後輩とのコミュニケーションが難しい!?指導法とポイントについて
働きやすい職場の要件の1つに人間関係は欠かせない要素です。だからこそ、先輩、後輩、上司、部下、全ての属性の社員と関わる中堅社員は後輩を指導し、戦力化しなければ業績向上は望めません。また、後輩がしっかり育っていないと、先輩や上司から、「ちゃんと指導しているのか?」と指摘されることもあるでしょう。
そうした意味では、色々なものの板挟みにあいやすい年代ではありますが自己成長の機会と捉えて努力しなければなりません。今回は、後輩とのコミュニケーションについて、気を付けるべきポイントについて解説していきます!
後輩指導の難しさについて
「人に教えるということ」それ自体、とても難しい仕事であることは間違いありません。特に、先輩と後輩という関係は上司と部下よりも気を使う部分が多く、難しいのも事実です。
上司と部下ならば、時には「命令」が成立するのに対して、先輩と後輩だと心情的にも「命令」が成立しづらい場合があります。あなたにその意識がなくても、受け手によっては「偉そうに」と思われることもあります。
指導する立場の先輩は指摘するタイミングや言い方について気を遣う事でしょう。実は後輩の指導は、指導方法や内容、それ自体よりも、日頃のコミュニケーションが重要です。まずは、後輩の指導は2つの役割を認識しておきましょう。
①後輩をいち早く戦力化すること
新人であろうとベテランであろうと、1人新たな人員が追加されたら人数分以上のパフォーマンスを求められていると考えましょう。1人1人のスキルアップはもちろんのこと、1+1が2以上の成果を生む、チームとしての業績の向上を目指しましょう。
②自分が成長すること
「人に教えるよりも、自分がやった方が早い!」後輩を指導する中で必ず一度は思ったことがあるのではないでしょうか?人に教えることは、二度学ぶこと、再勉強する、いいきっかけです。後輩からの質問で、今まで最善と思っていた方法が実は最善ではなかったことに気づくかもしれません。
面倒がらずに、2人の知恵が加わる、とポジティブに捉えることを心がけましょう。
ただ、1+1で2以上の成果を生むためにも、後輩とのやり取りで新たな気づきを得るためにも、思ったことを言い合える関係性を作っておく必要があります。なぜなら、効果的な指導や議論はお互いの信頼の上にこそ成り立つからです。
「この人の言う事なら、まずやってみよう」「この人になら、意見を言っても大丈夫」と思ってもらうことで後輩の聞く耳が開き、指導を受け入れてもらう体勢を作ることが出来るのです。
指導方法で劇的に変わる?後輩とのコミュニケーション手法10!
信頼関係構築には、日頃からのコミュニケーションが大切です。指導する時だけではなく、日頃の行動や思考特性を知っておくこと、仕事から離れた所で本音のコミュニケーションをしておく必要があります。
では、良いコミュニケーションをするために大切なことポイントについてご紹介していきます。
1.ネガティブな言葉は使わない
日頃から、ネガティブな言葉を使わないようにしましょう。例えネガティブなことでもできるだけポジティブな表現に言い換えられるように心がけましょう。
そうすることであなた自身の印象を良くし、後輩だけではなく話しかけやすい相談しやすい相手と認めてもらえます。
2.命令しない(押し付けない)
後輩ですが部下ではありません。部下なら命令してもいいのか、というのはまた別問題ですがお願いする時でも「○○をして」というよりも「○○をしておいてくれる?(してもらってもいいかな?)」等、相手の心情を配慮した表現をしましょう。
3.まずは聞く
最近、耳にすることが多くなった「コーチング」で大切な考え方が「相互コミュニケーション」つまり、「対話」です。一方的に意見を押し付けるのではなく、対話する事で本人に新たな気づきを与え自ら成長するきっかけを与えることが出来ます。そのためには、なるべく本人に自分の考えを話してもらうこと、を意識しましょう。
4.指示はフィードバックとセットで行う
後輩に指示をした場合、そのまま放置せず進捗を確認するようにしましょう。段階ごとに状況確認とフィードバックをすることで、大きな失敗をせず成果を出すことが出来ます。そしてその成功体験が更なる成長を促すのです。
5.日常的にちょっとしたチャレンジをさせる
言われたことだけをする、指示する人と指示される人、という関係性ではお互いの成長は望めません。今の実力よりもちょっと頑張らないと出来ないような、小さなチャレンジを日々の仕事の中に散りばめてあげましょう。1つ1つクリアしていくことで、本人の自信と成長意欲の醸成に繋がります。
6.「当然」・「常識」と思わない
アドバイスで「○○するのが当然だから」という言葉程、心に響かない言葉はありません。一般的にそれが普通かもしれなくても、目の前を課題の解決方法として最善であるとは限らないのです。
7.結果よりも過程を見る
4.指示はフィードバックとセットで行うでも、お話しした通り、結果だけではなく
過程を見る事が成長には欠かせません。結果だけを指摘しても、なぜそうなってしまったのか、という過程の考え方や方法がわからないと改善しようがなく、同じ失敗をしてしまうからです。
8.人間尊重の精神
信頼関係の構築の基本は、お互いを尊重しあう事です。それぞれ別の人間として違いを認めた上で意見を出し合う事で、有意義な議論をすることが出来ます。また、無駄な時間を使わせない事、常に効率よく進められるように努力しましょう。
9.自分の非を認める
明らかに自分が間違っているのに、先輩としてのプライドからか、絶対に非を認めない人も稀にいます。自分が間違っていると感じた時には素直に非を認める、そうした素直な姿勢が信頼関係の基礎を築きます。
10.感謝の気持ちを忘れない
上司から「ありがとう」と言われて、うれしい気持ちになったことがありませんか?人付き合いの基本ですが、自分がされてうれしいことは積極的に後輩にもしていくべきです。日々の何気ない一言が、信頼関係を築き、それが業務効率を上げることにも繋がるのです。
いかがでしたか?10個のポイントについてお伝えしてきましたが、ハッ!とすることも多かったのではないでしょうか。少し意識するだけでできることも多いので、是非取り入れて後輩とのいい関係を築いてくださいね!
色々やってみてもうまくいかない!これは自分だけでなんとかなるものではない!後輩や部下の指導、組織についてお悩みの方は、是非一度ご相談下さい。
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この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。