【例文あり】求人票の賞与の書き方とは?応募につながる具体的な記載例を解説
公開日: 2026年04月28日
求人票の賞与欄は、求職者が応募するかを判断する重要な項目です。
「賞与あり」とだけ書いても、求職者は実際の支給額や条件をイメージできません。支給回数・支給時期・前年実績・支給条件まで具体的に書くことで、求人票への信頼感は高まります。
本記事では、累計800社以上の支援で培った「採用ノウハウ」をもとに、求人票における賞与の正しい書き方を解説します。読み終える頃には、自社の賞与欄をすぐに修正できる状態になります。
求人票で賞与の書き方が重要な理由
求人票の賞与欄は、応募率と入社後の納得感に影響する重要な項目です。
株式会社リクルートの「求職者の動向・意識調査2023」では、決定した仕事への満足度のうち「給与」は全体で60.3%でした。給与条件は、仕事選びだけでなく、入社後の満足度にも関わる項目です。
参考:株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター「求職者の動向・意識調査2023 基本報告書」
https://jbrc.recruit.co.jp/data/data20231130_2991.html
また、2024年4月1日からは、求人募集時などに明示すべき労働条件が追加されています。対象は「業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約の更新基準」です。求人票では、条件を曖昧にせず、具体的に伝える姿勢がより重要になっています。
参考:厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html
求人票の賞与欄に書くべき5つの項目
求人票の賞与欄では、求職者が年収と支給条件を判断できる情報を書きましょう。「賞与あり」だけでは、支給回数や金額の目安が分からず、応募前の不安につながります。
特に、以下の5つは優先して記載すべき項目です。
- 支給回数
- 支給時期
- 前年実績
- 支給条件
- 支給対象者
これらを具体的に書くことで、求職者は入社後の収入をイメージしやすくなります。ここでは、それぞれの項目について解説します。
支給回数を書く
賞与欄には、年何回支給されるのかを書きましょう。支給回数が分かると、求職者は年間収入をイメージしやすくなります。
たとえば、「賞与あり」だけでは、年1回なのか年2回なのか分かりません。「賞与年2回」と書くだけでも、求職者にとって判断しやすい情報になります。
支給月まで決まっている場合は、「賞与年2回(6月・12月)」のように、支給時期もあわせて記載しましょう。
支給時期を書く
賞与の支給時期も、求人票に書くべき情報です。支給時期が分かると、求職者は入社後の収入計画を立てやすくなります。
たとえば、「賞与年2回」よりも「賞与年2回(7月・12月)」と書いたほうが、具体的に伝わります。
支給時期が未定の場合は、無理に断定してはいけません。その場合は、「賞与年2回(夏季・冬季/会社規定による)」のように、分かる範囲で記載しましょう。
前年実績を書く
賞与欄では、前年実績を書くと信頼感が高まります。求職者は「実際にどれくらい支給されたのか」を知りたいからです。
たとえば、「賞与はしっかり支給します」という表現は主観的です。支給額の目安が分からないため、求職者の判断材料になりません。
前年実績を示す場合は、「昨年度実績:年2回、合計3.0か月分」「昨年度実績:平均600,000円」のように書くと分かりやすくなります。
ただし、平均額を書く場合は注意が必要です。役職者や高年収層の賞与が平均を押し上げると、実態より高く見える可能性があります。その場合は、「職種・評価・在籍期間により変動します」と補足しましょう。
支給条件を書く
賞与に支給条件がある場合は、求人票に明記しましょう。「業績による」だけでは、何を基準に支給されるのか分かりません。
たとえば、「会社業績と個人評価により、年2回支給額を決定します」と書くと、変動の可能性を伝えながらも、判断基準を示せます。
評価項目まで書ける場合は、「売上達成率・勤務態度・チーム貢献度」など、3つ以内に絞ると読みやすくなります。細かく書きすぎる必要はありません。求職者が納得できる程度に、支給基準を示しましょう。
支給対象者を書く
賞与の対象者も、求人票に書くべきです。特に、試用期間中や入社初年度の扱いは誤解が起きやすい項目です。
たとえば、「賞与あり」だけでは、入社直後から対象になるのか分かりません。試用期間中の扱いも判断できないため、求職者に不安を与えます。
「賞与年2回(入社6か月経過後から支給対象)」のように書くと、対象となる時期が明確になります。試用期間中は対象外の場合も、隠さずに記載しましょう。
不利に見える条件でも、正直に書くことが大切です。そのうえで、対象となる時期や評価基準を示すと、求職者の不安を減らせます。
求人票で賞与を魅力的に伝える書き方
求人票の賞与欄では、支給条件を正しく書くだけでなく、求職者が魅力を感じやすい見せ方に整えることも大切です。
ただし、実態よりよく見せる必要はありません。求職者が知りたい情報を、数字や実績を使って分かりやすく伝えることが重要です。
賞与を魅力的に伝えるポイントは、次の4つです。
- 前年実績を入れる
- 支給回数と支給時期を書く
- 評価基準を具体的に示す
- 賞与がない場合は代替条件を書く
前年実績がある場合は、「昨年度実績:合計3.0か月分」のように書くと、求職者は年収をイメージしやすくなります。支給回数や支給時期もあわせて記載すると、入社後の収入計画を立てやすくなります。
また、「業績による」「頑張りに応じて支給」だけでは、支給基準が伝わりません。「会社業績と個人評価により支給額を決定」「売上達成率・勤務態度・チーム貢献度を評価」のように、判断基準を具体化しましょう。
賞与がない場合は、「賞与なし」で終わらせないことが大切です。月給に還元している場合や、住宅手当・資格手当などがある場合は、金額と条件をあわせて記載しましょう。
| 避けたい書き方 | 改善した書き方 |
| 賞与あり | 賞与年2回(6月・12月) |
| 業績により支給 | 会社業績と個人評価により支給額を決定 |
| 賞与年2回 | 賞与年2回、昨年度実績:合計3.0か月分 |
| 頑張りに応じて支給 | 売上達成率・勤務態度・チーム貢献度をもとに支給額を決定 |
| 賞与なし | 賞与はありません。月給に還元し、月給300,000円以上で設定しています |
求職者が安心して応募を判断できるよう、数字・実績・条件をセットで伝えましょう。
求人票で避けたい賞与のNG表現
求人票の賞与欄では、曖昧な表現を避けましょう。賞与は求職者の関心が高い条件のため、不明点が多いと応募前の不安につながります。
特に避けたい表現は、次の4つです。
- 賞与あり
- 業績による
- 頑張り次第
- 詳細は面接で説明
これらの表現を使う場合は、支給回数・支給時期・前年実績・評価基準などを補足しましょう。ここでは、避けたい表現と改善方法を解説します。
「賞与あり」だけで終わらせない
「賞与あり」は、情報量が少ない表現です。支給回数・支給時期・前年実績のいずれかを追加しましょう。
たとえば、「賞与年2回(6月・12月)」と書くだけでも、支給回数と時期が伝わります。前年実績まで書ける場合は、「昨年度実績:合計2.0か月分」と補足すると、求職者は年収をイメージしやすくなります。
すべてを書けない場合でも、支給回数は優先して記載してください。
「業績による」だけで終わらせない
「業績による」は、賞与欄でよく使われる表現です。ただし、この表現だけでは、支給される可能性や判断基準が伝わりません。
業績連動型の賞与であっても、「会社業績と個人評価により支給額を決定します」のように書けば、支給基準が伝わります。過去実績を出せる場合は、「昨年度実績:年2回、合計2.5か月分」と補足しましょう。
業績による変動がある場合は、隠さずに書くべきです。そのうえで、支給判断の基準を具体的に示しましょう。
「頑張り次第」は評価基準に置き換える
「頑張り次第」は、求職者に伝わりにくい表現です。何を評価するのかが分からないため、応募前の不安につながります。
たとえば、賞与額を評価で決める場合は、「売上目標の達成率」「業務改善への貢献」「勤務態度」など、評価項目を具体的に書きましょう。
評価項目は3つ以内に絞ると読みやすくなります。賞与欄では、気合いや熱意を示す言葉よりも、評価基準を伝えることが大切です。
「詳細は面接で説明」に頼りすぎない
「詳細は面接で説明」と書くと、求人票だけでは判断できません。求職者は複数の求人を比較しているため、条件が分かりにくい求人は候補から外されやすくなります。
もちろん、面接で詳しく説明する姿勢は問題ありません。ただし、求人票にも最低限の判断材料を載せる必要があります。
「賞与年2回。支給額は会社業績と個人評価により決定します。詳細は面接時にもご説明します」のように、求人票で概要を伝えたうえで面接につなげましょう。
まとめ
求人票の賞与欄では、求職者が応募前に年収や支給条件を判断できるよう、支給回数・支給時期・前年実績・支給条件・支給対象者を具体的に記載しましょう。
特に、次のような情報を入れると、賞与欄の信頼感が高まります。
- 賞与年2回(6月・12月)
- 昨年度実績:合計3.0か月分
- 会社業績と個人評価により支給額を決定
- 入社6か月経過後から支給対象
- 職種・評価・在籍期間により変動
一方で、「賞与あり」「業績による」「頑張り次第」「詳細は面接で説明」だけでは、求職者が具体的な収入をイメージできません。曖昧な表現を使う場合は、必ず数字や評価基準を補足しましょう。
この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。




