担当者への深いヒアリングから、見落とされていた育成課題を可視化し、自社にフィットした管理職研修を実現

「分社に伴い経営環境を変革させる必要がある中、従来の研修内容が今の自社に本当にフィットしているのかを見直したかった」
そう語るのは、カワサキモータース株式会社の人事部門で教育を担当する加藤様です。
同社は2021年に川崎重工業株式会社から分社・設立された企業で、グループの中で唯一、一般消費者向け製品を手掛けています。二輪車やオフロード四輪車、PWC(パーソナルウォータークラフト)、汎用エンジンなど幅広い製品の開発・製造を担っています。
人事部門の教育担当者は3名体制で、年間の研修計画を各部門と連携しながら企画・運営。
その中で、主査(係長クラス)への昇進者を対象とした階層別研修については、分社以前からの内容を引き継いで実施してきました。しかし、分社に伴う経営環境の変革にあたり、求められる役割が変化していることから、研修内容を改めて整理・見直す必要があると感じていました。
そこで導入したのが、アールナインによる中間管理職層を対象とした管理職研修です。
プレイヤーからマネージャーへの意識転換と、人・仕事の両面をマネジメントする力の醸成をテーマに、ワークを中心とした実践型の研修を実施しました。
研修後には、受講者が自身の役割を改めて認識し、主体的に行動しようとする姿勢が見られるようになっています。
今回は人事部門で教育を担当する加藤様に、導入の背景や研修を通じた変化についてお話を伺いました。

| 会社名 カワサキモータース株式会社 |
| 事業内容 二輪車、オフロード四輪車、PWC、 汎用エンジン等の開発・製造 |
| 従業員数 11,329名(2026年3月31日現在) |
| 導入サービス 中間管理職層を対象とした管理職研修 |
・対象:主査(係長クラス)昇進者を中心とした中間管理職層(関係会社含む約40〜50名)
・実施形式:対面開催
・実施体制:メイン講師1名+ファシリテーター1名
・内容:プレイヤーからマネージャーへの意識転換/人と仕事の両面マネジメント/コミュニケーションタイプ別対応/ワーク中心の実践プログラム
事業内容
川崎重工グループ唯一の一般消費者向け事業会社
―貴社の事業内容について教えてください。
加藤様:弊社は2021年に川崎重工業から分社して設立された会社で、グループの中で唯一、一般消費者向けの製品を手掛けています。二輪車、オフロード四輪車、PWC、汎用エンジンなど幅広い製品の開発・製造を行っており、独立した会社として事業の持続的な成長と企業価値・ブランドの強化を目指しています。
―今回対象となった主査(係長クラス)は、どのような役割を期待される層なのでしょうか?
加藤様:主査(係長クラス)は、重要な業務を推進し、メンバーの成長を支援しながら、部門横断な課題を解決し、組織と事業の成果向上に貢献する役割を担っています。また、担当する業務や組織の状況に応じてチームを率いる立場となる場合もあり、メンバーの育成や組織運営など、リーダーとしての役割を果たすことも期待されます。
導入の背景
経営環境の変革に対応する研修の再構築という課題
―これまで実施していた研修について教えてください。
加藤様:それぞれの職位に求められる使命や役割を認識し、期待される役割をより効果的に遂行してもらうため、主査(係長クラス)への昇進者を対象に階層別研修を実施していました。アンケート結果や受講者の様子を踏まえて内容は都度見直していましたが、大きな枠組みは分社以前からの内容を引き継いで実施してきました。
―研修を見直すきっかけは何だったのでしょうか?
加藤様:これまでの研修は分社以前からの内容を引き継いでおり、自社の現状にフィットしているのかを見直す必要性を感じていました。
―中間層育成において、現在どのようなことを重視されていますか?
加藤様:「プレイヤーからマネージャーへの意識転換」と「人・仕事の両面をマネジメントできる力」です。特に、周囲を巻き込みながら成果を出す力を重視しています。
弊社は一人の担当範囲が広く、裁量を持って業務を進める文化があります。目指すべきゴールは明確である一方、そこに至る道筋は自分で考えていく必要があるため、それぞれの役割で何が期待されているかを意識しながら、周囲を巻き込んで成果を出す力が欠かせないと考えています。
導入の決め手
課題に寄り添う設計力と、実践・定着までを見据えた提案
―研修会社を見直す中で、重視していたポイントを教えてください。
加藤様:自社の課題に寄り添った設計ができるか、そして研修後の実践・定着まで見据えているか、の2点を重視していました。
単なる研修提供ではなく、課題整理から伴走いただけること、実践につながるプログラム設計を期待していました。
―実際の提案や打ち合わせの中で、印象に残っていることはありますか?
加藤様:最初の打ち合わせ段階から、現場の状況や課題について丁寧にヒアリングを重ねてくださった点です。正確な現状把握をもとに、課題解決に向けた提案をいただいたことが印象的でした。
前提となる職位への期待や、マネジメントに対する弊社の考え方を丁寧にヒアリングした上で企画いただいたため、内容が表面的な一般論ではなく、弊社の実情や課題にしっかり寄り添ったものになっていたと感じています。
研修内容について
職務要件・能力要件を言語化し、共通認識を持って設計

(※研修一日目のスケジュール。2日目のスケジュールは下部に記載)
―研修内容を検討する中で、弊社からの提案が参考になった場面はありましたか?
加藤様:期待される役割に応じた学習内容の整理や、上位職能資格を見据えた研修設計は非常に参考になりました。
研修後に目指すべき姿について、弊社が定めている職務要件や能力要件を分かりやすい表現に落とし込んだ上で提案いただけたので、アールナインさんと弊社で共通認識を持って議論ができ、進めやすかったです。研修内容の方向性から一緒に相談できたことで、目的や狙いから整理した、納得感のある設計につながりました。
―弊社からの提案で「こういう進め方もあるのか」と感じたものはありましたか?
加藤様:進め方そのものというよりは、コミュニケーションタイプ別の対応方法を学ぶ研修が新鮮でした。これまでの弊社の研修にはない視点で、複数のタイプが例示されたことで身近な人に置き換えて考えやすく、理解を深められた点が印象的でした。
―ワークやファシリテーションについて、印象的だった点はありますか?
加藤様:ワークの数が多く設けられており、受講者同士、特に他部署のメンバーとコミュニケーションを取りながら進められた点が印象的でした。
その中で多様な視点からさまざまなアイデアが生まれていたと感じています。ワークが豊富なことに加え、ファシリテーターの方の適切なサポートもあったことで、単に理解するだけでなく自身の役割や業務と結び付けて考えることができ、受講者の理解がより深まっていた印象を受けました。

(※研修二日目のスケジュール)
―これまでの研修との違いを感じた点はありますか?
加藤様:これまでは講師1名で対応していましたが、今回はファシリテーターの方にサポートいただいた点が大きな違いでした。
1回あたりの受講者数が多い中でも、ファシリテーターの方が各グループの様子を見ながら適切な支援をしてくださったおかげで、受講者が単に話を理解するだけでなく、「自分ごと」として内容を落とし込めているという印象を強く受けました。
―支援の進め方やコミュニケーションについて、印象に残っていることはありますか?
加藤様:レスポンスも早く、細かい点まで丁寧にフォローいただき、非常に進めやすかったです。
研修後の変化
自身の役割を見直し、「組織づくり・後輩育成」の目線が生まれた
―実践型の構成に対して、参加者からはどのような反応がありましたか?
加藤様:実践を通じて自身のマネジメントスタイルや課題を客観的に捉える機会となり、「自分の改善点に気づけた」という反応が印象的でした。
―中間層としての役割認識や行動面で、変化を感じた場面はありましたか?
加藤様:「自分がチームを支える立場である」という当事者意識が強まり、後輩育成や業務改善に対して、短期的ではなく長期的な視点で取り組む姿が見られるようになりました。
改めて自身の役割を認識し、主体的に行動しようとする姿勢も見られるようになっています。
―今後につながりそうだと感じた点はありますか?
加藤様:他の研修との兼ね合いなど一部見直しが必要な点はありますが、研修のベースは構築できたと感じています。
今後は改善を重ねながら、さらに効果的で質の高い研修へと発展させていきたいと考えています。
今後の展望
主査(係長クラス)層を対象に、将来の経営層を担う人財育成へ

―今後、さらに強化していきたい育成テーマはありますか?
加藤様:サクセッションプランの一環として、各階層別に、視座を高め将来の経営層を担う人財の育成を目的とした研修の実施を検討したいと考えています。
―今後もご相談・ご依頼いただけるとしたら、どのようなことを期待されますか?
加藤様:さらに現場に踏み込んだ支援や、継続的な育成プログラムの展開に期待しています。
―最後に、どのような企業に今回の研修をおすすめできると感じますか?
加藤様:中間層の育成に課題を感じている企業や、研修を単発で終わらせず現場での実践・行動変容に繋げたい企業に特におすすめできると感じています。
また、研修の企画から実施、振り返りまで非常に丁寧に並走していただけるので、「限られたリソースの中でも、妥協せず質の高い研修を実施したい」という企業にとっても、非常に心強いパートナーになってくれると思います。


