人事必見!職場のストレスに悩む社員をケアする6つの方法とは


人事必見!職場のストレスに悩む社員をケアする6つの方法とは

あなたの職場には仕事のストレスで悩んでいる人はいますか?

厚生労働省が平成29年に調査したデータによると、職場で「強い」ストレスを抱えている人の割合は58.3%にものぼるそうです。(厚生労働省:労働安全衛生調査)強いストレスの内容は、「仕事の質・量」が 62.6%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が 34.8%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」が 30.6%となっています。

今回は、ストレスを抱えていて、それを何とかしたい方向けに「ストレスコーピング」の理論を用いた具体的な対処方法を紹介いたします。

職場でのストレスケアメンタルヘルスケアでの相談が必要

メンタルヘルスケアとは、働く人が健康な状態でいきいきと働く支援をすること。職場におけるストレスを抱える人は増えており、管理者にはケアする能力も求められるようになってきています。体系的に学ぶ方法として、メンタルヘルスケアマネジメント検定という資格もあり社会的なニーズが高まって来ている領域です。

なぜメンタルヘルスケアが必要なのか?

メンタルヘルスケアは組織運営や経営の視点から見ても必要な概念。なぜかというと、精神の不調は生産性にも影響を与えるからです。

社員の能力が十分に発揮されず、本来であれば半日で終わる仕事に1日かかってしまったりと個人単位での生産性の低下が生じたり、組織の雰囲気が悪いと全体の生産性が落ちてしまうケースもあります。

また、離職につながり、それまで蓄積されてきたノウハウ・経験・人間関係が一気に無くなってしまうことも。

加えて、メンタルヘルスの不調から業務中の事故・自殺・労災請求・民事訴訟・といった最悪のケースに繋がってしまう危険性もはらんでいます。そういったリスクマネジメントの観点でもメンタルヘルスケアは必要なのです。

ストレスコーピングを活用した具体的な対処法

では、具体的にどういった方法でメンタルヘルスケアを行なっていけば良いのでしょうか?色々な方法がありますが、ストレスコーピングの理論を活用という方法があります。ストレスコーピングとは、ストレスを感じた際に、そのストレスとうまく付き合うための技術のことです。今回は具体的な6つの対処法を紹介します。

1.ストレス自体を無くす(問題焦点型)

まず、1つ目はストレスの原因となっている要素を取り除くという方法です。例えば、ある顧客とのやりとりがストレスになっているのであれば、顧客の担当を変えてしまうというような対応策が考えられるでしょう。

ストレスコーピングではストレスの発生源をストレッサーと呼び、ストレッサーを取り除くこの方法のことを問題焦点型のストレスコーピングと呼びます。

2.周囲に相談できる環境を作る(社会的支援探索型)

2つ目として、ストレスが発生した際に周囲に相談できる環境を作るという方法があります。例えば、新人にすぐ相談できる先輩社員をアサインするといった具合です。ストレスコーピングではこの方法を社会的支援探索型のストレスコーピングと呼びます。

3.感情をコントロールするスキルをつける(情動焦点型)

3つ目として、ストレスが発生した際にその傷ついた感情をコントロールしていくという方法があります。具体的には産業医との面談をするということもできるでしょう。ストレスコーピングではこの方法を情動焦点型のストレスコーピングと呼びます。

4.ストレスの原因を捉え直す(認知的再評価型)

4つ目として、ストレスの原因を変化させるのではなく、ストレスの原因となっている人や事柄を捉え直すという対策方法があります。具体的には、ストレスの原因となっている人や事柄の良いところを探したり、現在見えていない価値を再発見するといった感じです。ストレスコーピングではこの方法を認知的再評価型のストレスコーピングと呼びます。

5.仕事以外の交流を持つ(気晴らし型)

5つ目の方法として、食事や趣味などでストレスを発散させるという方法があります。これは、一般的にストレスの解消方法として広く普及していると言えるでしょう。具体的には、社員に休暇の取得を促したり、仕事以外の交流を持つという方法があります。

6.身体的解消法を実施する(リラクゼーション型)

6つ目の方法として、ストレッチやヨガ・腹式呼吸など身体的な解消法を実施するという方法があります。セルフケアとして、本人が行うこともできますし、社内で意識的に取り入れることもできるでしょう。

ストレスケアは今すぐにでもできる(限界がくる前に対応することが重要)

目の前で苦しんでる同僚や後輩がいたら、何とかしてあげたいですよね。メンタルヘルスケア、ストレスコーピングというと少し難しく聞こえそうですが、意外とすぐに取り組めることも多いものです。今回紹介させてもらった6つの方法を1つずつ実践すれば上手くいくものがあるかも知れません。

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この記事の監修者:長井 亮

1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。