「部下の気持ちがわからない上司」になってない?3つのチェックポイント


「部下の気持ちがわからない上司」になってない?3つのチェックポイント

部下の気持ちなんてわからないし、わかる必要もない。仕事さえきちんとやってくれればいいのだから。

部下に対し、本音ではそんな思いを抱いてしまってはいませんか。違う人間である以上、相手の気持ちを100%理解するのは確かに難しいことです。しかし、実際には「部下の気持ちがわからない」上司が嫌になり、職場を去ってしまう人も少なくありません。

もちろん部下は、常に自分を理解してほしいと思っているわけではありません。ただ、必要な時に話をきちんと聞き、理解しようとする上司の姿勢が感じられないと、「部下の気持ちがわからない上司」として距離を置かれてしまうのです。距離を置かれてしまえば、報連相の頻度が減って業務に支障がでる可能性さえあります。

あなたは、そんな「部下の気持ちがわからない上司」になってしまっていませんか?次の3つの項目をチェックしてみましょう。

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こんな上司になっていませんか?3つのチェック項目

1.部下に対する印象はずっと同じままだ

「○○は仕事が早い」
「✕✕は要領が悪い」
「△△はミスが多い」
「※※は使えない…」

など、自分の部下に対する印象が決まっていませんか。「この人はこういう人」とある程度把握しておくことは、マネジメント上、確かに役に立ちます。これがいい印象であれば全く問題ないのですが、マイナスの印象で部下を決めつけてしまうと、部下が話をするときもその先入観で話を聞いてしまい、部下の気持ちや考えをきちんと理解できなくなってしまいます。

「どうせ、お前の言いたいことはこういうことなんだろう」という気持ちは、言葉にしなくても相手に伝わります

そう決めつけられていると感じれば、部下も「どうせ自分の話は聞いてくれない、わかってくれないなら、話しても仕方がない」とコミュニケーションが疎遠になっていくでしょう。一度、「この人はこういう人」というフレームで決めつけてしまうと、そのフレームに当てはまらない部下の気持ちは想像さえできなくなってしまいがちです。

部下に対する印象は決めつけすぎず、「自分が思っているよりも、いいところがあるかもしれない」くらいに余裕を残しておきましょう。

2.忙しくて部下と話す時間はあまりない

自分の仕事が忙しくて、部下と業務連絡以外の話をする時間があまりない。
業務連絡もメールが中心。
そのメールも要件のみで事務的になっている。

そんな状態になっていませんか。

忙しいのは仕方ありませんが、あまりにも上司に時間がなく、メールなども事務的な内容ばかりだと、「忙しそうだから」と気を遣い、部下は上司に話しかけるのを躊躇するようになります。それがエスカレートすると、必要な相談も「何とか自分で考えよう」と抱えてしまうかもしれません。また、自分の業務が忙しすぎると、部下の仕事の様子をきちんと「見る」こともできなくなってしまいます。

部下がテンパっていないか。
何かトラブルを抱えていないか。
モチベーションが下がっていないか。

部下を「見て」なければ、その変化にも気づけません。もちろん、部下とのコミュニケーションはたくさん時間をかけて話をすればいいというわけではありません。

しかし、適切なタイミングで声をかけられるかどうかは、マネジメント上極めて重要です。

そして忙しさのあまりタイミングを逃してしまうと、「上司は気づいてない」「わかってない」と部下のモチベーションが下がる一因となってしまいかねません。忙しくても週に30分程度は部下との時間を作り、業務報告や確認だけでなく、最近の仕事で気になっていることや困っていることがないか、あるいはこれから手掛けたいことなど仕事に関することなど、「緊急でない」コミュニケーションも交わす機会を作っていきましょう。

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3.部下との面談は上司が伝えるべきことを伝える場だと思っている

ほとんどの職場で、目標設定や人事評価のフィードバックなど、年に数回は部下と面談する機会があると思います。

その場で、部下がリラックスして話ができるように、と配慮したことはありますか。
「マネジメント上、伝えなければならないこと」に集中するあまり、部下の気持ちや考えを無視してしまっていませんか。

このような面談の場で、部下が話しやすいような配慮の必要性は今まであまり感じたことがないかもしれません。しかし、いつもは忙しいからこそ、面談の時間に部下が自分の考えをしっかりと話せれば、普段のコミュニケーション不足を補うことができます。

実際にTOMONASでも、上司が部下との面談で「笑顔で話しかける」「雑談を交える」など、「部下が話しやすい雰囲気」を心がけたことが離職率改善の要因となった現場をいくつも見てきました

時には部下に厳しいことを伝えなければならない場面もあるでしょう。それでも、部下自身がその状況に対してどんな気持ちなのかをきちんと話せて、最後は前向きに面談が終われるように、少しだけでも配慮してみてください。

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「気持ちをわかってくれる上司」とは話しかけやすさと話しやすさ

つまり、「部下の気持ちがわからない上司」とは、

・自分の先入観で部下を決めつけている(=部下の本当の気持ちや考えを理解しようとしない)
・忙しすぎて話しかけるタイミングがない
・忙しすぎて部下のことを見ておらず、部下と話が必要なタイミングを掴めていない
・自分の考えや意見が話しにくい

上司のことです。これを言い返せば、「部下の気持ちをわかってくれる上司」は、

・部下を自分の先入観で決めつけない
・忙しくても部下が話しかけやすい雰囲気を作っておく
・部下をきちんと見て、部下の変化に気づく
・話しやすい雰囲気を作るよう配慮できる

ということになります。

「気持ちがわかる」と聞くと、センチメンタルに聞こえるかもしれませんが、上司が自分のことをわかってくれていると思えれば、部下は安心してモチベーション高く仕事に取り組めます
上司と部下が何かあればすぐに相談できる関係になれば、業務もよりスムーズになるでしょう。何より、職場の人間関係のストレスが減るので、退職防止にもなります。

「部下の気持ちがわかる」には、このように大きな効果があります。今からでもそんな上司を目指してみませんか。

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この記事の監修者:長井 亮

1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。