採用代行(RPO)と採用コンサルティングの違い|比較表と選び方を解説
公開日: 2024年07月29日 | 最終更新日: 2026年08月21日

採用活動を効率化するための外部サポートとして「採用代行」と「採用コンサル」が注目されています。これらは一見似ているようで、実際には異なる役割とサービス内容を持っています。本記事では、採用代行と採用コンサルの違いについて詳しく解説し、それぞれのメリットとデメリット、企業がどのような状況でどちらを選ぶべきかを紹介します。
採用代行(RPO)と採用コンサルティングの主な違いは、支援の中心が「採用業務の実行」にあるか、「採用戦略や仕組みの設計・改善」にあるかという点です。
採用代行は、スカウト配信や応募者対応、面接の日程調整など、採用活動に必要な実務を外部に委託するサービスです。一方、採用コンサルティングは、採用課題の分析や採用戦略の策定、選考プロセスの改善などを支援します。
それぞれの違いを整理すると、以下のとおりです。
| 比較項目 | 採用代行(RPO) | 採用コンサルティング |
| 主な目的 | 採用業務の負担軽減・実行力の補強 | 採用課題の解決・採用力の向上 |
| 支援の中心 | 採用業務の実行 | 採用戦略や仕組みの設計・改善 |
| 主な支援内容 | スカウト配信、応募者対応、日程調整、媒体運用、面接代行など | 採用戦略の策定、人材要件の定義、選考設計、データ分析など |
| 実務の担当者 | 委託先が実務の一部または全部を担当 | 原則として自社が実務を担当 |
| 向いている企業 | 採用担当者の人手や工数が不足している企業 | 採用ノウハウや戦略に課題がある企業 |
| 主な注意点 | 委託方法によっては自社にノウハウが蓄積されにくい | 提案された施策を実行する社内リソースが必要 |
ただし、実際の支援範囲はサービスによって異なります。採用代行であっても採用戦略の設計やデータ分析まで支援する会社があるほか、採用コンサルティングでも施策の実行支援まで対応するケースがあります。
そのため、サービス名だけで判断するのではなく、具体的にどの業務をどこまで依頼できるのかを確認することが重要です。
採用代行(RPO)とは
採用代行(RPO)とは、企業が行う採用業務の一部または全部を、外部の専門会社に委託するサービスです。
RPOは「Recruitment Process Outsourcing」の略称で、採用プロセスを外部へ委託することを意味します。
依頼できる業務は、求人媒体の運用やスカウト配信、応募者対応、面接の日程調整、エージェント対応、内定者フォローなど多岐にわたります。サービスによっては、採用計画の策定や人材要件の整理、採用データの分析まで依頼できます。
採用代行を利用する主な目的は、採用担当者の業務負担を減らし、採用活動を安定して進められる体制を整えることです。
たとえば、応募者への連絡や面接調整に追われ、採用戦略の検討や候補者とのコミュニケーションに時間を割けていない場合、定型的な業務を外部へ委託することで、自社の担当者が重要な業務に集中しやすくなります。
また、採用に詳しい担当者がいない企業や、採用人数の増加によって一時的に人手が不足している企業にとっても、必要な期間や業務に応じて採用リソースを補える点がメリットです。
採用コンサルティングとは
採用コンサルティングとは、企業が抱える採用課題を分析し、採用戦略や選考プロセスの設計・改善を支援するサービスです。
具体的には、採用ターゲットや人材要件の整理、採用チャネルの選定、選考フローの設計、面接評価基準の作成、採用KPIの設定、選考の歩留まり分析などを行います。
採用代行が採用業務の実行を中心に支援するのに対し、採用コンサルティングは「どのような人材を、どのような方法で採用するか」という方針や仕組みを整えることが中心です。
たとえば、応募者が集まらない原因が分からない場合や、面接官によって評価基準が異なる場合、採用コンサルタントが現状を分析し、改善策を提案します。
ただし、採用コンサルティングでは、提案された施策を実行するのは自社の採用担当者であるケースが一般的です。そのため、採用業務を担当する人員は確保できているものの、戦略やノウハウが不足している企業に適しています。
採用代行と採用コンサルティングのメリット・デメリット
採用代行と採用コンサルティングは、どちらも採用課題の解決に役立つサービスですが、得られる効果や注意点は異なります。
採用代行は、採用実務を外部に任せることで、担当者の業務負担を軽減できる点がメリットです。一方、採用コンサルティングは、採用戦略や選考の仕組みを見直し、自社の採用力を高められます。
それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、自社の課題に合ったサービスを選びましょう。
採用代行のメリット
採用代行を利用する主なメリットは、以下のとおりです。
- 採用担当者の業務負担を軽減できる
- 必要な採用リソースを確保できる
- 専門的なノウハウを活用できる
- 応募者対応のスピードや品質を安定させやすい
- 採用活動の改善につなげられる
採用活動では、求人票の作成やスカウト配信、応募者への連絡、面接の日程調整など、多くの実務が発生します。
これらの業務を外部へ委託することで、採用担当者は人材要件の検討や候補者との面談、入社後の受け入れ準備など、自社で対応すべき業務に集中しやすくなります。
また、採用人数が急増した場合や、採用担当者が退職・休職した場合でも、必要な期間だけ外部のリソースを活用できます。採用担当者を新たに雇用するよりも、状況に応じて柔軟に体制を整えやすい点もメリットです。
採用代行会社が持つ知識や実績を活用できるため、自社だけでは対応が難しいスカウト採用や採用媒体の運用にも取り組みやすくなります。
応募者への連絡や日程調整を迅速に行える体制を整えることで、連絡の遅れによる選考辞退を防ぎやすくなるでしょう。
さらに、採用データの集計や分析、改善提案まで対応しているサービスを選べば、実務の負担を減らすだけでなく、採用活動全体の改善も期待できます。
採用代行のデメリット
採用代行には、以下のようなデメリットもあります。
- 委託費用が発生する
- 依頼先との認識がずれる可能性がある
- 候補者との関係が希薄になる場合がある
- 自社に採用ノウハウが蓄積されにくい
- 委託先を管理する工数が発生する
採用業務を外部へ委託するため、当然ながら費用が発生します。委託する業務の範囲が広いほど、費用も高くなる傾向があります。
ただし、料金だけで判断するのではなく、自社で対応した場合にかかる人件費や採用の遅れによる機会損失も踏まえて検討することが重要です。
また、採用ターゲットや自社の魅力、候補者への対応方針が十分に共有されていないと、スカウトする人材や応募者への案内内容にずれが生じる可能性があります。
特に、候補者対応をすべて外部へ任せると、自社の担当者と候補者が直接関わる機会が減り、企業の雰囲気や魅力が伝わりにくくなる場合があります。
採用ノウハウを委託先に依存しすぎることにも注意が必要です。契約終了後に自社だけで採用活動を進められなくなる可能性があるため、業務マニュアルや採用データを共有してもらえる体制を整えておきましょう。
採用代行で成果を上げるには、委託後も任せきりにせず、定例会やレポートを通じて進捗や課題を確認することが大切です。
採用コンサルティングのメリット
採用コンサルティングを利用する主なメリットは、以下のとおりです。
- 採用課題を客観的に分析できる
- 専門的な知識やノウハウを得られる
- 採用戦略や選考プロセスを整備できる
- 採用活動の属人化を防ぎやすい
- 中長期的に自社の採用力を高められる
採用活動がうまくいかない場合、自社だけでは原因を正確に判断できないことがあります。
採用コンサルタントに相談することで、応募数や選考通過率、内定承諾率などのデータをもとに、採用活動のどこに課題があるのかを客観的に分析できます。
また、採用市場や業界、職種に関する知識を活用し、自社に適した採用ターゲットや採用チャネル、選考方法を設計してもらえる点もメリットです。
人材要件や評価基準、面接質問などを整理すれば、担当者による判断のばらつきを減らし、採用活動の属人化を防ぎやすくなります。
面接官トレーニングや採用業務のマニュアル作成まで依頼できるサービスであれば、社内に採用ノウハウを蓄積し、中長期的な採用力の向上につなげられます。
一時的な課題を解決するだけでなく、今後も自社で改善を続けられる採用体制を整えたい企業に適したサービスです。
採用コンサルティングのデメリット
採用コンサルティングには、以下のようなデメリットがあります。
- コンサルティング費用が発生する
- 提案を実行する社内リソースが必要になる
- 成果が出るまでに時間がかかる場合がある
- コンサルタントによって支援の品質が異なる
- 自社の状況を正しく共有しないと提案が合わない可能性がある
採用コンサルティングは、採用課題の分析や改善策の設計を支援するサービスです。提案を受けるだけでは成果につながらないため、施策を実行する担当者や時間を確保する必要があります。
たとえば、求人票や選考フローの改善案を提案されても、社内で修正や運用を進められなければ、採用活動は改善されません。
採用戦略や組織体制の見直しには一定の時間がかかるため、すぐに応募者対応の負担を減らしたい場合や、短期間で採用数を増やしたい場合には、採用コンサルティングだけでは不十分なこともあります。
また、コンサルタントによって得意な業界や職種、支援領域は異なります。自社と似た採用課題の支援実績があるか、提案だけでなく実行や定着まで支援してもらえるかを確認することが重要です。
社内の実行リソースが不足している場合は、採用代行と採用コンサルティングを併用するか、戦略設計から実務まで一貫して対応できる会社を選ぶとよいでしょう。
採用代行と採用コンサルティングはどちらを選ぶべき?
採用代行と採用コンサルティングのどちらを選ぶべきかは、自社が抱えている採用課題によって異なります。
採用業務を進める人手や時間が不足している場合は、実務を委託できる採用代行が適しています。一方、採用の方向性や進め方に課題がある場合は、戦略や仕組みを見直す採用コンサルティングが向いています。
また、工数不足とノウハウ不足を同時に抱えている場合は、両方を併用するか、戦略設計から実務まで一貫して支援できるサービスを選ぶとよいでしょう。
採用業務の工数を減らしたいなら採用代行
採用担当者の業務負担を減らしたい企業には、採用代行が適しています。
採用活動では、求人媒体の運用やスカウト配信、応募者対応、面接の日程調整など、多くの実務が発生します。採用人数が増えるほど対応業務も増えるため、担当者が日々の作業に追われ、採用戦略の検討や候補者とのコミュニケーションに十分な時間を使えないこともあります。
以下のような課題を抱えている場合は、採用代行の活用を検討しましょう。
- 採用担当者が不足している
- 人事担当者が労務や総務を兼任している
- スカウトを配信する時間がない
- 応募者への連絡や面接調整が遅れている
- 採用人数の増加に対応できていない
- 採用担当者の退職や休職で一時的に人手が足りない
- 新しい職種や採用手法に対応できる人材がいない
採用実務の一部または全部を外部へ委託することで、担当者は面接や候補者への動機づけ、入社後の受け入れ準備など、自社で担うべき業務に集中しやすくなります。
ただし、採用業務を外部へ任せるだけでは、採用課題そのものが解決しない場合もあります。応募が集まらない原因や選考辞退が多い理由が分からない場合は、データ分析や改善提案まで対応できる採用代行会社を選ぶことが重要です。
採用戦略や仕組みを見直したいなら採用コンサルティング
採用業務を担当する人員は確保できているものの、採用の進め方や成果に課題がある企業には、採用コンサルティングが適しています。
採用活動がうまくいかない原因は、単純な人手不足だけとは限りません。採用ターゲットが曖昧だったり、求人内容と求職者のニーズが合っていなかったりすることで、応募数や内定承諾率が伸びない場合もあります。
以下のような課題を抱えている場合は、採用コンサルティングの活用を検討しましょう。
- 応募が集まらない原因を特定できていない
- 採用ターゲットや人材要件が曖昧になっている
- どの採用チャネルを利用すべきか分からない
- 選考途中の辞退や内定辞退が多い
- 面接官によって評価基準が異なる
- 採用活動が担当者の経験に依存している
- 採用データを収集しているものの、改善に活用できていない
- 中長期的に採用活動を内製化したい
採用コンサルティングでは、採用市場や自社の状況を踏まえて、採用戦略や選考プロセスを見直します。
人材要件や評価基準、採用KPIなどを明確にすることで、担当者の感覚に頼らず、再現性のある採用活動を進めやすくなります。
ただし、採用コンサルタントから提案を受けても、施策を実行する人員がいなければ成果につながりません。社内の実行体制を確保できるかどうかも踏まえて検討する必要があります。
戦略と実務の両方に課題があるなら併用・一気通貫型
採用担当者の工数が不足しているだけでなく、採用戦略や進め方にも課題がある場合は、採用代行と採用コンサルティングの併用が適しています。
たとえば、採用人数を増やしたいものの、採用専任者がおらず、ターゲット設定や媒体選定から見直す必要がある場合です。このような状況では、採用コンサルティングだけを利用しても、提案された施策を実行する人員が不足します。
一方、採用代行だけを利用して実務量を増やしても、採用ターゲットや選考プロセスに問題があれば、十分な成果につながらない可能性があります。
以下のような企業は、両方の支援を検討するとよいでしょう。
- 採用専任者がおらず、何から改善すべきか分からない
- 採用戦略を設計しても、実行できる人員がいない
- 採用業務を進めながら、選考プロセスも改善したい
- 新しい職種や採用チャネルに取り組みたい
- 短期的な採用数の確保と、中長期的な採用力の向上を両立したい
- 将来的な内製化を見据えながら、一時的に外部リソースを活用したい
採用代行と採用コンサルティングを別々の会社へ依頼する方法もありますが、情報共有や役割分担が複雑になる場合があります。
戦略設計から採用実務、データ分析、改善提案まで一貫して支援できる会社であれば、実務を進めながら得られたデータを改善施策へ反映しやすくなります。
自社の課題が工数不足とノウハウ不足のどちらか一方なのか、両方なのかを整理したうえで、必要な支援範囲を決めることが大切です。
採用戦略から実務まで支援できるアールナイン
採用活動では、工数不足とノウハウ不足を同時に抱えている企業も少なくありません。その場合は、採用代行か採用コンサルティングのどちらか一方ではなく、戦略設計から実務、効果測定、改善まで一貫して支援できる会社を選ぶことが有効です。
株式会社アールナインは、採用代行と採用コンサルティングの両方を提供しており、企業の採用課題に合わせて支援範囲を調整できます。
採用代行サービス「人事ライト」では、採用課題や採用目標の整理、採用ターゲット・人材要件の設計、求人媒体や人材紹介会社の運用、スカウト配信、応募者対応、面接調整、採用データの分析・改善提案など、戦略から実務まで一貫して支援します。
また、採用実務を担当する人員は確保できているものの、戦略や仕組みに課題がある場合は、採用コンサルティングによる支援も可能です。
自社の状況に応じて必要な支援を組み合わせることで、短期的な工数不足の解消と、中長期的な採用力の向上を目指せます。
自社に適したサービスを選択しよう
採用代行(RPO)は実働的なサポートを行うため、直接発生している問題や課題に対して取り組み、解決を目指したり、業務の効率化を目指したりするサービスです。
一方、採用コンサルは採用ノウハウを生かして、発生している問題や課題に対して、アドバイスや提案をすることで採用課題の解決や採用の効率化を目指すサービスです。
同じ目標に向かうものの、手段が大きく異なります。
導入を検討する際、採用代行(RPO)と採用コンサルのどちらに依頼すべきか迷うかもしれませんが、自社に不足しているものを踏まえて検討し、適したサービスを選択することが望ましいと言えます。
また株式会社アールナインは、15年700社以上の採用支援実績と、それに基づくノウハウが豊富にございます。
アールナインの採用代行では、専属のコンサルタントがプロジェクト体制で採用プロセスの最適化を行います。単なるマンパワーの確保ではなく、品質やノウハウ提供も重要視されている場合は、ぜひお問い合わせください。
この記事の監修者:
1999年青山学院大学経済学部卒業。株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。 連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社、株式会社アールナインを設立。 これまでに2,000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5,000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。











