企業パンフレットを紙で作るメリット4つ【まだまだ紙は効果的です】
これだけデジタル化とペーパーレス化が進んでいるのにもかかわらず、採用パンフレットはまだ紙で配布している企業が多いかと思います。
多くの採用担当者は「紙で作る必要はあるのか?」「ホームページを充実させておけばいいのでは?」 と様々な意見を受けて、紙のパンフレットを廃止しようかどうか悩んだことがあるでしょう。紙の採用パンフレットをなくした場合のメリット・デメリットを検討し、その都度見直すものの、結局「紙でのパンフレットを配布する」のをやめられていないのが実情です。
今回はなぜ採用活動の中でいまだに紙パンフレットが作られているのか、その理由やパンフレット作成のポイントや流れについてご紹介していきます。
採用パンフレットに関してはこちらの記事も是非ご覧ください。↓
インパクト×独自性!採用パンフレットの4つの役割5つのコツ!
パンフレットを配布するメリット・デメリットは?
さて、紙のパンフレットを配布するかやめるか検討する為にはそのメリットとデメリットを明確にしておかなくてはなりません。
メリット
メリット①応募者の興味喚起
採用パンフレットは応募者に「読んでもらうためのもの」なので、つい読んでしまう、読みたくなるような工夫が随所にちりばめられています。(ちりばめられていなくてはいけません)
パンフレットそのものの形やデザインはもちろんのこと、文章や写真、図解を用いて会社が魅力的にアピールされています。紙や印刷の会社であれば、紙の印刷物を配布すること自体が会社の宣伝にもなります。内容とデザイン全体で、応募者にハッとさせることが出来るのが紙パンフレットの魅力です。
メリット②深い理解を促進できる
ホームページは関連の部門やニュースのリンクを貼る等便利な機能がある反面、クリックするという一手間が必要です。しかし、冊子であれば関連する部門やニュース等を一目で理解できるように、図解や表を作る等して、作成者側が知恵を絞って作成します。
また、採用に特化しているパンフレットなので、ホームページでは知る事で来ない仕事への思いや、1日の流れ等の独自コンテンツを盛り込んでおくのが望ましいでしょう。
メリット③リマインド効果
就職活動中の学生は、1日にいくつもの企業の説明や選考を受けます。当然、記憶は上書きされていきますので、せっかく接触してもその後何もしなければ忘れられてしまいます。
応募者のマインドシェアを上げ続けなくてはいけないのですが、そのためには継続的な情報発信と手軽に確認できるものが必要です。メールやマイページで随時トピックスを発信しつつ、都度パンフレットを確認してもらうような仕掛けをしておきましょう。
超売り手市場と言われる中で、求職者は同時に多くの企業から声をかけられています。聞けば誰でも知っているような企業の担当者でさえ、待ちの姿勢の ままでは 満足できる採用が出来なくなっています。ふと目をやった時、カバンの中を見た時、本棚を見た時等生活の中のワンシーンでいつの間にか目に入ってくるという工夫が必要なのです。
デメリット
手間や費用、エコではない等の手間やコストの問題はありますが、実は紙のパンフレットを作った場合のデメリットというのはあまりありません。
あえて1つ上げるとすると、「在庫がなくなった時の不平等」でしょうか。
しかし、これもパンフレットを手に入れられなかった学生に対して要望があればPDFで配布したり、ホームページに採用パンフレットのデータ版を掲載しておく事で回避できるデメリットです。そうした面から考えても、手間と費用さえ問題なければ紙のパンフレットを作る事によるデメリットはないのです。
採用パンフレットを有益なものにするポイントは?
採用パンフレットを有益なものにするためには、前述したようなパンフレットの役割とターゲットについて考えておく必要があります。
人が何か行動を起こす過程は
①見る・聞く→②知る→③興味→④欲求→⑤確認→⑥行動(採用で言えば、エントリー)
と大きく分類することが出来ます。
採用パンフレットはしっかりと作りこめば①~⑤まで全ての役割を果たす事が 出来る便利なツールです。
①見る・聞く②知る
会社の名前を聴覚的にも視覚的にも認識してもらう事です。
合同説明会や学内の説明会に参加し、企業一覧の中で「知って」もらうこと。実際説明会で話を聞いてもらう事、説明を聞けなかったとしても、パンフレットを手にとって認識してもらうことです。
③興味・④欲求
パンフレットはホームページの様に細かく詳しく文字で記載することが出来ない反面、デザイン等のレイアウトを工夫すればホームページ以上のインパクトを与えることが出来ることは前述の通りです。
⑤確認と⑥行動
就職先の候補として学生に行動を起こしてもらう段階です。
出展している説明会や個別の説明会に参加したり、OB・OG訪問をすることでその会社について情報を取りに行き、エントリーしてもらいます。
パンフレットに記載すべき内容とその作り方
では、具体的に何を記載し、どのように作っていけばいいのでしょうか。必ず入れておかなくてはいけないのは下記です。
①企業概要
必ず入る項目ですが、冒頭に社長挨拶、企業理念な事業紹介をしましょう。
必要な情報ですが、学生にとってあまり楽しい内容ではありません。他社との差別化を出せるポイントでもありますので、簡潔で興味を引くようなデザインやキャッチコピーを心がけましょう。
②ヒストリー
どの企業にも創業から現在地点まで独自のヒストリーがあります。このパートは世界に1つしかない内容です。
メーカーであれば、世の中を変えた商品や商品開発に込めた思い等を伝えましょう。過去を振り返るだけではなく、これから先どのようになっていくのか、その方向性を示すことで学生の期待感を醸成しましょう。
③職種・社員紹介
選考過程で必ずリクエストされるのが、先輩社員や内定者とのコミュニケーションです。
OB・OGを紹介してほしいと言われたり、内定者とコミュニケーションする場を求められるでしょう。主だった職種の社員だけでも、数人掲載しておくだけで「人」を感じることが出来る「顔」の見える企業という印象を与えることができ、好感度を上げることが出来ます。
④採用コンセプト
入社する上で共感してほしいポイントや価値観を伝えましょう。
過去数年を振り返って、入社後のギャップや離職原因となるポイントから抽出してもよいでしょう。最近の学生は「社会貢献」や「自己成長」を重視する傾向にあります。自社に入社することでどのように社会貢献し、成長することが出来るのかが想像できるように記載しましょう。
採用活動で使うツールや工程は過去の踏襲が多いかと思いますが、今これは必要なのか?もっといい方法はないのか?と思考し続けることが重要です。
あなたの会社の採用は大丈夫ですか?
採用や採用ツールに関してお悩みがあれば、是非我々アールナインにご相談下さい。
この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。