よく取り仕切れる人、求職者とのコミュニケーションに長けている人など、それぞれが強みを活かして総合的にクオリティの高い採用を行うことが可能です。 さらに、単に業務を一任するだけでなく、「新卒採用は何から始めればよいか」「自社にマッチする人材を確保するためにどんな求人を出せばよいか」など、具体的な悩みを相談することができます。これにより採用業務の質が上がり、より最適な人材の採用につながります。

2.コストの削減

採用業務はタスクが多く内容の幅も広いため、非常に時間がかかります。まだ慣れていない方や他の業務と並行して行っている方は、採用業務の負担が大きくなってしまい残業をすることも少なくありません。また、一人ですべてを担当するのは難しく、採用に二人、三人と複数人の人員を割かなくてはならない場合もあるでしょう。 こうした人件費を削減できることも、採用代行を利用するメリットです。もちろんサービス利用料金は発生しますが、発生するコストと採用担当者の年間人件費トータルで比較すると、採用代行に任せた方が予算を抑えられることも非常に多いでしょう。 また、複数の求人サイトに広告を出している場合、自社で求める人材と出会うためにはどのサイトを利用するのが最も効果的なのかという選定も採用代行に任せられます。今まであまり効果がない広告を出してコストがかかっていた場合、無駄を省くことも可能です。

3.コア業務への注力

採用代行は採用に関わる全てを一任するパターンと、ある程度は自社で行いながら一部を委託するパターンがあります。後者の場合、ノンコア業務を採用代行に依頼することで、自分たちはコア業務に注力することができます。 採用説明会を例にとると、どのようなことを話すか内容を考えたり、当日に自社についてプレゼンテーションしたりといった業務は自社の従業員が担当。説明会の案内メール送信や会場の設営などを、採用代行にお願いするといった役割分担ができます。ノンコア業務を依頼して生まれた余裕をコア業務にあてることで、より質の高い採用につながります。

4.スピード感を持った採用

採用業務は時間がかかることが多く、「〇ヶ月後に〇人採用したい」という目標を立てても、達成しないことが多々あります。そして、人員が確保できなかったために各種案件やプロジェクトが失敗するケースもあるでしょう。 こうしたリスクを減らすためにも、採用代行は役立ちます。採用に関する知見が深く、業界や募集内容をもとに、どのようなスケジュール感で動けば理想通りの採用ができるか分析し、スピード感を持って対応してもらうことができます。

5.採用担当者の異動・退職のリスク削減

もし自社に採用の知見が深い従業員がいたとしても、その方がずっと同じ部署にいるとは限りません。他の部署へ異動することもあれば、退職することも考えられます。そうした場合、引継ぎなどはできても新しい方が前任者と全く同じクオリティで採用活動できるとは限りません。 しかし採用代行を利用すれば、常に一定の品質を保つことができます。引継ぎも不要ですし、継続的に安定した採用をすることができます。

6.マンパワーの削減

『就職白書2020』によると、採用目標を達成できた企業は、未達の企業と比較したときに、人事担当部署のほかに新卒採用に関わる人数が多いことがわかっています。 しかし、いざ採用活動に多くの人員を割こうと思っても現実的にはマンパワーが不足している企業も多いのではないでしょうか。 そこで本来自社でなくてもできる「書類選考」「面接の日程調整」などの業務を委託することにより、マンパワーを削減しつつ重要なコア業務に集中することができます。

7.支社・支店で変わらない一貫性を保持

複数の支社や支店がある企業では、それぞれの採用方針やフローがあり、どのような人材を採用するかという方針がバラバラになっていることもあります。そのため、ある支社で採用された従業員が別の支社に異動したものの、新しい部署に馴染めず、退職につながるということも少なくありません。 こういったリスクを回避するためには、すべての支社や支店での採用活動を、一つの採用代行企業に任せるとよいでしょう。すべての現場で一貫性のある採用ができ、グループ内での統一感が保たれます。

8.入社後の研修まで対応

採用代行サービスでは、人材を採用して終わりではなく、スムーズに現場で活躍できるよう研修まで行うプランもあります。これにより、研修内容の企画や研修の実施といった負担がなくなる点も大きなメリットです。

9.採用業務の知見を獲得

同段落の「1.採用のプロによる質の高い業務を実現」で説明した通り、採用代行サービスの担当者には採用に関する深い知見があります。彼らの仕事を間近で見ることによって、自社にノウハウがない場合でも学びがあり、翌年度以降の採用活動に活かすことが可能です。

10.母集団形成の拡大

自社で求めている人物を獲得するには、どの媒体にどのような求人を出すべきか、どのようなアプローチをするべきかなど分析し、しっかりとした母集団形成をすることができます。

11.採用基準の明確化

採用に慣れていない従業員が面接官を務めた場合、「話していて感じがいい」「雰囲気が悪くない」といった根拠のない理由で採用してしまうこともあります。しかし経験豊富な採用代行の担当者であれば、求職者一人ひとりに対して、どういった面が自社にあっていて、どういったリスクがあるのかなど、細かく明確に言語化することができます。

採用代行「RPO」における2つのデメリット

採用代行を利用する際には、メリットだけではなくデメリットもあります。事前にその内容を確認したうえで、納得して活用することがポイントです。

1.綿密なすり合わせが必要

自社でどのような人物を求めているか、しっかりと認識をそろえなければマッチする人材と出会うことができません。そのためには何よりも、綿密なすり合わせが必要です。どういった背景で採用活動をするのか、採用した人物にはどういった仕事を任せたいのか、給与や福利厚生はどのような内容かなど、正確に伝えるようにしてください。

2.利用料金がかかる

採用代行サービスを利用するには料金が発生します。価格は業者や採用の種類によっても変わりますが、新卒採用は月額5万~70万円、中途採用は月額10万~70万円、アルバイトやパート採用は月額1万~30万円ほどが相場です。 ただし採用業務の一部だけ委託するのかすべてを任せるのか、何人を採用するのかなどによっても、大きく変わります。まずは採用代行に問い合わせ、見積もりを依頼することをおすすめします。 また、メリットでご紹介した通り従業員の負担が減ることで人件費をカットできるという側面もあるため、料金がかかることは一概にデメリットであるとは言えません。バランスを考えると、むしろコストを抑えられるという可能性もあります。

採用アウトソーシングを検討する時のポイント

前回から引き続いて、採用コンサルティング、採用アウトソーシングについてお伝えしてきましたが、いずれにしても自社の課題を整理するところから始めることが大切です。 自社の置かれている状況をSWOT分析することでもしかしたら、アウトソーシングしなくてもちょっとしたコンサルティングで解決するかもしれません。 もし外注するとしても以下のポイントは意識しておきましょう。

1.目的を明確にする

まず、採用代行を導入する目的を明確にしておきましょう。 ここをハッキリさせておくことで、後々の意思決定にブレが少なくなりますし、運用チームの意思統一をしやすくなります。例えば、 ・採用成功の確率を上げる ・採用に関するコストを下げる ・業務量を削減して別の業務の集中する etc. もちろん、全ての目的を達成できることが理想ですが、優先順を付けるとより効果的なサービス利用ができるでしょう。

2.目標を設定する

次に、明確にした目的に対しての目標設定を行いましょう。目標設定に関しては採用代行の運営会社と打ち合わせをしつつ調整していく内容ですが、事前に設定をしておくとよりスムーズに進めることができます。 例えば、 採用代行を導入して達成する目標 ・○○な人材を×人採用する(△月末まで) ・採用コストを○%減少させる / 採用コストを○円減少させる ・採用業務に関わる人員を○人削減する etc. 時には、採用代行の運営会社に「このコストでそこまでのパフォーマンスは出せませんよ」と言われてしまい、自社が求める目標が市場感と合わない場合もあるでしょう。しかし、自社の理想とする姿と市場間のギャップを測るという意味でも、事前の目標設定は有効な方法です。

3:業務分担を明確にしておくこと 

自社の課題を正しく把握しておけば、どの部分を頼むべきなのかが明確になります。外注業者に何をしてもらうのか、自社が対応するのはどの部分かはっきり分けておくことで採用活動のヌケモレを防止することができます。

4:情報管理をしておくこと

外注するにせよ、自社の採用ですので進捗状況を確認しておきましょう。 刻一刻と変化する採用市場、内定者の状況を常にタイムリーに把握できるように心がけましょう。 採用コンサルティングもアウトソーシングも必ず使わなければならないというわけではありません。 しかし、採用活動に何かお悩みであれば検討してみるのもいい手です。 我々アールナインは経験豊富なスタッフが採用コンサルティングや社員の定着に至るまで様々なサービスを提供中です。

5.導入事例を確認する

採用代行を導入するにあたって他社での導入事例も確認しておきましょう。 同程度の規模・近しい業界・似たような採用課題の企業の事例が望ましいですが、ドンピシャの事例を見つけるのは難しいでしょう。そういった場合は、「業種はこの事例が近い」「採用課題はこの企業が近い」といった具合に、複数の事例を集めて自社で導入した場合のシミュレーションを行うと上手くいきます。事例に関しては、採用代行の運用会社にも協力してもらいつつ、適切なものを集めましょう。

6.契約内容を確認する

採用代行の契約には様々な形式がありますが「固定請求」か「従量単価請求」での契約になることが多いです。 固定請求とは、委託する業務一式で固定の報酬を支払う契約です。支払いの金額は一定で、当初の計画を支払い金額が超えることはありませんが、どんな結果になっても契約時の報酬を支払う必要があります。それに対して、従量単価請求は業務の件数に応じて支払う報酬の金額が変わる形式です。 依頼した業務の件数だけ支払えば良いのはメリットですが、事前にどれくらいの工数がかかるのかをしっかり把握しておかないと、支払いの金額が当初の計画を上回ってしまうこともありますので注意が必要です。

7.サービスの安全性について確認する

採用代行は「人材採用」という非常にデリケートな業務を代行するサービスです。個人情報の取り扱いや採用活動における応募者とのやりとりなど、信頼して任せらる運営会社・担当者なのか、慎重に判断しましょう。 万が一のことがあった場合には会社全体の社会的信用を落としてしまうことにも繋がりかねません。秘密保持や損害賠償といった契約での検討事項に関しては、法務担当とも連携しつつ進めていくと、より安心できます。

8.導入までのフローを確認する

どこの業務を代行するかにもよりますが、採用代行の導入には時間がかかります。採用目的・目標の設定、求める人物像のすり合わせ、採用代行プランの提案、プランに関する社内決済、契約といった具合に、対応すべきことが多いためです。 また、社内と採用代行の運営会社の調整も必要になり、関係者が多いので、余裕を持ったスケジュール設定をしておくことが必要です。特に新卒採用の採用代行の場合、新卒採用自体が年間計画に基づいて進めるプロジェクトになりますので、「今年度の新卒採用を進めながら次年度以降の採用代行導入を検討する」くらいのスピード感での検討になるかと思います。 是非一度ご相談下さい。

まとめ

今回は、採用代行「RPO」を利用する10個のメリットについて解説しました。以下のまとめを参考に、あらためて採用代行への知識を深めてみてください。 この記事で解説したように、採用代行とは単なるマンパワー代行ではありません。 採用に関する専門知識とノウハウを持ち合わせたプロフェッショナルが代行することにより、自社だけでは難しい採用課題の解決をサポートしてくれます。 ぜひ自社の採用に関してお悩みを抱えている方は、採用代行の活用を検討してみてはいかがでしょうか。 株式会社アールナインでは、採用代行のサービスを提供しております。 興味のある方は、まずは気軽にお問い合わせください! 採用の役に立つ無料資料のダウンロードはこちら▼▼ https://r09.jp/download-contents/ 1営業日以内にご対応!お問い合わせ、ご相談はこちら▼▼ https://r09.jp/contact/ 採用に役立つ情報満載!その他の記事はこちら▼▼ https://r09.jp/columns/