部下に嫌われたらどうすべき?上司がとるべき対処法


部下に嫌われたらどうすべき?上司がとるべき対処法

「部下に嫌われている気がする」
「部下に嫌われてしまって困っている」
「部下に嫌われるのが怖い」

そんな悩みを持つあなたは、きっと優しい人なのだと思います。嫌われた原因も、きっと何か「そんなつもりではなかったのに」と思うようなコミュニケーションの行き違いなのでしょう。
しかし、こじれてしまった関係を修復するのはなかなか簡単なことではありません。

部下に嫌われたら、上司としてどう対応すればいいのか。その正解はなかなか難しいものですが、今日はこのテーマについて考えてみたいと思います。

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「嫌い」は基本的にはどうにもならない

いきなりお手上げになってしまいますが、他人が自分に対して持つ「嫌い」という感情はどうにもなりません。

200万部以上の大ベストセラー「嫌われる勇気」(岸見一郎、古賀史健著 ダイヤモンド社 2013)でも紹介されていたように、他人が自分に対してもつ「嫌い」という感情をコントロールすることはできません。

何か決定的な出来事があり、それに対して謝罪をすれば修復の可能性があるというようなケースでもないかぎり、下が自分に対して持つ「嫌い」という環状は、基本的にはどうにもならないとまずはあきらめましょう。しかしそうわかっていても、

話しかけても無視される。
メールの返信が遅い。
明らかに攻撃的な対応をされる。
あからさまに悪口を言われる。

というような状況が続くと、職場にも居づらくなり、仕事もやりにくくなってしまいます。業務の進捗などにも、支障をきたすかもしれません。「嫌いなのは仕方ないけれど、仕事なんだからそれなりに大人として対応するのが、社会人としてのマナーじゃないか」というのが正論ですが、部下は「上司が嫌い」という感情で気持ちがいっぱいですから、そんな正論もなかなか通用しません。

ではどうしたらいいのか。そんな時にできるのが次の行動ではないかと思います。

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部下は変えられないからこそ自分の行動を振り返る

部下だって人間ですから、「苦手だな」くらいはあっても、あからさまに「嫌い」という態度をとるには何かしらの原因があるはずです。

そしてそれは自分では無意識に、気づかないうちに、あるいは当たり前だと思っていた言動が引き金になっていることが、ほとんどです。

ここで紹介するのは、「嫌われてしまう上司」の一般的な特徴です。部下に嫌われて困るような事態になってしまったら、気づかぬうちに自分も当てはまるような言動をしていたのかもしれません。このタイミングをきっかけに、今までのマネジメントを一度立ち止まって振り返ってみましょう。

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部下に嫌われてしまう上司の言動

☑部下の失敗は再発しないよう責任追及してしっかり叱る
☑部下のミスのフォローをすることはほとんどない
☑つい感情的になることが多い
☑自分の経験則は正しいと思う
☑自分ばかり話していることが多い
☑部下を「あいつは〇〇だ」と決めつけがち
☑部下が優秀だと面白くない
☑「むずかしい」「できない」が口癖
☑部下に仕事を任せられない
☑部下に仕事を押し付けるだけで、自分は仕事をしない
☑新しいことはリスクだから前例に従うべき
☑言っていることが毎回違う
☑日常的に部下とのコミュニケーションが少ない
☑意思決定するのが苦手でその場ではいつも決められない

※参考:「今こそこんな上司は辞めなさい!」(長井亮著 明日香出版社 2011)

いかがでしょう。何か気づいたことはありましたでしょうか。

もし何かに気づければ、これからの行動は変えられます。今、この機会に「ここがまずかったかも」と思うものがあったら、それは自分のマネジメントをよりよくする大きなチャンスとなります。

これからの自分のために、「自分は何も悪くないはず」ではなく「何か改善できることがあるのではないか」という視点で自分のマネジメントを振り返ってみましょう。

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部下に嫌われたら自分の「仕事」と「責任」に集中する

自分の行動を振り返って「何か」に気づいたらあとはそれを直すよう心がけるのが大切ですが、振り返っても特に思い当たることがなければ、自分の上司としての「仕事」と「責任」に意識を集中しましょう。

「おはよう」と「おつかれさま」くらいの挨拶は欠かさない。
上司としての報連相もきちんと行う。
業務上必要なことはきちんと伝える。

部下の対応がどうであれ、こちらとしては最低限必要なコミュニケーションを取りながら、淡々と接するしかありません。

こちらも攻撃的になったり、反対にご機嫌を伺ったり、オドオドしてしまったり、「どうせ嫌われているんだから」と臨戦態勢になったりしては、関係は余計こじれてしまいます。自分の行動を振り返り、直すべきところを直したら、あとは社会人として、大人として淡々と接している間に、部下の感情も落ち着く可能性もあります。

そうして自分の行動を変えたら、時間の経過とともに部下の「嫌い」という感情が落ち着くのを待ってみましょう。

ただし、「業務の指示に従わない」「業務の指示を無視する」などで業務に支障が出て、その状態が続くようであれば話は別です。この場合、状況によっては人事に相談し、人事が部下に面談して改善を求めたり、最終的には自分か部下のどちらかが異動するのを打診するなどの対応も視野にいれておきましょう。

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この記事の監修者:長井 亮

1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。